吐露
部屋に投げ込まれた洗濯物。
SNSに映し出された垢抜けた知り合いの姿。
孤独を感じるには十分だった。
「辛くなったら、この学び舎で出会った仲間を思い出してください。」
卒業式の定番の挨拶に、当時から違和感を抱いていた。
学校を卒業したこの日から、今の仲間は、「友達」か「知り合い」になるんじゃないかと思った。
学校生活では、共通の想いを持って、ひとつの目標に向かう瞬間がたくさんある。そんな人たちをきっと仲間と呼ぶのだろう。
だが、時が経ち、かつての仲間は、新たな世界で新たな仲間と出会い、あの頃より大きな目標に向かって戦っている。
今の僕が、彼らを仲間と言ってしまっていいのだろうか。
共に戦う仲間がいることの嬉しさはこれまで何度も味わってきた。
だからこそ、今が孤独でたまらない。
つまらないことを考えて眠れない僕。
夜の静けさを煽るかのように横たわる僕のスマホ。
どうやら、僕より先に眠ったようだ。
最後までま読んでいただき、ありがとうございました!
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