エンペラーサーモンとイカ墨キムチ 海の恵みたっぷり1,650円のシチリアワイン
ふるさと納税で届いたエンペラーサーモンをお刺身で。少し温度が上がると特に強調されるまったり、ねっとりとしたなんとも怠惰な脂。怠惰なエンペラー。厚めに切るとまったり感が増幅。ほんのりと醤油だけでまったりワールドに浸るもよし、ワサビで引き締めるもよし。
先日は同じお刺身をイタリア トスカーナの白ワイン(ヴェルメンティーノ品種)と珍しいヨルダンのロゼワイン(シラー品種)に合わせてみた。
さらに、杉玉でテイクアウトしたイカスミキムチ。欲張り鮪、うな玉に加えてこのおつまみを注文していたがお腹いっぱいで杉玉訪問の翌日に。
イカの墨がキムチの辛味にコクを与えていてなかなか興味深い一品。ただ、キムチがややフレッシュでシャキシャキ、イカ墨の漬け込みも軽めのためか、料理がいま一つ統合していない印象。もう少し濃い墨で熟成させると、墨のアミノ酸のコク豊かで食べ応えのあるおつまみになるはず。それでもキムチの辛味と墨のコクは新しい刺激で楽しい。
サーモンとイカ墨キムチに合わせたのはシチリアの土着品種グリッロで造られるワイン。いかにも海のワインといった佇まいで、ミネラルたっぷり。開栓から数日を経て、果実味にトロピカルなニュアンスが入り始めた。
クズマーノ, シャマリス, イタリア, シチリア, 2021, 12.5%, 1,650円
Cusumano, Shamaris, Sicilia, Italy,
ワインについては先日のNoteに。
「シャマリス」は“輝く海”を意味。シチリア西部パレルモ県の標高400mに広がる畑に植えられたグリッロ種から造られる。香りには洋梨、貝殻を嗅いだような潮の香りをほのかに。果実味はでしゃばらず穏やか、ミネラル感豊かでニュアンスに富む。圧倒的コスパ。この値段でこのクオリティ。こんなワインを毎日飲めるのか、シチリア島に住みたくなる。トスカニーで購入。
エンペラーサーモンの刺身にワインを合わせる。脂が強めで磯の香りもほのかに。ワインは一口目のインパクトがやや強く、ふっと果実味が沈みほろ苦さがグッと立ち上がる。このリズムに繊細な魚を合わせるのは至難。合わせると生臭さが強調されてしまった。塩焼きにしたらきっと相性はよくなる!相性: ★★☆☆☆
イカスミキムチに。キムチの辛味が強く墨はほのかに余韻に磯の香りを加える程度。墨の風味に同調するワインのミネラルが心地よい。相性: ★★★☆☆
赤ワインにはどうかなと、イタリア中部アブルッツォ州の赤ワインをグラスに注ぐ。
カンティーナ・トッロ, エンメオー(MO), モンテプルチャーノ・ダブルッツォ, リゼルヴァ, 2017, 13.5%, 2,365円
Cantina Tollo, Mo, Montepulcianod'Abruzzo Riserva, Italy
ワインについては先日のNoteに。
香りには快活で陽気な表情にドライフルーツが入り混じる。ブドウの旨みが豊かに広がり緻密な酒質。深淵なボルドー好きにも、妖艶なブルゴーニュ好きにも。2,000円少々の驚異のコスパ。トスカニーで購入。
イカスミキムチに。唐辛子の辛味を包むワインのタンニン、明るい果実味。スミのコクとも調和。力強いワインだが料理を圧迫せずちょうどよい。相性: ★★★☆☆