「ザ・レポート」
この映画は2019年にアメリカで公開されたそうですが、日本では公開されていませんでした。Amazonプライムで見つけたので、さっそく観ました。
ざっくりとしたストーリーは、911テロでアルカイダに本土を攻撃されて屈辱を受けたアメリカCIAが、アルカイダの多数の容疑者を逮捕し、非人道で常軌を逸した拷問(Enhanced Interrogation Techniques)をしていたという疑惑がもちあがり、民主党上院議員からの命令を受けた主人公の調査官がCIAなどと敵対しながらも、事実を執念で約5年もかけてレポートにまとめあげたという内容です。
陰謀論のような内容ですが、実話がベースになっているというのが驚きです。
EITプログラムの内容は以下にAIにまとめてもらいました。
EITのグロテスクな描写もありましたが、演出自体は特に派手さもなく、淡々と地味に進む感じでした。
国家機密を管理する総本山のようなCIAが外部調査を受け入れて、紆余曲折はあったにせよ、調査結果を認めて正すという浄化システムが働いているのには感心しました。
ただ暴露して逃亡したスノーデン事件とは違い、正式な場で対峙したのも好感がもてます。あの事件も衝撃的でしたが、彼は元気なのでしょうか?
だいたいどんな組織でも、規模が大きくなればなるほど、統制は困難になり、責任の所在も曖昧になり、上層部は保身に走ります。
多くの大組織では表に出せない不正や隠蔽は少なからずあるのではないでしょうか。見つかると記者会見でお偉いさんたちが一斉に頭を下げますが、氷山の一角だと思います。
政府と民間、アメリカと日本という違いはありますが、だいぶ前に観た「空飛ぶタイヤ」を思い出しました。
人間の本質は古今東西で大差はないようです。