FOMC後を考える
今週のFOMC。利上げ幅が0.75%でも1%でも利上げの打ち止め感は出ないと思う。そしてインフレ沈静化の気配も出ないと思う。だから米国10年債利回りは再び4%に向けて上昇を始めると思う。そうなると為替は円安。
なぜそう考えるかと言うと以下。
①8月始めの統計。8月5日に雇用統計。平均需給は前年比5%上昇がコンセンサス。賃金インフレの基調に変化なし。10日にはCPI。まだ2人だけの予想だけど、前年比8.8%の上昇。物価上昇の基調にも変化はない。9月以降の利上げ議論がすぐに始まると思う。
②楽観的すぎるインフレ予想。WSJのこの記事米インフレによる高金利の痛み、まだ序章 - WSJは以下の指摘。「物価連動債によると、10年物米国債の実質利回りは0.5%にとどまる。また、6月に9.1%だったインフレ率は1年後に2%程度へ急低下する見通しだ。」
債券市場のインフレに対する見方が楽観的すぎる。たしかに今後は前年水準が高くなる。だから前年比のインフレ率も低下傾向になる。だからといって手品のように1年後のインフレ率が2%に急低下するなんて、私は信じられない。低下するにして4%ぐらいじゃない?
③ただいまテーパリング中。すっかりFOMCの利上げについて注目が移っているけど、テーパリングは着々とすすむ。で、そのペースはゆっくりでほとんど進んでいない。FRBの資産の推移は以下。
4月に8.965兆ドルだったFRBの資産。現状で8.899兆ドル。全然減っていない。0.066兆ドル=660億ドルだけ。FRBは25年までに2.5兆ドル分を減らす方針なんすが。https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/c4478375a52ca1a4.html
これからの数年間。市場に流通している資金は淡々と回収されていく。これって今週のFOMCとは関係なく続く。そして流動性が減るわけだから10年債利回りにも影響して金利は上昇傾向となるはず。
ということで、FOMC後には10年債利回りの上昇と、円安にベット。
成長株のリバウンドに賭けるのももまだ少し早いかも。