⟬レンタル彼女失敗談⟭アプリの出会いもカウントするの?
『男性だって女性に甘えたいし頼りたいよね!』
甘えたがり男子専門コーチ/恋活婚活アドバイザー/レンタル彼女PREMIUM店長&指導教員/小説家の中村千花(@chika_rkt)です。
『モテる』ってなんでしょう?
男の人にとって大事なことというのは分かります。
人生のあらゆるシーンで、『モテる』ことがモチベーションになることが多いようです。
『モテたくてバンドを始めた』
『サッカー部がモテるみたいだから入った』
なんてセリフを、プロになった人からもよく聞きますね。
俳優の舘ひろしさんは、70歳を過ぎていても『映画に出演するのは女性にモテたいからだ』と言っていました。
うーん、今まで十分モテているだろうに、『モテる』ことへの執着心がすごいですね。
女性の場合は、一般的にそこまで『モテる』ことに執着しないんじゃないかと感じます。
どちらかというと、『みんなからモテる』よりも『好きな人からモテる』方が重要だと思う人が多いんじゃないでしょうか。
もちろん例外もあって、女性でも世の中の男性皆から愛されたいという人はいます。
ある日、キャストの面接に来た女性は『自分はとてもモテるから、レンタル彼女の仕事に向いている』と自信たっぷりに話していました。
ただ、それは本人の談で、年齢・容姿・話し方・話す内容等を見ても、正直『本当にそんなにモテるの?』と疑問に感じずにはいられませんでした。
モテる女性って、若々しく、溌剌としていて、陽気でほがらか、目の表情も豊かで……そんなイメージはありませんか?
その真逆のタイプだったため、『私はモテる』という主張に『本当なの!?』と思ってしまったのです。
どちらかというと、『本人が希望するような人気のキャストに育てるのは大変だな』『どうやってお客様にアピールしていこうかな』と、人気になる方法を考えていたくらいです。
けれどもその女性が言うには、『この1年で何十人もの人に告白されて大変』だったそうで、その告白をどう躱したのかという話を、何人分か聞きました。
話のリアリティから、どうやらモテるのは本当のようだと判断が下り、研修の後にデビューになったのですが、本人が豪語しているのに反して、お客様からの指名は一向に入りません。
『おかしいな、こんなハズじゃなかったぞ……』
そう思ったのは、私ではなく本人です。
普段すごくモテるのだから、サイトの『キャスト一覧』に写真を置いたなら、捌くのが大変なくらいに申し込みが来るに違いない……!
と、想像していたのは、私ではなく本人です。
けれども、お客様からのお申し込みがないのは紛れもない事実で、理想と現実の違いが大きすぎて、彼女は失意の上辞めて行きました。
その幕引きはすごく早かったです。
辞める際によく話を聞いてみると、モテたというのはマッチングアプリ内のことで、マッチングアプリを始めるまで男性から好意を持たれることなどほとんどなかったといいます。
けれども、そんな時でも心の奥底では『自分はモテるはず……!』と周囲の見る目のなさを憂いて、『男性からデートに誘われることがないのはおかしい。何かの間違いに違いない』と思っていたんだそうです。
それが、アプリで出会いを求め始めたら、10人や20人どころか、100人以上もの男性からお誘いがきて、『やっと正当な評価をされた』と、溜飲が下がったとのこと。
それを聞いて、『モテると言っていたのはマッチングアプリ内のことか!』と合点がいきました。
私自身、マッチングアプリを利用したことがないので分からなかったんですが、この『100人以上もの男性からのお誘い』というのも、「デートしましょう」と誘ってくれた人の数ではなく、いわゆる『いいね』の数なんですね。
そんな気軽にポチっと押せるものを、『1モテ』とカウントしてしまっていたということなんです。
それを『モテる』と言ってしまったら、世の中の女性みんなすごいモテることになるよ!
気軽に『いいね』ができるシステムだったら、ちょっと可愛い雰囲気の女性の写真を見たら、片っ端から『いいね』するでしょう。
どうやら、アプリ内で自分だけが『いいね』されているのだと思っていたみたいです。
無料のアプリで『いいね』を沢山もらったものだから、レンタル彼女に所属したなら、たちまち話題になってしまうだろうと、大人気になった自分を想像してしまったんですね。
でも、現実は残酷なもので、いくら自分はモテると思っていても、レンタル彼女のキャストとしてはお客様からの指名は得られませんでした。
そこで『どうやら世間の評価は、私が思っていたものとは違うらしい』と思えれば良かったのかもしれませんが、『私の魅力はこの人たちには理解できないないらしい』という解釈になってしまったんですね。
静かな怒りを感じていたことと思います。
『自分が大好き』『うぬぼれが強い』『自分への期待が高い』というのは不幸なことで、自分の評価に比べて他者の評価が低いと、低い評価をつけた相手を『分かってないな』とバカにしたり『私の事嫌いなんだ』と敵意を持ったりしてしまいます。
そういう人にレンタル彼女を名乗って欲しくはないところですが、残念ながら過去にこういうキャストがいなかったわけではありません。
もちろん、面接の際にそういう面が見えてしまっていたら採用にはならないのですが、面接の数時間でその人のことが100%見えるわけでもありません。
それなので、この女性は早いうちに『私のいる場所ではない』と気づいてくれて良かったです。
実際にキャストとして採用する女性は、男性とお付き合いしたことがないという人も少なくありません。
『自分はモテる』『女としての価値がある』という経験や自覚のある人よりも、まだ自分の価値が分かっていない人の方が、お客様に対して駆け引きや計算をしないので、お客様も素直に楽しんでもらえる気がします。
レンタル彼女は男性からの評価が高くないと務まらない仕事ですが、『私はお付き合いの経験がないから無理かな』と思っているようなら、それは関係ありませんので、一度ご応募ください。
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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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