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The Marketing Strategy.-真のマーケティング戦略(Who/What/How)とは何か?-


▶︎世の事業者やマーケターの欠点(プロローグ)

今まで数十種に及ぶ事業に携わり、

多くの事業者の
マーケティングに携わってきましたが、

共通してとある考え方が欠如しています。

《 お客様(顧客)を起点にすること 》

多くの事業者や経営者の視界から、

お客様(マーケの対象)が、

「完全に消え去っている」

ということです。

例えば、

「お客様の声やデータはありますか?」

これに「はい」と即答できる人は、

実はたくさんいますが、

①本当に必要な
 データや声が吸い上げられてなかったり、

②吸い上げた情報(データや声)を
 適切に活用できてなかったり

が当たり前なのが実態です。

「お客様を起点にしています!」

と威勢は良いのですが、

実際ふたを開けてみると、

「これのどこがお客様起点やねん!」

とツッコミたくなるような場面に

多々遭遇しました。

お客様を起点にしない事業は、

見えないところでも
大きな損失を生み出しているのです。

・広告コピーのズレ
・知らぬ間のお客様離反
・打ち手や施策がうまくハマらない etc.

お客様を起点にできていないと、

上記のような、

『コスト増加』『利益減少』

という損失を被ることになります。

逆に言えば、

商品コンセプトも、
商品やサービスも、
広告も、導線も、

「お客様を深く理解できれば攻略できる」

のです。

つまり、お客様を起点にすることで

『コスト減少』『利益増加』

を事業にもたらすことができるということですね。

事業や経営の起点は常にお客様。

ということで、

前置きはこの辺にして

「お客様を起点にするとはどういうことなのか?」

を紐解いていきますね。

▶︎真のマーケティング戦略とは何か?

要するにお客様を起点にするとは、

「あらゆる打ち手を
 お客様を起点にして考えなさい」

ということです。

そして、

これを考えることを

《マーケティング戦略》

と呼びます。

巷で言われているマーケ戦略は、

「ローンチを打つこと」
「プロモーションを考えること」
「広告メッセージを考えること」

など様々だと思うのですが、

すべての打ち手は、

《お客様を起点にすべきである》

という意味を込めて、
上記の定義づけをしています。

また、ここでいうマーケ戦略を、
より専門的にいうと、

「 あらゆるHowを
  Who/Whatを起点にして考えること 」

です。

では、Who/What/Howとはなんでしょうか?

Whoとは「マーケを行う対象(=ターゲット)」

Whatとは「ターゲットが得られる価値の言語化(=コンセプト)」

Howとは「打ち手や施策(手段)」のことです。

なので、

マーケ戦略を、
簡単な用語に落として

《あらゆる打ち手や施策を、
 お客様を起点に考えること》

としています。

ちなみに価値とは…

お客様が持っている有限の資産(お金など)と交換してでも「欲しい」と感じるベネフィット/唯一無二性のこと。

つまり、

価値
=ベネフィット(=具体的な利益/理想の未来)+オリジナリティ(=非代替性=競合から買わない理由)

