サイズを微調整できる「作り帯」
皆様こんにちは。こんばんは。
今日はサイズをドールのウェストだけでなく、身長とのバランスでも微調整できる「作り帯」についてのお話です。
時期的に七五三のご家族連れを見かけられることがおありかもしれませんが、そういった時のお母様は「お太鼓結び」という結び方をされていると思います。
袋帯での二重太鼓と名古屋帯でのお太鼓むすびでは結び方は少し違うのですが、完成形の形状は似ているかと思います。
ドールでも、ふっくらとした結び方も可愛いですが、さらっとお太鼓結びで撮影するのも楽しいものです。
ただ、意外と難しいのがバランスです。
類似サイズのドール着物を着せれたとしても、
ウェスト周りのサイズはもちろん、背中の帯結び自体のサイズ感がボディによって調整した方がもっと素敵になるのに!と思うことがしばしば。
それならば、ちょうどいいサイズをご自身で調節しながら帯を結んでみてはいかがでしょう✨というのが今回のご提案です。
今回、試作してみたのがこちらです。
帯、帯揚げ、帯締めはバラバラになっていますので、コーデにバリエーションをもたせられます。
まずは帯の部分です。
お太鼓部分が上に向かってついている部分、
下の細い部分が胴に巻く部分です。
胴巻き部分はお太鼓部分が縫い込まれているところの右側の長さが大体一周分くらい、左にお太鼓の幅より少し長めに残すようにして、胴部分本体に挟むように縫い込んでいます。また、本体に紐が付いており、これを交差させるようにしてウェストサイズの違いをカバーし、着せることができます。
続いてお太鼓部分ですが写真のように折り返して形を作ります。ドールの身長、ボディバランスでその大きさを決めていきます。
このままですと、左に胴巻き部分が残ったままになっていますね。
こちらを今度はお太鼓の中に入れていきます。
これを中に通して、中で折りたたんでいる部分を上からおさえるのです。
この形状自体は昭和前半にはすでにあった帯の簡易な形のようです。
和裁の本に載っていたのを参考にしました。
では実際に帯揚げや帯締めを一緒に着せていきます。
今回はレースを帯揚げがわりにしています。
帯揚げがくる位置はここです。
先程の帯の形の作り方で胴巻き左部分をお太鼓の中に入れたら、そこをとめるように帯締めを通します。
実際に前で結ぶまでは形が崩れやすいので、お太鼓の真ん中あたりをクリップなどで止めておくのも良いと思います。
(実際にはドールのウェストに巻きつけるのですが、今回はわかりやすいようにドール本体なしで撮影しています。)
胴巻き部分の紐を後ろで交差させるように前に回して引き締めます。
結び目は帯の中に押し込みます。
帯揚げ、帯締めを結んだら完成です。
お好みの柄をお太鼓に出すことが簡単にできるので、季節の柄の生地で帯を作ると、さらに楽しんでいただく機会が増えるのではないかと思います。
また、帯留めの飾りをつけられる場合は、帯締めの結び目はお太鼓の中に隠すように回してください。
今回は文章での説明が多く、わかりにくいところが多々あったかと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
ドールでのお着物コーデのお手伝いとなりましたら嬉しいです。