改造

彼女は消えかかっている
時々、小さな声で何かを発してはいる
ほとんど聞き取れない
顔はぼんやりして見えない
子供みたいな平らな体つきで日中、
僕らは彼女のせいで遠回りをした

労働が二度手間になることは少なくない
そのために副隊長はいつも頭を下げている
去年秋、足を痛めた老婆もいた
しかし彼女に文句を言う者はいない
言えないのだ

帰りにプラットフォームで小太りの醜い中年男は
奇跡だよ、と言って彼女と同じ電車に乗り込んだ
この時、彼女の声をはじめて聞いた
おばさんみたいな声だった
僕は彼と握手を交わし、笑顔で別れた

それから長い間、多くの人間が出入りした
笑ったり、見たり、聞いたりする、
常に何かを良くしようとする女たち
大きな選別の季節を経て
そのうちの何人かと僕は特別な関係を持ち
キャンプは始まって以来の活気に湧いた
雨上がりの死んだ犬の臭い

朝方、僕は声を出さずに、静かに泣いた
あの二人の幸運を心から祈った

今やかつて示された可能性だけが僕を支える
時計の針を止めることは可能だ
ただし耳元で眠れないほどの痛みを訴えられながら

今では、あの人形のような女も何百、何千という絶滅危惧種のネズミを自宅で飼育、繁殖させている

それでも足の布を外さずにいられるだろうか
それでも目隠しを外さずにいられるだろうか


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