デンマークを知る2ヶ月の冒険 〜その15 スカルス手工芸学校
デンマークの料理と食事にまつわる文化を体験する、という目的で始まった、2ヶ月の冒険。
ご縁あって、友人の親戚がお仕事されているフォルケホイスコーレのキッチンにお手伝いとして入れていただけることになりました。
今回は、私が滞在したフォルケホイスコーレをご紹介します。
手芸の学校 Skals Højskole
私がご縁をいただいたのは、Skals(スカルス)という小さな町にあるフォルケホイスコーレ、Skals Højskole(スカルス手工芸学校)です。ユトランド半島中部で、古くからある街、Viborg(ビボー)の近くです。
* デンマーク語の正式表記は冠詞がつくためSkals Højskolenになります
スカルス手工芸学校は手芸・デザインを専門とする学校で、裁縫、刺繍、編み物、織物、染色などのプログラムがあります。
フォルケホイスコーレの中心である長期コースに加え、多くの短期プログラムを提供しているのが特徴。毎週、刺繍や編み物の短期コースが開催されていて、1-2週間の滞在に来られる方が大変多い学校です。そして手芸専門ということに由来して、スカルス手工芸学校は珍しく教師陣、受講生ともに100%女性!という珍しい学校です(用務員のTomだけが男性でした)。
スカルス手工芸学校はこんなところ
建物の様子などをご紹介しますね。
スカルス手工芸学校の魅力
スカルス手工芸学校ではほぼ毎週、異なる短期のコースが開催されていました。対象となるのは手芸を趣味としている女性の方、お一人はもちろん、ご友人と一緒にという方も多いです。
一般的に、フォルケホイスコーレには1-2週間の短期コースがたくさんありますが、最も多く開催されるのは夏休みや、学校が休みになる秋の休暇時期で、親子で参加するプログラムが代表的。スカルス手工芸学校では手芸を趣味としている方が来られるので、通年で短期コースが多く開催されていて、人気があります。
講座例:アイスランドの編み物、2週間の講座。
・スカルス手工芸学校にて、アイスランド出身の教師からアイスランド編み物の技術を学ぶ
・アイスランドへ移動、アイスランド・ウールの生産者や現地の編み物デザイナーなどと交流
講座例:自然から学ぶ刺繍、1週間の講座。
・自然からモチーフを見つけてデザインするため、みんなで散歩に行って採集
・採集した花や枝、虫などから刺繍の形と色をデザイン、布へ転写
・実際に刺繍の作業へ(ハンカチなど小物からテーブルクロスまで自由)
刺繍の講座に来ていた方、40〜50代女性のお二人は、私が滞在した間に2回来ていました!どうしてスカルス手工芸学校に来たいと思うの?と理由を聞いてみました。
講座の時間は朝9時から夕方16時ごろまで。でも講座の人たちは、食事と寝る時間以外はずっとずっと、作業に没頭しています。みんなで夕食の後も作業部屋に戻って、おしゃべりしながら延々と手を動かしているのです。
スカルス手工芸学校が大人気な理由が本当によくわかります。
日本人にも大人気のスカルス手工芸学校
また、スカルス手工芸学校は日本人に大変人気のある留学先です。手芸が大好きで、より学びたい、手芸に集中して過ごしたい、と思われている方が学ぶ機会としてとても人気があります。スカルス手工芸学校に留学された後、手芸を仕事にされている方もたくさんいます。
私が滞在した期間は日本人の方が5名滞在されていて、代理店などを通す場合、2年待ちもよくあると聞きました。大人気!
私自身は、キッチンに入れていただけるところを条件に探していたので、実は直前まで、日本人に人気の学校だって知らなかったのです。機会をいただけて、本当にありがたかったです。
次回はキッチンでの体験についてご紹介します!