電験一種合格者が教える電験勉強法~試行錯誤編~
電験一種に合格するまでの10年間、思考錯誤しながら様々な方法を実践しました。ここではその内容を紹介します。
勉強法というのは、人により合う合わないがあると思うので、私の方法を参考に自分にあった方法を見つけて頂ければ嬉しいです。
日々の無駄時間を有効に使う
電車での通勤時間帯というは、自由かつ集中できる時間の一つだと思います。家だと色々な誘惑があり集中できませんよね。
通勤バックの中に電験のテキストを忍ばせておいて、勉強するのは良い方法だと思っています。
座って寝たい時もあるでしょう。でもこれを毎日続けることでかなりの塵積です。
電車通勤に30分かかるとして、行きと帰り、年間の出勤時間は240日ぐらいでしょうか。単純に年間240時間の勉強が可能です。
この通勤時間は、捻出するものではなく、毎日必ず過ぎていく時間です。勉強するか、しないかで年間240時間分の差が発生するのです。
意識しなければ無駄になる時間です。
通勤時間なので書くのは困難ですので、計算が必要な理論、機械ではなく、知識科目である「電力」「法規」がお勧めです。
これを続けられれば2科目の一次試験はOKです。後の勉強の時間は「理論」と「機械」に費やせばいいのです。
参考までに私が愛読していたテキストは、オーム社の徹底マスターシリーズです。
一番頭が冴える時間帯での集中勉強
人間の頭が一番冴えている時間は朝です。寝ている間に一日の記憶が脳で整理されて、脳としては勉強の一番ベストの状態と言われています。
私はいつもより30分程度早く起きて、1問計算問題を解きました。二次試験では一つの設問を平均30分で解かなければならいので、丁度良い時間です。実践での訓練にもなります。
でも朝は眠いですよね。そこは工夫か必要かと思います。
シャワーを浴びるとか、外を散歩するとかして頭を一瞬で起こして取り組むことをオススメします。
これを一週間ほど頑張って続けてルーチン化するのです。一度続けると人間不思議なもので、サボりたい気持ちになっても、連続記録を途切れさせる事を躊躇するようになり、実行するバイアスが働きやすくなります。
毎日少しずつ確実に知識をつけるのが近い道だと思います。
将来への投資をする
テキストのみの自己学習だけやっていると
・解説を読んでも分からない
・自分の理解が正しいか確信がもてない
・他にもいい解法があるのではないか
・問題は解けるが根本の基礎を理解してない
と悩みが増えてきます。
三種ならまだしも二種、一種になると中々相談できるレベルの方が知り合いにいるというのはレアだと思います。
そうなると、やはり「先生」が必要です。予備校のような所に通うのも選択肢の一つです。
ただ、これにはコストがかかります。コースと期間にもよりますがトータル十万単位でかかることになります。
でも、将来への投資と考えれば決して高いものではないはずです。電験をとった先の世界は人生を変える可能性があると考えれば安い投資です。
私も初期は自己学習で何とかなると思ってましたが、行き詰りました。そこで私は
東京電気学院電験予備校
(今は残念ながら閉校になってしまいました。。)
に通うことにしました。そこでは、自分の基礎力の曖昧さを痛感しました。
インダクタンス、キャパシタンスの定義からそれぞれの式を導き出す、式の電気現象、物理現象を理解する、といった本当の基礎の部分から行いました。
始めはこんな基礎をお金をかけてやる意味はあるのか?と思っていましたが、”知っていたつもり”の知識だらけであることに気づきました。
この基礎を改めて勉強することで、電験二種、一種の問題の理解力、回答力が増しました。電気現象、式の意味を正しく理解することで、問題の本質を理解して正しい回答にたどり着けるようになったのです。
「急がば回れ」まさにこの言葉を痛感しました。
出題範囲の極めて広い電験という高難易度の資格を取得するには、理にかなった勉強法だと思います。
結局は全ての問題は、電気現象の基礎をベースにしているのです。
アウトプットをして自分の理解力を確認する
理解したつもり、というが一番やっかいだと思います。自分では出来ると思いるので、勉強も知らずのうちに優先順位を落としてしまいます。
するとその問題が電験本番で出たときに解けない。。。。
悔しいだけでなく、こんな問題も解けないという挫折感を味わいます。
それに気づくためには、人に教えるというアウトプットが非常に有効です。人に教えるということは、しっかり理解していないと出来ません。
・理路整然と順を追って説明する
・質問に正確に答える
これが出来て初めて理解していると言えます。
・一緒に勉強している電験仲間と教え合う
・Twitterの質問に回答する
・(電気関係の会社であれば)後輩に積極的に教える
・独自の電験テキストを作成する
等、アウトプットの機会をつくってみることをお勧めします。