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【日本平ホテル】海の宝石 生桜エビを食す〜新緑の静岡〜

いつものように長い旅行記ではないのだが、母方のお墓参りも兼ねて静岡に行ってきたので備忘録も兼ねて書いてみる。

そもそも首都圏在住者からすると、静岡って伊豆や熱海でこそ出かけはするが、静岡市に泊まる機会ってあんまり無い。一泊で行くには少し遠くて、2泊もあるともっと遠くに行っちゃおうと思う私のサガから来るものかもしれないが、今回の旅は私的にかなり上位に入る国内旅行先となった。
とにかく素晴らしかった日本平ホテルの宿泊記がメインになるが、此処は日本人なら一度は泊まった方が良いホテルの一つだと思う。


【一日目。11時発で静岡へ】

東海道五十三次-由比-

平日の14時過ぎでも30分は待つ、ごはん屋さくら

初日はあいにくの大雨。海老名SAに寄ったりしながら車で2時間半。由比駅のそばにあるごはん屋さくらにやってきた。
おばあちゃん曰く、ここはすごく人気の食堂で、予約は取れないとのこと。こんな天気でも?と思ったが、確かに大雨、ド平日、14時過ぎというランチに混みそうにない時間帯でも、外で待っている人がチラホラ。
整理券を取って車の中で待っていたら、20分くらいで案内された。

個人店ならではの、ひしめき具合。
さくらという名前に由来してかピンクの額に入ったサインたち。これとイチローの切り抜きが大量に壁に貼られていたが、何かこのお店と繋がりがあるのだろうか。
メニューはほとんど桜海老か、しらす。それもそのはず、すぐそこは駿河湾だ。

由比といえば東海道五十三次、江戸から数えて16番目の宿場町。
宿場町にしては小さかったそうだが、駿河湾では今も昔も豊富な海鮮物がとれる。昔も京や江戸を行き来していた人たちにとって、由比で取れた新鮮な魚介類を食すことは、旅の楽しみの一つだったことだろう。

女性がいると、ハート型のかき揚げにしてくれる。もう全てが桜海老。桜海老が無いのは白米と漬物だけ
私が頼んだアジフライ定食と、温かいお蕎麦。

ちなみに今からとんでもない事を言うが、私は海老が食べられない。
なんで来たんだよとは言わないでほしい。家族はみんな甲殻類が大好きなのだ。
だから蟹を食べたいと言われれば喜んで金沢まで連れて行くし、私が食べられないのに!という感情は全くない。私の好きな人たちがみんな笑顔で幸せに食べてくれたらいいと思う。

そして駿河湾と聞くと完全にこの番組が思い浮かぶ↓

恐ろしい。すぐそこの海にこんなのがいるのか..と思い浮かべながら、車を本日の宿へと走らせた。

【日本平ホテルへ】

日本平ホテルは2012年の秋に生まれ変わった、県立自然公園に囲まれたホテルで、一流ホテルとして有名な場所(日本平ホテルの絶景は、天気の晴れた明日に載せます)

晴れたらこの絶景が待っているけれど、今日は生憎の雨でお預け
楽しみで堪らない娘。赤ちゃんの頃から私に似て旅行が大好き。
エレベーターホールにも広い空間が取られていて、優雅な雰囲気。本日のお部屋は413
スーペリア和室 66平米。敷布団もひいて4名用だったが、4歳の娘用のお布団もひいてくださって、計5人での宿泊。それでも充分な広さ
夕食時に敷布団をひいてくださるスタイル。我儘で敷布団を2枚重ね希望にしたが、快くOKをいただいた。ただ繁忙期だと難しいかもしれない
ダブルシンクで使い勝手抜群な水回り

日本平ホテルには大浴場がない。
温泉じゃないし、せっかく旅行に行くなら広いお風呂に入りたいし..と思う人もいるだろうが、私はこの旅で部屋付きのお風呂が最高に快適だという事に今更ながら気がついた。

まず我が家には4歳の子供がいて、いつもその子供をどちらかが連れて入るわけだが、まだ小さくて長湯はできないし、少しでも熱いと嫌がって入らない。つまりは温泉であっても一緒に入った大人がゆっくり入るのは難しい。
そして子供用のパジャマや下着、化粧水やシャンプーなどのアメニティも部屋から持って行くのも地味に面倒だし、2人を拭いてドライヤーをしてなんてしていると、待っている方との時間差が生まれてしまって、しかも連れて入った方はワンオペなわけであまり温泉の醍醐味というものが生まれない。
今でこそ4歳になったので温泉も大人しく入るが、それでもどちらかが入れて、タオルを持って待ち構えてっていう二人体制で出来るのは楽だった。疲れない。

