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サブスク解禁を素直に喜んで良いのだろうか

修論をただただ書いていてもなかなか進まないので,卒論の時に聴いていた音楽を聴いて当時を思い出す遊びをしている.

と言ってもそこまで趣味が変わってないので,案外新鮮みがなくて面白さに欠けた.卒論の提出直前はQrionとかSeihoとかをがんがん聴いて無理やり自分を鼓舞していた.今思えば追い込みすぎだ.

当時はサブスクもなかった?と思うと変な感じがする.SSpotifyを使うようになってからCDを買うハードルがすごく上がった.単純にお金を払いたくないというより,CDあってもCDプレーヤーで聴くことないし邪魔だなという理由が大きい.有料会員だからお金は払っているけれど,定額だし音楽にお金を払っているという感覚が薄れてきてなんだか良くない気がする.


昨日大好きなmei eharaとスカートがついにサブスク解禁になった.解禁によせてスカートの澤部さんがブログを更新していた.

”個人の意見だけど音楽は音楽だけでの力は弱い。録音芸術としてのポップ・ミュージックは特にそうだと思う。スカートみたいな音楽性でも作品を作ったという達成感があるのは「パッケージ」に依るものが大きいはずだ。(中略)録音芸術としてのポップミュージックにとって、サブスクリプション・サーヴィスはどんなものになるのだろう。ポップ・ミュージックのあるべき姿、誤解を恐れずに言うならば読み捨てられる雑誌のようなものにまたなるのだろうか。”

聴く側としてサブスクが解禁されて嬉しかった.これで気軽にいつでも新譜でもすぐに聴けるし,澤部さんにもお金が入る.けれど,なんだか素直に喜んで良いのかこの文章を読んで考えている.もちろんサブスクにはいい面もあるけど,澤部さんの言うような悪い面もある.澤部さんの本意ではない方向に進んでしまったのならファンとしては残念に思う.

”サブスクリプション・サーヴィスでスカートを知った方々にもいつの日かレコードやCDで音楽を所有するというポップ・アートとしての快楽を知ってほしい。そんな日は来ないかもしれない。無駄な努力かもしれない。それでも我々は(それでも)(いつでも / いつかは)(また)「手でさわって、目でたしかめて、耳できこう」と言いたいんだ。”

CDを買わなくなって久しく経つけれど買ってみようかと思った.CDじゃなくてもレコードやカセットでもいいかもしれない.それなら音の良さでSpotifyとも自分の中で使い分けることができるかも.音楽の楽しみ方を改めて考えたい.

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