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第36期中部プロリーグ決勝2回戦

中部プロリーグについて

2回戦開始時のスコア

2回戦
犬飼、山本、高橋、山田の座順でスタート。

犬飼直紀
山本拓哉
高橋侑希
山田優駿

東1局
まずは山本に面白い配牌が入る。
どう仕上げていくのか注目。

ドラが③だけに余計難しい。

混一色、七対子、はたまたドラを使用した平和系、234の三色同順も遠くに見える。
多くの選択肢が考えられるが山本は悩んだ末、打中と全ての選択肢を残した。

個人的に山田がここから第1打に選択した、7が気になり聞いてみた。
「ノーメンツで形も悪くまっすぐ行っても厳しい手でしたので、ドラ③も加味してピンズの混一色、対々和、1の三色同刻の可能性が残る7を切りました」
とのことです。

親の犬飼は3巡目に七対子の一向聴

高橋、山田はかなり守備的に打ち進めていくが、高橋が6巡目にドラの③、7巡目に6を引き入れ断么九も見える手牌で一気にやる気になっていく。

この局は白を一鳴きした山本がドラを暗刻にした高橋のリーチ宣言牌を捉え、山本が白の1,000点を和了。

高橋は悔しい放銃となった。

東2局
配牌は犬飼がややリードしているが、4者共に決していいとは言えない。
山田が得意の軽快な仕掛け発進。ドラを重ねて勝負手となった犬飼から打ち出された⑦を捉え、断么九の1,000点の和了。

東1局の高橋に続いて犬飼も悔しい放銃となった。

東3局

親の高橋にまずまずの手が入り、ここから西の対子落としとする。
親の高橋のいきなりの西の対子落としに三者は受けに回らざるを得ないか。

かなり強烈な親の捨て牌だが、この3に山田が反応、東の後付けの一向聴に。
続いて、山本も自風の北をポンして一向聴に。
親に決して楽をさせない。
9巡目に山田が聴牌するも、高橋がドラを重ね打九と他家からはドラ対子がかなり見えているだろう。

山本にもペン⑦の聴牌が入り、山田から1,300の和了。放銃に回った山田を含め、三者はかなり安心しただろう。
一方、高橋は東1局に続いて悔しい一局となった。

東4局

山田、山本はまずまずの配牌。
高橋は混一色が強く見える。
犬飼はかなり厳しい配牌。

高橋は自風の北を一鳴きし、カン2を払っていく。
高橋の雀風からも警戒度は上がっているだろう。
実際、4巡目に一向聴となるもなかなか聴牌は入らず、11巡目に七をチーしてようやく聴牌。

次巡に三をツモり1,000-2,000の和了。

南1局

親の犬飼は相変わらず厳しい配牌、山田はダブ南が対子も打点的にはドラを引きたいところ。

高橋も白が対子でドラ1と決して悪くはなく、犬飼の親番の継続はかなり厳しそうに見える。
高橋は1枚目の白をスルー、高橋らしい麻雀と言えるだろう。
山田もドラを重ね目一杯広げていく。
高橋が自力で白を暗刻にし、8枚目となる①-④の④を引き入れカン7の聴牌、ヤミテンに構える。
この7に山本が放銃、高橋が2,600の和了。

南2局

高橋が白、發対子の中1枚の配牌が入るが、他三者の配牌もスピード感がある。
高橋が發を一鳴きし、続けて白をポン、場に緊張感が走る。この時点で中は山に3枚。
打③とし、筒子のターツを払い混一色に寄せていく高打点狙いの一打。

さらに次巡にドラを重ねて跳満以上の手牌となる。
中を持ってきた山本は大ブレーキで完全に受けに回る。
山田は10巡目に早くも形式聴牌を入れるが流局までに萬子を持ってきたら迂回せざるを得ないように見える。
巡目の兼ね合いもあり、高橋は広く受ける中を切って三者は一安心か、次巡に中を持ってきた高橋の胸中はいかがなものだったのだろう。

結局、高橋に聴牌は入らず、丁寧に打ち進めた親の山本、形式聴牌を取り切った山田の2人聴牌となった。
2回戦目で初めての流局となった。

南2局(1本場)

山本にドラの北対子で形も纏まった手牌のチャンス手が入る。

山田も純全帯么九の見える手牌、門前で仕上げれば高打点も見える。
高橋は筒子の混一色へ。
この局も犬飼はかなり厳しい手牌。

山田がいち早く聴牌を入れるも、役なしの聴牌、さすがにリーチはいかないだろうと思いきや、山田は即リーチを選択。
さすがに解説の杉浦は声にならない声をあげた。

しかし、この⑦は山に4枚、山田がすぐにツモ和了り700-1,300の和了となった。
解説の杉浦も言っていたが、筆者もここで二を切りたいところ。
これが山田のバランスなのだろう。

南3局

四者ともにやや厳し目の手牌、發が対子の犬飼が手は進めやすそうに見えるが、決して良いとは言えない。25,700点持ちの犬飼としては打点が欲しいところだろう。
犬飼は1枚目の發をスルー、高橋が下の三色同順が見える手格好となる。

徐々に四者手牌が纏まってきたところで、高橋が三色同順が崩れるものの嬉しいドラ引き、ここから打①とする。

犬飼が打点こそ物足りないものの、先制リーチ

高橋はドラの縦引きを見ての②残しが犬飼にはかなり切りずらいように見える。
続けて山本が一盃口のカン2の聴牌を入れる。
山田はしっかりと受けていく。
高橋も受けに回り、山本、犬飼の2人聴牌で流局。
かなり平たい状況でオーラスを迎える。

供託も1本あり、是非とも和了したい局面。
犬飼は一人沈みは避けたいところだが、2,000-3,900で一気に一人浮きまで見える。

南4局

親の山田は白が対子の仕掛けに向いた手牌からドラを重ねて一気に本手模様。
山田が白を仕掛けて次巡一向聴に。
そこに山本が六-九の平和ドラ1の聴牌。
すぐに六をツモり、700-1,300は800-1,400でトップで2回戦を終える。

犬飼は終始厳しい局が続いたが、山田が沈んで最悪の一人沈みは避けることができた。

2回戦の結果

1位山本+12.3
2位高橋+5.0
3位山田△4.7
4位犬飼△12.6
の並びで2回戦が終了。

トータルでは
1位高橋+18.5
2位山本+0.4
3位犬飼△8.5
4位山田△11.4
と1回戦あれば一気にひっくり返っても何ら不思議ではない混戦となっている。

杉浦曰く、解説の三浦は「シンプルに」おじさんらしい。
途中から実況、解説が「シンプルに」遊びをしていたのが印象的。

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