子どもたちと私の関係性は横の関係でいたい。
おはようございます。チャイルドコーチングアドバイザー&コーチングアシスタントの荒木です。
さて、ゴールデンウィークも最終日となりましたね。こちらのお天気はあいにくの雨です。
鯉のぼりも🎏、少し残念な最終日です。
さて、今日はA君のお話。
3年生のA君が、練習中に寄ってきて私に声をかけてくれました。
「次の土曜日も来る?」
嬉しい一言でした。彼と出会ってまだ半年ほど。
この間、練習内でランク戦のようなものをした時の話です。
試合に入らない子は線審か主審をします。彼は線審をしていました。立っている場所を見ると何かちょっと違う…?私はとっさに
「もう少しこっちじゃない?」と言ってしまいました。
A君は私の顔を真っ直ぐみて、
「この線(縦のライン)とこの線(横のライン)を見るのにはここが1番見やすいんだよ。」
と言います。
そのすぐあと、指導者さんや保護者の方に「もう少しこっちだよ」
と言われて、A君は少し動揺した顔をして立ち位置を変えていました。その後、何人かが水分補給をしにいってたので線審をする人がいなくて帰ってくるまで私は線審に入りました。まず、自分が考えているところに立ってみました。立ってみると縦のラインはよく見えるのですが横のラインが見えにくいことがわかりました。次にA君が主張していた場所に立ってみました。そうすると縦のラインも横のラインもとてもみやすいのです。
おそらく、身長の差を考えると私とA君では微妙に違うのかもしれません。
A君は、線審として1番判断しやすい場所を探し当て立っていたということがわかりました。
A君がまた線審をしていたので、私はA君に近づいて私の思ったことを伝えました。
「さっき少し線審をしてみてA君が言ってたとこに立ってみたけど、どっちの線もすごくよく見えて線審しやすかったよ、教えてくれてありがとう。」と。
A君は線審という役割を責任をもってしっかりとやっていたということもわかりました。
そこから練習中にたまに私のところに寄ってきては声をかけてくれるようになりました。私がシャトルを拾って持っていると「シャトルちょうだい」と言って集めるところに持っていってくれたり、「次、見ててー」と言ってきたり。
「今、何やってるの?」なんて聞こうものなら、すぐに「こういう練習だよ」と説明してくれます。
子どもの目でみたことや感じたことはその子自身の正解だったりすることがあります。その声に耳を傾け共有し共感することでその子と私の距離感は近くなり横の関係を作ってくれます。
とかく大人は子どもに教えるという立ち位置になってしまいがちです。もちろん大人は生きてきた年数が長いのでそれだけの経験も知識もあります。しかしながら大人とか子どもとか分類をとっぱらうと1人の「人」であるわけです。人として考えればそれぞれの価値観があり感覚もあるのです。それを大人の価値観と感覚で一つの枠に入れてしまおうとするのは野蛮なことなのかもしれません。
「それぞれが人として尊重される」ということは、そこには子どもという壁、大人という壁は存在してはいけないのだと思うのです。
私はいつも子どもたちとの関係性は横の関係を意識していたいと考えています。
子どもたちの発見は面白くて子どもたちは創造性や想像は豊かです。そんな柔らかな頭や心に触れ合うことができるのは楽しいことです。そしてそれができるのにしないのはとても勿体ないことだと思うのです。
横の関係になることで1人1人の豊かな感性に出会えることは今の私の楽しみでもあるのです。
「ともに喜ぶと喜びは2倍になり、ともに悲しむと悲しみは半分になる。」
というドイツのことわざがあります。横の関係性だからこそ共有できるものがあると、私は思っています。
ありがとうございました。