シックな黒石のタイル。洗う場所がかなり広いので、3人で入っても余裕
アメニティはパリのomnisens paris(オムニサンス・パリ)
ブルターニュ地方の海洋深層水、植物由来の成分等を原材料とした自然派コスメ。
パラベンとシリコンを使用していない高級ブランド
子供用アメニティには、ハンカチと小さなスリッパ、あと歯ブラシセット
タオルも全部刻印された日本平ホテルの文字。無料のお水もホテルのラベル
深蒸し茶のティーパックもオリジナルだそう
KEURIGのカプセル式コーヒー&ティーマシーンもあった
Afternoon Teaとコラボしてる紅茶とコーヒー
ルレ・エ・シャトーの加盟ホテルだとこういったカプセル型の抽出記を置いてたりするが、日本だと中々お目にかからない。日本でカプセル式があったホテルは熊本の竹ふえだったかな。

【午後のティータイム、テラスラウンジへ】

朝食バイキングと洋食のディナーはこちらのThe Terrace

「いちご狩りとお茶するのどっちがいい?」と聞いたら即答で「お茶」と返した娘。その要望に応えて、夕食までの時間をティータイムとする事にした。

一番窓側のお席がテラスラウンジ
通路と段で区切られているが、同じ空間。天井が2フロア分、吹き抜けているので気持ちがいい
席の予約は必要なく、好きな場所へ
パティシエ手作りのスイーツに、本格的なアフタヌーンティーセットまで。
たださっき定食を食べたばかりなのでケーキを少しだけ
5月の頭から7月半ばまではクラウンメロン尽くしのアフタヌーンティーも登場していた
カモミールティーがあるといつでもその一択になってしまう私。昔はハーブティーなんて草の味!って飲めなかったのにな。味覚が変わったらしい
軽い口当たりのモンブランはくどくなくて、とっても美味しい。
娘が写真の前に横をつついたので崩れたが、娘にはショコラアールグレイオランジュ
4歳にはちょっと大人味

こういうホテルの1階に本格的なカフェがある場所が好きだ。
ブセナテラスもアフタヌーンティーが本当に素晴らしかったし、ホテルを選ぶ際の重要なポイントでもある。
そもそも女だからかもしれないが、食後のお茶っていつどんな時でも好きなのだ。娘もそれを受け継いで3歳の頃から「おちゃちたい」と言う。食事よりもお茶がしたい。ファミレスよりもスタバに行きたいThe 女の子を私は育てている。

【一日目、夕食はフルコース】

ディナーは先ほどのアフタヌーンティーから一段上に上がった席。ピチッと糊付けされたテーブルクロスにピカピカの食器が並んでいるとテンションが上がる。
レストランが3箇所あるので、ゆったり。
娘にはアラカルトで。
コースもあるのに旦那がサラダ大好きマンなので、ニース風サラダを追加
女性群はシャンパンかな
娘はミルクのパンとコーンスープをアミューズ代わりに
今月のアミューズはパテ
アオリイカのタルタルがシャンパンにピッタリとおばあさま
これ右のやつすっごく珍しかったのだけど、パンに付けるシーズニングだそうで
クミンやオールスパイスが入ったもので、私は結構好きな味。
オリーブオイルにつけた後、少し付けるとすごく美味しい。
母たちは苦手だったからこればかりは好みかも
パンはクルミの入ったパンと、ノーマルの二種類。胡桃の方が柔らかめ
スープは生ベーコンのミネストローネ フレッシュタイムの香り
この日は鯛のソテー。お魚の種類は日替わりで変わるそう
アサリと浜名湖の生のりのナージュ仕立て
お肉は国産黒毛和牛サーロインのロースト
プラス料金でフィレにも変更可。添え物の野菜たちが甘い
デザートを失念してしまったのですが、イチゴのパンナコッタのようなものにバニラアイスって感じ
食後にはコーヒー紅茶、アイスもホットも。
ここのディナー本当におすすめ。近くにあったら通いたいレベルの美味しさだった。

【二日目 新緑の日本平を満喫】

ようやくお見せ出来る新緑の日本平
これこそが、このホテルの一番の売りでしょう
ガラス扉を出れば、一面に広がる芝生と山々
設計美が素晴らしい
このガラスの向こうが、昨日のディナー会場であり、アフタヌーンティーのテラス
そして目の前には富士山!!!!!
やっぱり日本人だからでしょうか。
富士山を見ると無条件に感動
下に広がるのは清水の町
祖父の故郷であり、まるちゃんの故郷
見渡す限り山々で、朝の空気が清々しい
ちなみに娘がこの紫なにー!って触っていたこれ。
きゃーッとなって急いで手を洗いにww
どの時期も素晴らしいだろうけど、新緑の時期がやっぱりベストシーズンなのではと思う。
ただ山の上なので気候が1ヶ月くらい前の感じで肌寒いのでご注意を


