
【Vol.47】サラリーマンは現代版小作農!?
サラリーマン・労働者という身分は江戸時代では小作農みたいなものです。
自分の体しか売り物がない小作農は、自作農の土地・道具を借りて必死に作った収穫物を自作農に納めて、自作農にピンハネされた俸禄をもらい、自作農が領主に年貢を納めます。
自分の体しか売り物がない労働者は、資本家の場所・道具を借りて必死に作った成果物を資本家に納めて、資本家にピンハネされた給料をもらい、資本家が政府に税金を納めます。
「慶安の御触書」に書かれていた「朝から晩まで、常に気を抜かないで仕事に励むこと」や「百姓は、生かさぬように、殺さぬように」や「百姓と胡麻の油は、絞れば絞るほど出るものなり」という酷い内容は、幕府から現代の政府にも通じるものがありませんか?
お上が下々の民を虐め抜き、搾り取る酷税システムは今に始まったことではなく、日本の歴史で脈々と受け継がれているのです。
現代の税・社会保険制度は江戸時代なら一揆が起きるような過酷なレベルですが、国民を大人しい家畜にした政府は恐れません。
江戸時代に小作農が豊かになることは完全に不可能でしたが、現代はサラリーマンが自分自身を小作農だと気が付かせないように、あらゆる方策をしています。
江戸時代に大量の農民(年貢)が必要だったように、現代は大量のサラリーマン(税金)が必要だからです。
現代は法律が整備されているので、小作農ほど酷い搾取はできませんが、国家の維持には多額の税金が必要なので、大量のサラリーマンから取るのが確実で手っ取り早いです。
現代版の小作農であるサラリーマンが豊かになることはほぼ不可能です。
それでも現代の大きな救いは、江戸時代と違って固定的な身分制社会ではないので、小作農(サラリーマン)も頑張れば自作農(独立自営)になれるところです。