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【Vol.33】残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(橘玲)

また、橘玲さんの名作中の名作を紹介します。

この本の要約は橘さんご自身が以下の2行にまとめています。

伽藍を捨ててバザールに向かえ。
恐竜の尻尾のなかに頭を探せ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(橘玲)

「伽藍(がらん)」、「バザール」のどちらも聞き慣れないですが、『伽藍とバザール』(エリック・スティーブン・レイモンド)という著書から引用されていて、元はシステム開発の組織形態を表す用語で以下の意味のようです。

伽藍:中央集権的でトップダウンな組織やシステム
バザール:分散的で自由に参加者が集まり、協力し合うシステム

『伽藍とバザール』(エリック・スティーブン・レイモンド)

私は橘さんのメッセージを以下のように捉えました。

「伽藍を捨ててバザールに向かえ」

伽藍(閉鎖的な会社社会)から、バザール(フリーでオープンな社会)に移住しよう。

「恐竜の尻尾のなかに頭を探せ」

恐竜の尻尾(自分のキャラ、才能に合う超ニッチ市場)を探し出して、そこで頭(トップ)を目指そう。

「残酷な世界」という表現は、今まで守ってくれていた会社が機能不全となり、多くの人が放り出されることになるという暗い予言と、みんなと同じ場所で同じような努力をしても報われない人がほとんどだという自己啓発への痛烈な批判ではないでしょうか。