この公式で表現できます。

ちょっと事例を加えて、

Who/What/Howの解像度を高めてもらいますね。

実際に僕が、

農業経営を営む会社

に立案した戦略事例です。

依頼内容としては「酵素水を売って欲しい」というもので、

下記のマーケティング戦略を提案しました。

➖➖➖➖

▶︎Who

基本ターゲットは「農業を営む農家さん」です。

⑴とにかく人に話したがりな既存顧客の農家さん
⑵リピートすればするほどお得になる制度があれば、いつまでも同じ業者をリピートし続ける農家さん

▶︎What

⑴新規の顧客を紹介すればするほど今後の購入時金額が安くなる紹介制度
⑵リピートの期間に応じて生涯お得になっていく継続特典

▶︎How

⑴リファラル(紹介)制度

1人に紹介を
してくれたら報酬(割引)を渡します。

そして、

より多くの紹介を
していただけばいただくほど、
あなたの報酬をグレードアップ(割引額の増加)いたします。

また、

その紹介によって
”紹介を受けた人”が購入してくれれば、

紹介を受けた人にも
特別な報酬(特別割引)をお渡しします。

という制度。

⑵購入回数が増えれば増えるほど
 「割引する」という継続特典を打ち出す。

➖➖➖➖

他にも施策は打ったんですけど、

これ最終的に…

==

売上3.4倍(コンサル開始1ヶ月)
→その数ヶ月後:客数2.9倍/客単価2倍/CVR1.6倍=9.28倍売上増加

==

こうなりました。

では、具体的にどのようにして「このような戦略を立案していくのか」について触れていきますね。

▶︎Who/What/Howを考える

マーケ戦略立案で真っ先に行うべきこととしては…

==
⑴Who/Whatを考える
⑵⑴を起点にHowを考える
==

たった2つになります。

それぞれ解説しますね。

⑴Who/Whatを考える

これ、めちゃくちゃ簡単にまとめると、

「マーケティングを行う対象は、誰を想定しているか?(Who)」
「その対象にとっての価値とは何か?(What)」

を言語化するだけなんですよね。

これらを言語化(設定)するために必要なことは、

《 深い顧客理解 》

になります。

ほんまにすいません。

めっちゃシンプルすぎるんですけど、

これでしかないんです。

あなたはお客様を理解するために、
どのくらいの時間や労力(またはお金)をかけましたか?

これもまた僕の事例なんですけど、

ーー

コンサルに依頼する根本のニーズは「事業を成長させたい」「売上を向上させたい」だと思っていたのですが、

クライアントと真摯に向き合い、色んなコンサルタントから話を聞き、ネットで情報収集したりと、多くの時間を費やした結果…

「自分の意思決定に自信を持ちたい」
「誰か相談できる人を置いて常に安心でいたい」

このようなニーズに出会いました。

社長は常に1人で戦います。

だから、自分の近くに『事業と自分(社長)を深く理解してくれて、ずっと隣にいてくれる存在が欲しい』のです。

だから僕を近くに置いておく。

これに気づいた時から、僕の動き方も立ち回り(いわゆる打ち手や施策)も、何もかも根底から変わりましたね。

みんな口では言いますよ?

「売上をもっと上げたくて…」
「事業をもっと成長させたくて…」
「マーケティングを深く学びたくて…」

でも蓋を開けてみると

先ほどのようなニーズが出てくるんですよね。

この深い顧客理解から得た洞察をもとに…

▶︎Who(マーケを行う対象=ターゲット):

事業と自分(社長)を深く理解してくれて、ずっと隣にいてくれる存在が欲しい人

▶︎What(ターゲットにとっての価値):

クライアントや事業に誰よりも真摯に向き合い、どんな時も一緒に伴走するパートナー

というWhoとWhatを見出しました。

これは《深い顧客理解》がもたらしたWhoとWhatの一例ですが「どのように顧客を深く理解するのか?」という疑問がありますよね?

↑↑画像タップ(クリック)で顧客理解を学ぶ↑↑

ちょっとここでは語りきれないので、上記の画像をタップして《深い顧客理解》について学んできてください。

ちょっと整理します。

①Who/Whatの言語化には深い顧客理解が必要
②その理解を基にしてWho/Whatを言語化(設定)する

という話の流れですね。

そして、最後にもう一つだけ原則として、
重要なことをお伝えして『How』の話を始めたいと思います。

【WhoとWhatの組み合わせは複数である】

という原則です。

例えば麦茶のマーケ。

▶︎Who(マーケを行う対象=ターゲット):

①アンチエイジングを望む人
②腸内環境の改善を望む人
③ミネラルを習慣的に得たい人

▶︎What(ターゲットにとっての価値):

①ポリフェノール(抗酸化作用)が摂取できる
②たった1杯で消化促進効果があること
③お手軽にミネラルをチャージできる

まだ出そうと思えば出るんでしょうけど、

目の前にあった麦茶のWhoとWhatを
サクッと思いついたものだけ挙げてみました。

あとは、好きなスターバックスにしますか。

▶︎Who(マーケを行う対象=ターゲット):

