見出し画像

初めての恋が教えてくれた苦い経験と、今の愛に気づけたこと


MtF▶︎Xである私の思考や容姿に男らしさはないものの、同性愛に嫌悪感を感じる方は、そっと閉じてくださいね。

この投稿を通じて、私は自分の経験をシェアし、
人から求められるために価値観を合わせるのではなく、まず第一に

「自分を受け入れて愛すること」

の大切さを伝えられたらと思います。


初めての恋愛

私が初めて付き合った男性との思い出は、甘くも苦いものでした...

彼は私より4つ年上の先輩で、背がとても高く、物知りで、当時の私にとってはカッコいい大人そのものでした。

私はそんな彼に憧れていて、文字通り見上げていました。

彼の方も私を可愛がってくれて、色々と小難しい話をして議論をし、意気投合した結果、一気に仲が良くなりました。

映画を見たり食事をして
一緒にいると自分が何か特別な存在になれたような気がしていました。


しばらくして、彼の方からキスを求められました。
夜ベッドの上で、覆い被された私は戸惑いながらもその瞬間に身を任せてしまったのです。

誰とも恋愛経験がなかった私は
心の中で「少し変で怖いけど、これがいわゆる恋愛なのか...
と思いながらも、どこか夢見心地で彼のそばにいることに酔っていました。

そして抵抗せず、求められるままに体を差し出しました。

びっくりしながらも内心キュンキュンしている図


同棲する

憧れの人から求められて嬉しかった私はその後すぐに、同棲を始めました。

一緒に料理を作って、映画を観て過ごしました。


しかし、1ヶ月ほど同棲を続ける中で、彼の態度には微妙な変化が現れ始めました。

彼は私の体つきや考え方に対して、徐々に不満を感じているようでした。

そして、ある晩、私たちが体を重ねた後、彼はぽつりと言いました。

「君も美しくて魅力的だけど、結局は女性の体の方が美しいんだよね」

その言葉が私の心に深く刺さり、お恥ずかしながら夜中に一人で泣いてしまいました...。

犬のように懐いていた私は
彼にとっては都合の良い存在、そういう目でしか見られていなかったのかもしれません。
けれど、それでも当時の私は憧れの彼に認められたい、見て欲しい、彼に愛されたいと思っていたのです。

しかし、薄々ながら自分にも彼の言うことが理解できる部分もありました。
彼が求めていたのは、私のように中途半端な体ではなく、子供を産むことができる完全な体だったのだと。

冬だったので寒かった・・・まずは服を着よう。



今でもその夜のことは忘れられません。
暗い部屋で泣きながら鏡を見つめ、自分の体をまじまじと見て、本当にやるせない気持ちになり
全て切除して、このまま消えてしまいたいとも思いました。

頭では彼の理想とは違う自分の体を認めつつも、それがとても悲しかったのです。

その後

その後、離れて暮らした私に
時折「元気?」「会いたい」など何度かメッセージをもらいましたが、深く傷ついた私は怖くて会うことはできずに、次第に彼から距離を置くようになりました。

しかし、その経験を通して学んだことがあります。

誰かに求められるために自分を変えようとすることは間違いであり、結果的に自分を裏切ることに繋がるということを。

他人の求めるものに合わせようと無理をするのではなく、まずはじめに自分を愛し受け入れ、
いつでも自分が本当にありたい自分でいること
こそが大切なのだと、あの時、痛感しました。

誰かを愛せるようになるには、まず自分を愛してからですね。


理解されることの難しさ


幼少期から自分の体と心の状態が、どちらか一方に分類されることに違和感を感じることが多くありました。

近年私たちのような中性や無性にも理解が進んできてはいますが、
ショートヘアで、時折メイクをしつつもブカブカの男性用スーツを着る...というふうに、外見がどちらともハッキリしないため、混乱させてしまいます。

多くの人々(特に年配の方)にとって基本的に
「男らしさ」「女らしさ」という枠組みが存在し、それに当てはまらないものは理解しづらいようです。

今だに友人もこっそりパートナー経由で
「ReNちゃんってどっち?」「ついてる?」
と聞かれるようです...混乱させて申し訳ない。

「ちゃん」 「くん」 「さん」
色々呼ばれます。

自分自身が「こうあるべき」と意地を張っていた時期もあったのですが、最近は考えすぎず両方体験して「お得」だと考えることにしています。

今のパートナーとの出会い


初めの彼と別れた後も自分の体に自信が持てず、どこか後ろめたさを感じている日々が続きました。

そんな中、今の彼と出会いました。


基本的には巨乳のお姉さんが好きな彼ですが、
どういうわけか、彼は私の「男らしさ」「女らしさ」にこだわることなく、ただ一人の人間として私を見てくれます。
...いや、ペット感覚らしいです。

ホルモンの影響で中途半端に変化した体すらも、彼にとっては「個性」の一つとして映り、むしろ愛おしんでくれています。
(挨拶感覚で引っ張られますが)

乳首を中途半端なまま残しておくと、シャツを押し上げて目立ってしまうことから
以前病院での切除を検討していたのですが、
「引っ張るところが無くなるからだめ!」
と、本気で止められて私の乳首は命拾いしました...
(正直、何か液体が出るわけでもなく、引っ張る以外に使い道はないです)

恥ずかしくてなかなか面と向かって言えませんが
この受け入れ方に、今の私は深く感謝しています。

もう、色んな意味で頭が上がりません。



ここまで読んでくれてありがとうございました!

個性的な人々が自分の気持ちに正直に生きやすくなりますように。

いいなと思ったら応援しよう!

ReN
ありがとうございます! ♡やシェアでの応援も大変励みになります! これからも楽しんでいただけるコンテンツをお届けできるよう頑張ります。