
燃え尽きるより永遠に生きるほうがいい
最近、音楽の好みが変わってきた。
とはいっても、90年代のオルタナが好みなのは同じなのだが、変わったのはその内容だ。
中学生の頃、私はカート・コバーンに憧れていた。
自分も彼と同じように、30歳までは生きないだろう、その前に自殺しよう、本気でそう思っていた。
当時は学校生活にまったく馴染めず、まだ短い自分の半生の中でもかなりつらい時期だったというのもあるだろう。
そんな私にとって、彼の生き方、彼の思想は、まさに自分が感じていることを代弁してくれているようだった。
思想。信念。感受性。
これが素晴らしい。私は彼のことが大好きだ。
左手に星の王子さま、右手にIn Uteroを持って、学校に行ったり、行かなかったり。
それが私の中学高校時代だった。懐かしいな。
だけど、今は彼の悲劇性には惹かれなくなった。
もう、嫌なんだ。疲れたんだ。
人には見えないことがたくさん見えて、悩み、苦しむのが。
私には他人の目の中の十字架もみえるし、自分の目の中の十字架もみえる。
でも、本当に大切なことには気が付いていなかったんだ。
自分は素晴らしいということに。自分を信じるということに。
最近、Oasisの魅力に気が付いた。
つらいことはあっても、そればっかり見ててもしょうがない。気楽に、楽しくやろうぜ。
自分を信じろ。何が起ころうと気にするな。
ノエルの、ちょっと口は悪いけれど、自分を信じているところ、Oasisは世界一のバンドだと、売れないときから信じていたところ。
そんな魅力に、惹かれるようになった。
自信を持つのに、根拠なんて、いらないんだ。
むしろそれで正しい。
根拠のある自信なんて偽物だ。
Maybe I don't really wanna know
How your garden grows
'Cause I just wanna fly
俺は、全然知りたくないのかもな
お前がどういう生き方をしてきたのかなんて
だって、俺はただ解放されたいだけなんだ
Maybe you're the same as me
We see things they'll never see
You and I are gonna live forever
本当は俺とお前は同じなのかもしれないな
人には見えないものが見えるんだよ、俺たちは
ずっと一緒に生きていこう
Live Foreverから、私の好きなフレーズを抜粋した。
この曲には何度も"fly"という言葉が出てくる。
私は、これはNirvana、つまり苦しみからの解放を意味しているのだと思う。
だから”解放”と訳した。
お前はバンド名にNirvanaなんて言葉を付けてるけど、それは俺たちだって同じだし、それを達成したいのなら、俺たちのやり方のほうがずっといい。
そんな、ノエルからカートへのメッセージのような、そんな気がした。
それから最近はもうひとつ、Don't Worry Be Happyという曲が、私の現実に圧倒的な存在感をもって現れている。
実は、今の私にはどうしても達成したい願望がある。
この2つの曲は、今の私へのメッセージなのかもしれないな。
なんとかなるから、心配するなって。楽しく生きていこうぜって。
左手に星の王子さまをもっているのは今も変わらず、右手にはたくさんの音楽が、一つの信念が握られている。
こないだ、私は22歳になった。
ずいぶん長生きしたものだなあ、と思う。
でも、まだ生きることをあきらめたくない。
生まれてきた喜びを、生きる楽しさを味わいたい。
まだまだ楽しみはいっぱいある。
一緒に生きていこうよ。
※追記
22歳に書いた時の文章です。今よりもかなり、ポエム性が強いですね。非常に感情的だし。この頃から既にキリスト教の影響を受けていますね。信者ってほど真面目ではないのですが、イエス(本物もバンドも)のファンではあります。ファーストアルバムのような勢いと青臭さがあって、自分らしくもあり、結構お気に入り。