①仕事場や勉強場所として利用したい人
②新しい味や限定商品を常に求め、SNSでの共有を楽しむ若い世代
③地域の集会所として利用し、友人や家族との時間を過ごしたい人

▶︎What(ターゲットにとっての価値):

①無料Wi-Fiやコンセント、快適な座席などを、長時間の作業や勉強に最適な環境を提供できる
②季節ごとの限定ドリンクや新商品を提供し、味覚の冒険とSNSでの共有の機会を創出する
③地元の人々が集まり、交流できる場を提供できる

くどいようですが、

多くの事業者やマーケに携わる人は、

ここを言語化せずに
打ち手や施策(How)を考えます。

僕のクライアントもみんなそう。

手段から考えてしまう。

・客単価を上げたいから値上げする
・競合の広告をスワイプして自社で活用する
・とりあえずポイント/クーポン制度を作る etc.

あらゆる打ち手に、

『その打ち手を実行する、
 お客様を起点にした理由』

が必要なのです。

これを機会にあなただけでも
深くお客様を理解し、

Who/Whatを言語化してみてください。

マーケティングの真骨頂ですから。

⑵⑴を起点にHowを考える

ここまで来たらもうあとは、

「WhoとWhatを基にして、
 どのような打ち手や施策を実行しますか?」

という質問に答えるだけです。

WhoとWhatをどのような手段手法で結びつけるか?

つまり、マーケのほとんどは、

「Who/Whatが8割ほどを占める」

という意味でもあるということです。

例えば、先ほどの麦茶の例で話すと、

▶︎Who(マーケを行う対象=ターゲット):

①アンチエイジングを望む人
②腸内環境の改善を望む人
③ミネラルを習慣的に得たい人

▶︎What(ターゲットにとっての価値):

①ポリフェノール(抗酸化作用)が摂取できる
②たった1杯で消化促進効果があること
③お手軽にミネラルをチャージできる

▶︎How(Who/Whatを起点にした打ち手や施策):

①パートナーシップマーケ

健康と美容に関する専門家やインフルエンサーと協力し、麦茶のアンチエイジング効果についての情報を共有(価値観の教育)

②情報発信(教育)

麦茶の消化促進効果を強調し、腸活に役立つ食生活の提案や、腸に優しい食品とのペアリング提案を情報発信する。

③ミネラルにフォーカスしたイベント

ミネラルが豊富な食材と麦茶を組み合わせた食事法を紹介するイベントを開催する。栄養士や専門家を招き、ミネラルの重要性について教育する。

こんな感じですかね。

とりあえずここで強調したいことは、

「WhoとWhatを基にして、
 どのような打ち手や施策を実行するのか?」

を考えることが重要である点。

これこそ、

あらゆる打ち手や施策を、
 お客様を起点にして考えること》

で、マーケティング戦略なのです。

▶︎マーケ戦略立案フレームワーク

最後にフレームワークをもう一度共有して、本書を終わりたいと思います。

⑴マーケを行う対象は、誰を想定しているか?(Who)
⑵その対象にとっての価値とは何か?(What)
⑶WhoとWhatを基にして、どのような打ち手を実行するのか?(How)

そんなに難しいことは言ってません。

「ターゲット(お客様)と
 価値をベースに打ち手を考えなさい」

と言っているだけなので。

ただ、繰り返しにはなりますが、

これを実現するためには、

《深いお客様への理解が必要である》

ので、

是非ともこちらから《深い顧客理解の方法》を学んでみてください。それと合わせて、本書が提案する、

⑴マーケを行う対象は、誰を想定しているか?(Who)
⑵その対象にとっての価値とは何か?(What)
⑶WhoとWhatを基にして、どのような打ち手を実行するのか?(How)

このフレームワークを基に、マーケティング戦略を考えてみていただければと思います。

ここの言語化がマーケの始まりですから。

「その施策は何を理由に行いますか?」

Fin.

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