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【死闘】赤青マジックvs黒緑アビス 百本勝負《デュエマ》

現代最強の「突破力」を持つ赤青マジック

現代最強の「制圧力」を誇る黒緑アビス

この環境を定義するふたつの"最強"

誰もが考えたことがあるのではないだろうか、果たして"どちらが真に強いのか"

我々はその謎を解き明かすべくジャングルの奥地へと向かった。


ということで、今回は声人(@koebito)くんに協力してもらって"赤青マジックvs黒緑アビス 百本勝負"を行った。


なお、事前評価では黒緑アビス微有利派が多く、実際我々も多少黒緑アビスに傾くのではないか、と考察した。

使用したリストは以下のとおりである。

■リスト

あくまで今回はこれらのリストでの検証であり、赤青マジック側がテスタを減らしたり、黒緑アビス側がヨービリンを採用したりすると勝率は変わる、ということを念頭に置いて欲しい。

また、検証をできる限り高い精度で行うため、以下のルールを設定した。

■ルール

①マジック先攻50戦→後攻50戦の計100戦を行う
②対戦後のカットは入念に行う
③難しい分岐があった場合は相談する
④相手プレイヤーが怪しいプレイをした場合は指摘する
⑤明らかに間違ったプレイをした場合は巻き戻し可能とする


5月23日 14時45分。
何時間かかるかもわからない地獄の検証が幕を開けた。

いくぞ!デュエマスタート!!! (1/100)

序盤は黒緑アビスがほぼ五分近い勝率をキープする。
赤青マジックが走りきれなかった時、後手3での力が欲しいか?orフェアリーギフトでの展開に何度も敗れたことを覚えている。

"アビスが勝つ試合は長い"

ただ、そのまま"引き強いだけじゃねぇか!"で終わらないのがこの百本勝負。

先3カクメイジン

今まであまり決まらなかった先攻3killが、突如として20戦目くらいから連続で起こり始めた。

こうしてお互いのブレがぶつかり合いながらも、30戦目くらいから勝率が収束し始めたのだった…

「これ勝ってるからいいけど、後手メンタル終わるよな…」

そう思いつつも1戦1戦を丁寧に戦い抜いていく。

あまりにも丁寧な後手3フットレス召喚

18時05分、先攻50本を終えて折り返しへ。
結果はマジック32-18黒緑アビス(勝率64%)

30本目以降はほぼ"66.7%"の勝率を辿るように勝ち負けが続いた。
おそらく、マジック先攻の勝率はこのあたりに収束するのだろうと感じた。

まずはマジックが勝った試合を振り返っていこう。

■伝家の宝刀"先攻3kill"
マジックが先攻3killしたのは14/50試合、1点GSで未遂になったものも含めると17/50試合(34%)にものぼる。
3回に1回、34%, これは全盛期のサガに匹敵する先攻3kill率だというのだから、如何にこのデッキがぶっ壊れているか分かるだろう。

■Vi無粋・5000VTによる4t以降の突破力
マジックが3killをしなくても強い要因には4t目以降に強力な大型マジックを使えることにあるだろう。
特に、先攻だと3tにボンキゴマイムで展開を実質的に阻害したり、氷柱と炎弧の決断でリソースを十分に稼いだりできるため、アビス側の後手3の動きに対して切り返しがしやすい。
それに加えてVi無粋や5000VTが絡んだ勝ち方は、公開領域の呪文が多く横に広げやすいため、途中のGSをケアできる。
強すぎるだろ、このデッキ。

逆に黒緑アビス側が勝つのはどんな時だろうか。

■アビスベル=覇=ロード、着地
もちろん、テレスコやマーダンでしっかり手札を削れた時も勝つのだが、最も決定的な勝ち筋はデスロードの着地にあった。
デスロードが着地してしまうと、マジック側の突破難度が跳ね上がり、仮にVTが着地したとしてもVTに引っかからなかった打点+メクレイド→ジャガイストの蘇生効果による追撃でそのまま押し切ることができる。
もし、黒緑アビスを使ってマジックに対面した場合、できる限りVTをケアした状態でのデスロード着地を早めに狙うのが良いと感じた。


「これで半分ってマジ…?」

50本を終えて我々はようやく実感した。
この検証の過酷さに。

それもそのはず、大会に出ても10試合もやらないデュエル・マスターズを50試合もガチでやっているのだ。
相当な疲れがきている、常人ならもうやめているだろう。

だが、我々はデュエマ狂人。We LOVE Duel Masters.

