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指南よりも指北な時代に

※今日のブログは伏線です。
※前置きが長くて、6段落目から本題に入ります。

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指南という言葉はよく使われる言葉で、ビジネスライクな会話からなんでも無いような日常会話でも時たま耳にする。意味としては、「教え導くこと」だそう。日本ではもともと武芸を習得する上で使われていたよう。師弟関係というやつですか。ここで、日本での起源はわかったので、そのまた昔のおおもとの由来について調べてみた。漢字文化は中国から伝わったし、「指南」ってなんとも中国からやってきた言葉に聞こえる。

語源由来辞典というのに沿ってみると、「指南は、古代中国の方角を指し示す「指南車」の下略。指南車というのは、車に備え付けられていた人形の指が、常に南を指すように作られたもの」だそう。道に迷わないように南を指すようにしていたことから、人の方向や進路を教え導くという意味へと転化していったそう。

なるほど、指南の語源はわかった。それでは、なぜその方角が南なのか?中国起源の言葉ということで、ここでも中華思想が絡んでくるのだが、特に儒教の聖典とされていた五経の「易経」というところに答えがあるみたい。今日のブログの美味しいところではないので、削ぎ落として説明すると、「理想的な君主は政治をする上で、南を向いて政治を行うことが多かったから」だそう。だから南は縁起のいい言葉とされているよう。こういうこともあって、指南という言葉に教え導く、というニュアンスが加えられた。

確かに「南」は良い意味として使われることが多くて、日本では名前にも「南」が入っている人もたまに見かける。「南」は暖かいところなので、農業などをする上では恩恵を感じる方角だったのかと想像できる。逆に、北はと言えば「敗北」であったり、乖離の「乖」には北が入っていたりする。ネガティブな言葉が多いかもしれない。さっきの南の語源で言えば、君主が背を向ける方角(君主は南に正対)なので、そのようになったみたい。

そこで、今日のタイトルの「指南よりも指北な時代に」昔もそうであったし、今もそうだけど、南はのんびりしていて、過ごしやすい。ノルウェーっていう北にある国に住んでいるとよく感じる(最近は特に)ことで、前に旅行したことのあるバリ島もそうだし、学部時代にボランティア活動をしていたマレーシアのボルネオ島なんかは熱帯。南の極みなわけだ。たまに帰りたくなる時がある。

でも、またタイトルに戻って指北を目指す時代がくるかもしれないということ。どういうことか。

寒い北にわざわざ行く時代が来るのか

そう疑問に思う人もいるかもしれない。でも、その可能性は高い、と思う。僕は科学者ではないけど、小さい頃の実生活と今とを線で結んだとき、異常な変化が起きていることは間違いない。最近特に(色んな意味で)ホットな話題としてよく取り上げられている気候変動、環境問題。小学生のときの夏って息が苦しくなるほど暑くはなかったけど、最近ではまるで違う。違う星にいるかのように気候が変化している。台風だって結構増えてるんじゃないかな(統計的根拠はない)。

スウェーデンの環境活動家によって一気に火がついた世界的なムーブメントで世界各国は(良い意味で)大変なことになっている。日本でどれだけ報道されているかわからないけど、Facebookのフィードを見ていると、毎日必ず何かしら目にする。そういうことに敏感なお友達がたくさんいるからなのかもしれないけど、以前はこんな感じではなかったので、確実に変化が起きている。

僕たちが毎日使っているレジ袋なんか、日本では年間一人当たり300袋を消費している計算になるみたい。ほぼ毎日だ。それで、そのレジ袋を作るのには石油が必要で、使い終わってから燃やすのに二酸化炭素がもれなく出てくる。作るのには有限な資源を使って、処理するのに有害な物質を出すのか、、このサイクルって誰も得しないじゃないか。日本のゴミ処理場なんかはあと20年でいっぱいになってしまうらしい。20年後、僕は44歳。なんだか不吉だな。でもその頃も僕は多分生きてる。どうするんだろう。こんなことがたくさんあるに違いない。

このままいくと、海面も上昇してしまうし、そのせいでなくなる国もあるかもしれない。国がなくなるってどういうこと!?って突っ込みたくなる。でも、僕の大好きなバリ島もボルネオ島ももしかしたらその対象じゃないかと思うと、全くもって他人事ではない。友達だってたくさんいるし、ボルネオ島なんかは僕がたくさん元気をもたっら子ども達が住んでいる。この前僕が書いた記事に、「フィジーからノルウェー王子に宛てた手紙を翻訳してみた」というのがあるのだけど、簡単にまとめると、石油産出国ノルウェーに対する抗議文。ノルウェー経済の将来も危ぶまれる。サステイナブルってなんだろう。

こないだ友達から「そのうち、人は北欧とか北の国にしか住めなくなる」なんて話を聞いた。みんながこぞって北に指を向ける時代が来るのか。僕が北欧のことを発信している理由は、ここにPaint Your Lifeの答えがあるって(いまのところ)信じているからなんだけど、一番いいのは北欧に来る人が増えること。いくら僕が記事を書いて発信しても、僕が目指す100記事は一度北欧に来ることに勝りはしない。だけど、環境的な要因で北欧に来られてもそれは不本意でしかない。

半ば手遅れで、僕たちがいまやっている環境活動は地球の治癒ではなくて延命なんじゃないかって少し思ってしまうこともあるけど、何せよ僕の友達が悲しい顔をするのは全く歓迎できないし、そういう危機意識がないと僕たちはなかなか動かない。動けない。

「地球を救う」「未来の子ども達にいい地球を」なんていうと規模が大きいけど、いまあそこで暮らす僕の友達の笑顔が見れなくなるかも。こんな風に考えると、止まっていた足が一歩前にでる。

圧倒的当事者意識

これは僕がNorrっていうメディアを作っていく上で大切にていることだけど、どこにも通ずるものがある。違う色の花に見えてもその根っこは全く同じであることって多い。

たぶん、
いま僕たちに必要なのは、
知識でも知恵でもなく

モチベーションだ。

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タイトルの指北という言葉を見て、北欧に見習おう!と感じた人がいたかもしれないけど、今回はそんなトピックではなかった。でもある意味で、環境意識が高いって言われている北欧(ドイツなんかはかなり意識が高いようです)を指差して、「Look north!」の流れが来てもいい気がする。そういう意味では指北な時代はぜひ来て欲しい。

今日の一枚。緑の写真が全然なくて、今日は子ども達の一枚です。50年後のこの子達ってどうなってるんだろう。50年後は僕が働いてるのかもわからなくて、想像できない。未来を予想するって楽しいけど、なかなか難しいですよね。

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