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2-8 万能「ボウ」は「扉」の入口にあり、人間の観念の外側にある。

人の観念や想念は、現実を創り出すためにある。つまり思ったことのすべては、絶え間なく、その人の現実を作っている。人が意識してもしなくても、周りは自分とは関係なく進んでいると見えるのは、ほとんど間違いである。

個々の人は、自身の世界を生きている。世界はその人の意思によって、作られていく。だから、皆、頑張って生きようとしている。それは、筋書きのほとんどはできていて、どのような人生にするかの、最後の選択を刻一刻と行って、現実を作り上げている。決して無関係な世界があり、そこにやってきたのではない。

そして、この意図こそが、曲者である。価値観や規律、その日の気分で、この世界は目まぐるしく変化していく。その中で、この意図を修正することは、過去への介入となり無意味なことだと思われるが、果たしてそうか?

この時間の流れを一方向に、過去から現在、現在から未来へと進んでいくことに何の疑問もない人は、そのように進んでいくだろう。しかし、そうでないとしたら、我々の人生はもっと微妙に変わっていくはずであり。選択の段階で、別な道を歩むことも出来たはずである。

ここに介入する道具はない。しかし、この「ボウ」を見つけたからには、これまでとはまったく異なった様相を呈してくる。

つまり、この道具の目的は、時を変化させ、現象を変化させるためのものである。

これまで「扉」を見つけ、その構造を知り、そこにある道具を自在に用いる、万能な物を説明してきた。

どうか、これまでの観念を一度捨ててほしい。これを捨てないと、ここから先は、まったく理解することができないかもしれない。

単純に言えば、何の役にも立たない「ボウ」を見つけ、これを道具として、過去や未来への変容をもたらしていくという、まったく理解不能な理解を、私は求めているのだ。

ないもの、役に立たないもの、これがこれからの時代には必ず必要になる。我々の世界は、この役に立たないものを、使って作り上げたものなのだから。

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