イカとレンコンの甘酢和え 甘じょっぱさには濃厚ロゼ
スーパーの惣菜コーナーで酒のつまみを探していると、ちょうど良さそうなのを発見。イカとレンコンの甘酢和え(322円)。
レンコンのシャキシャキ、イカの弾力の二種類の食感が楽しい。揚がったイカに染み込んだ甘じょっぱく、キュッと効いた酸味がたまらない。ほんの少し添えられたインゲンは箸休めにグリーンな風を送り込み、次のひと口を誘う。これはビールが何杯でも飲めてしまいそう。パックに『おつまみ、家呑みに!!』との売り文句が貼られていたが、これでビールを流し込み癒されるオジサンが続出すること間違いない。
力強い甘酢の風味に合わせて、酸味や泡の刺激、力強い酒質やフレーバーのワインが合うと予想。
自宅でロワールのスパークリングワイン(シュナン・ブラン品種)、イタリア フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の白ワイン(リボッラ・ジャッラ品種)、オーストリアの白ワイン(グリューナー・フェルトリーナー品種)、そして南仏のロゼワインに合わせてみた。
まずはロワールのスパークリングワインに。
モンムソー, クレマン・ド・ロワール, フランス, 12.5%, 1,485円(OKストア)
Monmousseau, Cremant de loire, France
ワインについては先日のNoteに。香りにはフレッシュなグレープフルーツ、ほんのりレモンの正統派。酸味も強くキレがあり、余韻にはビターなタッチが混じりミネラル感たっぷり。OKストアで見つけたコスパ抜群スパークリング!!!
イカとレンコンの甘酢和えに。甘酢をワインのシャープな酸味と泡の刺激がリフレッシュ。相性: ★★★☆☆
続いてイタリア フリウリの白ワインに。
グラディス・チウッタ, リボッラ・ジャッラ, コッリオDOC, イタリア, フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州, 2021, 12.5%, 2,860円
Gradis'ciutta, Ribolla Gialla, Collio DOC, Italy
ワインについては先日のNoteに。白桃、洋梨、ほのかにコンポートの甘さも。白い花などフラワリーなフレーバー豊か。クリーンでピュア、凛としたこぎみよい酸味。酒質は軽めだが品種の魅力が凝縮。トスカニーで購入。
フラワリーなフレーバーは中華料理の脂、酸味との相性良いが、ワインにもう少しパワーが欲しい。料理への押し込みがもう一つ。相性: ★★★☆☆
さらにオーストリアの白ワインに。
フリッツ・サロモン, グリューナー・フェルトリーナー, ヴァッハライン, オーストリア・ニーダーエステルライヒ・ヴァーグラム, 2020, 12.5%, 2,673円
Fritz Salomon, Gruner Veltliner Wachrein, Austria
ビオディナミ農法に取り組む生産者。2010年にDEMETER認証取得。圧搾し発酵後ステンレスタンクで澱と共に6ヶ月以上熟成。
香りにはヨードや海藻の香り強く、果実香がほぼこない、微かにりんごのリキュール。やや酸化的でほしわらのニュアンスも。
味わいには微かにりんご系の果実味あるが塩水に浸かった海藻を噛んだようなヨードやほろ苦いミネラル。果実味に比してアグレッシブな酸味。余韻まですっかりビター。たまたまボトルのコンディションが微妙だったか、品種の魅力の訴えに欠ける。トスカニーで購入。
イカとレンコンの甘酢和えに。ワインの酸化的な要素がやや目立ち、甘酢の酸味とは良く調和するが、ワインの他の要素が感じづらく、また料理への重なりも浅い。相性: ★★★☆☆
最後に南仏のロゼワインに。
ギガル, タヴェル・ロゼ, フランス, 2020, 14%, 2,248円
E.Guigal, Tavel Rose, France, 2020, 14%
ワインについては先日のNoteに。グルナッシュ品種主体、果皮をたっぷりと浸漬して造るので濃い色調。ハリのあるチェリー香にフラワリーなニュアンス。果実味はやや穏やか、ほろ苦さとしっとりとしたタンニン。フェリシティで購入。
イカとレンコンの甘酢和えに。甘酢を力強い味付けに、ロゼながら強めの酒質とタンニンを感じるワインにちょうど良いバランス。甘じょっぱい味付けに、力強いロゼの味わいが抜群の安定感。そのままイカのほんのりとした磯の香りにも、レンコンの土っぽい素朴な香りに調和する懐の広さはさすがロゼ。相性: ★★★★☆