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【❷つの不用心】

【❷つの不用心】

ノルウェーにいると、びっくりすることがよくある。図書館で勉強していたら、パソコンを机に置いたまま休憩しに行く人を見かけたりする。たまに見かけるのではなくて、毎日のように見かける。

白いりんごマークが机のど真ん中で静かに座っている様子にはさすがに驚く。安くても10万円以上するよね、、

僕は勉強の合間に席を外すとき、貴重品は欠かさず身につける。パソコンなんかはリュックに入れて持ち歩くこともある。トイレに行くたった1分間でさえ、なんだか怖くてつい用心深くなってしまう。

これって僕が警戒しすぎなの?それともここの人が不用心なの?

たぶん、ノルウェーの人は不用心な人が多い。ノルウェー人と話してると、「ノルウェーでは鍵かけなくても大丈夫だよ」なんてことを耳にする。

寮の入り口から部屋まで3つ鍵を開けなきゃ入れないような家に住んでいる僕は、キッチンに行くときなんかはほとんどの場合鍵をかける。

日本人からしたら当たり前?僕が例外なのかもしれないけど、小さい頃から安全面には事細かに躾けられてきた。家の鍵をなかなか持たせてもらえなかったし、留守番をしてるときインターフォンが鳴っても出ちゃいけないよって教わった。電話がかかってきてもそうだったかな。

ノルウェーの人が不用心なのはたぶん確かなんだけど、この不用心には2種類ある気がしてきた。置き引きに遭う人と、ノルウェー人はどっちも不用心なのかもしれないけど、決定的な違いは、そこに「信頼関係」があるかどうか。

置き引きがある社会は、なかなか信頼できない。いつも誰かが自分を狙ってる、そんな感じでパノプティコン的な監視下のもとで生きることを強いられる。息苦しいね。だからそんな社会では、用心棒が必要で信頼の「し」の字すら見当たらない。

かわってノルウェーはどうだろう?北欧の社会は「信頼」が前提で成り立っている。政府との信頼関係があるから高い税金を払える。自分の意思をちゃんと形にしてくれるという信用があるから、投票率が高い。きっとパソコンを置きっぱにして席をはずすノルウェー人は、無意識に大丈夫という安心感があるんだろうな。

例え赤の他人であっても、無意識に「信頼関係」がそこには存在しているんじゃないかな。北欧のサウナでは、明らかに知らない人同士が楽しそうに話してる。日本の銭湯で僕はそんな光景を見たことがない。

信頼しているのと同時に他者には必要以上に干渉しないという国民性もあるのかもしれない。バス停なんかすごくわかりやすくて、そこで待ってる人たちは綺麗に等間隔で並んでる。他者との距離は日本人にも当てはまることなのかもしれない。

ノルウェーは世界の中でも安全な国。安全であるということは何かに対して信頼しているということ。こういう社会の方が自由でのひのびと生きられる。でも経済的に裕福だから治安が担保されているとも言えるのかも。

昨今キーワードになってる「信頼」という言葉。醸成するのには時間がかかるけど、簡単に壊れちゃってすごくセンシティブなもの。

「天地無用」の信頼という無形資産はこれからどんどん必要になっていくはずだ。

信頼できる人になろう。
信頼する人になろう。

※北欧の中でも観光地では不用心であってはいけませんね。いくら北欧であっても、スリは存在します。事実、僕の友達の北欧の大きな街で窃盗に遭ったことがあります。御用心ください。

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今日の一枚。こういう夕焼け最近見れてないなぁ。こういう夕焼けが好きだなぁ。課題課題で、最近写真全く撮れていないので、明日はカメラを持ち歩きます。と言っても大学にしか行かないだろうけど。大学内の様子を明日はアップしようと思います!!

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まつきれん
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