【楽しみにしていた日本平動物園】

私が子供の頃も、お墓参りにくると必ず連れて行ってもらっていたこの動物園。
小規模な動物園であるものの、子供が大好きなアレがあるので大人気のお出かけスポットなのだ

お昼になってきたら急に日差しが強くなって暑い
入り口にいたこの子は、日本の動物園で唯一飼育されているハゲワシくん
そしてその奥を進むと、お目当てのアレがご登場
このオートチェアで上がる。子供なら3人でOK
高いところも全然大丈夫な娘
レトロなデザインは昔の遊園地を思わせる
そして50メートルの頂上から全長390メートルのローラースライダーを滑り降りる。
4歳の娘はパパの前に乗って二人乗り
最高に楽しくて三回滑った
この動物園は所々に遊び心が散りばめられていて
子供も大人も楽しめる仕掛けがたくさん
何の足跡だろう?
まさかの檻の中に入れる場所にはこんな看板が。
ブラックジョークもきいている
動物園を歩き回るのにはちょうどいい気温
だけど動物たちは暑いみたいで
うなだれていた
展示方法も面白くてジャガーの展示エリアは上が網になっている
けれどそうなると問題はこれ
でも寧ろ逆手にとっている様子
wwww
園内には小さいながらも売店があり、軽食を楽しむことが出来る
ブルーハワイのかき氷を食べたり
ローラー滑り台の前にある小さな子供用の乗り物コーナーに行ったり
のそのそと歩く亀を目の高さで見たり。

至る所がレトロで、でも新しくしてる場所も多いので全然飽きることなく楽しめた日本平動物園。
日本平ホテルから車で10分ほど。お子様がいるならば静岡観光には欠かせない場所だと思う。

【静岡おでん】

静岡に来たからには静岡おでんを食べようとのことで、
静岡駅のアスティにある「海ぼうず」にやってきた
静岡名物"ながらみ"を食べながら
メインのおでんをいただく。
この出汁粉をかけるのが静岡流。
昔から祖母の実家に行くと、近所の駄菓子屋で食べた。
濃いめの味付けでとっても美味しい静岡おでん。
また食べたい。
そっか。ここはまる子の地元であった。

【二泊目 夕食】

二泊目はホテルのレストラン富貴庵で。

夕暮れに染まる日本平が美しい。

全体的に量も多く、娘にはアラカルトのお寿司も握っていただけたし大満足なお夕食。
海鮮のおいしさがやっぱり静岡ですね、どれも本当に美味しいです。

【最終日】

朝からコーヒーと紅茶をフルポットでいただけるのは本当に嬉しい限り。
この景色もまた来年。
部屋から見える富士山も、見納めです。
私は利用しませんでしたが、売店とスパもあります。
ロビーから見えるこの景色。
癒されるというより、テンションの上がる景色です
母方のお墓参りをしてから帰ります。
お寺に続くこの道が好き。
堀の中にアメンボがいて、娘は興味津々。
中々見る機会がないですよね、

【丸子のとろろ 丁子屋】

東海道 丸子宿の名物とろろ汁をいただきます!
昔ながらの佇まい
中はとっても広くて、少し待ちましたがすぐに入ることが出来ました
廊下で繋がる店内はまるで迷路のよう。
これは迷いますね笑
定食には色んな種類があって
単品でも選べますし
甘味もあります
来ました!
健康に良い自然薯にはホルモンバランスを調節する効果もあるそう。
滑らかなとろろ汁はご飯の上だけじゃなく、そのまま
飲んでもとっても美味。
昔の人たちも、丸子宿のとろろ汁で長旅の疲れを癒した事でしょう
あまりにもとろろ汁が美味しかったので、冷凍を配送していただく事にしました。
後日届いたものをいただきましたが、おうどんやお蕎麦にかけるととっても美味しくて、すぐに無くなってしまったのでまた頼もうと思ってます。

今回の4世代旅行はお墓参りが主でしたが、美味しいものを食べ、娘の楽しいことをし、素敵な景色を見れた充実した旅となりました。
私としては昔から歴史が好きなのもあって、いつか東海道五十三次を生涯かけて周りたいなと、そんな新たな夢も出来ました。
また来年、行けますように。おばあちゃん元気でいてね!

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