風車と鉄塔と登山
今日は赤城山に登ってきました。天候も晴れで頂上からの眺望と眼下に眺める紅葉のコントラストが見事でした。登山をして頂上でほぼいつも、あの鉄塔が無かったらなー、と思います。
職業柄なのか電気屋だからなのか、鉄塔は目についてしまいます。どれほどの人が同じ様に思っているかは分かりませんが、鉄塔がある事の景観については、不思議と反対意見は聞きません。
道路と同じ必要不可欠なインフラだから、気にならないのか、諦めているのか、文句を言ってもどうしようもならないと悟っているからなのか、は分かりませんが、世界遺産の富士山の樹海を横断している鉄塔も許されています。
しかし、風車となると何故か景観について、問題になります。景観は人の主観なので、その風景が地元の方々にとって、どれくらい大切なのかに寄るところはありますが、既に鉄塔が立ち並ぶところに風車を設置しても景観が破壊される、と問題になることもあります。
鉄塔と風車の違いはなんなのか?といつも考えてしまいます。私の考えとしては、山の稜線に影響を与えるか否かだと思っています。
鉄塔の多くは山の中腹や裾野に建てられ、稜線に入り込まないように考慮されています。しかし、風車は風況の良い場所に建てる性質上、どうしても頂上付近となり稜線上に立ち並んでしまいます。これが大きな違いだと思います。
山の稜線が美しく特徴的な山であれば、当然、100%反対されます。風車の設置場所の山はこのような地元にとってどの様な存在の山なのかが最も重要になる気がします。
逆に、地元の人も名前も知らない様な山に、等間隔に並んだ風車は、風車が山の稜線を美しく見せる景観を創り出す可能性もあると私は思っています。
登山をして様々な美しい眺望を見ていると、地元の方々の観点で風車景観を客観的に見る事ができます。私はその景観を理由に社内で建設に反対した事も何度かあります。
風力事業者の方々には、一度は建設予定地を見渡せる山に登り、どの様な景観になるか、フォトモンタージュではなく、肌で感じる事も必要なのではと思います。
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