一度始めたデュエマの検証を途中であきらめるわけにはいかない。
ということで、黒緑アビス先攻の残り50本が始まった。

黒緑アビス先攻、それはマジックがどうしようもないターン、隙が生まれることを意味する。

先3力が欲しいかテレスコ
VTを2枚超えて勝利…

こうして圧倒的な力を見せる黒緑アビスだったが、全試合がうまく2→4と繋がるわけでもない。

ブースト2回打っただけなのに…後3カクメイジン

当然隙が生まれると、赤青マジックは暴走する。

そして我々は100戦目を迎えた、試合戦績は通算マジック50-49黒緑アビス。

勝率50%をかけた1戦、声人は疲弊しながらも内なる闘志を燃やしていた。

「死ぬ気で勝つ。」

こうして最終戦のゴングが鳴り響いた。


結果は…果たして…


カラクリバーシだけでボコボコに…

21時30分、実に6時間45分にも及ぶ死闘を終えた。

黒緑アビス先攻での結果は…

マジック19-31黒緑アビス(勝率38%)

黒緑アビスが先攻を取ると、ほとんどの試合で先3で妨害ができるため、マジック側はかなり苦しい戦いを強いられていた。

■バリアフリー先3力が欲しいか
まず、先3力が欲しいか?で"ジャガイストかテレスコを捲る"ことがほぼ特殊勝利になっている印象。
先に強靭な面を建てられたりブロッカ―+毎ターンハンデスが飛んでくるとさすがのマジックもどうしようもない…
キルまではいかなくとも、この動きはマジックの先攻3killに近いパワーがある。

■マーダン×テレスコorマクア
もし力が欲しいか?やフェアリーギフトがなかったとしても、先3マーダンでボンキゴを抜いて次デスロードを通したり、逆にボンキゴを出させる手札にしてテレスコを当てたりして優位にゲームメイクする。
アビスもマジック同様、最も強いプランを通せなかった時でも十分な出力が出せる(安定感がある)点がTier1たる所以だといえる。

逆に赤青マジックがアビスの制圧力を突破したのはどんな時だろうか。

最強のボンキゴ+5000VT
マジックが勝った試合は相手の3ターン目の動きが弱く、先攻後攻がひっくり返った時が多かった。
アビス側がブーストを欠損した時に3killする、ボンキゴで時間を稼いで5000VTを建てて妨害されない1ターンをつくる、この勝ち筋が後手マジックの主な勝ち筋だった。

100試合を通した戦績をまとめると以下である。

マジック先攻
32-18
黒緑アビス先攻(マジック後攻)
19-31
Total
51-49(勝率51%)

マジックが1試合分だけ勝ち越したが、これはほぼ五分と見れる。
ただ、先攻を取った側が2/3は勝つという結論に至った。


■考察

赤青マジックvs黒緑アビスは、今回使用した構築に近い構築であれば先攻66.7%, 後攻33.3%, Total50.0%の勝率に収束するだろうと考えられる。

では、何故世間では"黒緑アビスに傾く"という認識が強いのだろうか。

それは構築の余裕の有無にあると感じた。

現在の構築を見ると、マジック側は自由枠を黒緑アビスにしっかり寄せているのに対して、黒緑アビス側はヨービリンや秩序、キャディを採用するといった、マジックに寄せる余力を残しているといえる。

つまり、アビスは構築によって現在の形よりも勝率が上げられる、逆にマジック側はこれ以上寄せて勝率を上げることは厳しい。
この話を踏まえると、"アビスが微有利"という話が出るのも納得がいくのではないだろうか。


■最後に

この検証に、風邪気味ながらも付き合ってくれた声人くんには感謝してもし切れない。
今本当に風邪をひいてしまったようなので、労い気持ちを込めて以下のTwitterをフォローしていただけると嬉しい。
Twitter 声人(koebito)

疲弊しながらも90戦目くらいで気が狂った声人

今後役に立つかどうかはわからないが、今回の検証を通してマジックvsアビスの真髄に触れることができた。

もし需要があるのならば、今後もこのような狂人的検証のレポートを定期的に記事に出していきたいと思う。

今回の検証でもし少しでも得られたものがあったのなら、またこのような記事が見たいと感じたのなら、是非いいねを押してから記事を閉じて頂けると幸いだ。

それではまた、次回のジャングルでお会いしよう。


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