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清潔の世迷言
手洗いうがい、一日に何回していますか。トイレに行く度に手洗いはしていたとしても、うがいまでとなると家に帰ってきたタイミングだけという方も多いのではないでしょうか。冷静に考えてみれば、しないよりはマシという頻度ですよね。
清潔のマイルールは他者評価です。菌やウイルスが目に見えない以上、自分が納得すればそれが清潔だと思っています。顕微鏡を付けながらの生活でもしない限り、本当に清潔な生活が送れているかなど分かりません。
日本では新型コロナウイルスとの付き合いも丸三年が経とうとしています。清潔に対しての意識が大きく変化した人もいると思います。消毒液を持ち歩くようになった人もいるでしょうし、忘れた他人の為にマスクを持ち歩くようになった人すらいるでしょう。
私自身の行動の変化は、年中マスクを付けるようになったことと、用意されている場所では消毒液を使うようになった程度です。全てはアリバイ作りのような作業であり、心の中では清潔を保つ為だなんて正直思っていません。
どれだけ清潔に気を遣って生活していてもコロナウイルスに感染する人はいますし、頻繁にお酒の席や海外渡航があっても感染していない人はいます。
ところで、店舗入口に用意されている消毒液の中身は、水で薄められ過ぎて除菌としての意味を成さない濃度のものが入っている可能性はないでしょうか。
ガソリンスタンドで触れてからの給油を促される静電気除去パッドは、都度消毒されているでしょうか。
回転寿司屋でお茶を飲む際に使用している湯呑みは、誰かが触れたり、ましてや誰かが舐めていたりしないでしょうか。
これらの可能性はゼロではありませんし、考えればキリがありません。完全な清潔を保つのであれば、一挙手一投足ごとに入念な手洗いうがいが必要になります。更に言えば、その際に使用している洗面台は本当に清潔でしょうか。今触れた蛇口、出てきた水、拭いたハンカチ、出る際に握ったドアノブ。どこまで疑うかは人それぞれです。
しかし、これらは対自分の清潔な話です。清潔には、他者に向けた社会的な清潔があります。
身なり、部屋、デスク等の他者の目に触れる箇所については、清潔だと思われる一定のラインが存在します。
目に見えない菌やウイルスに対する清潔の線引きは人それぞれです。そんな価値観の違う他者に、目に見える範囲で清潔だと思われなくてはなりません。
つまり、私の清潔のマイルールは他者評価です。