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冬の長さ

今年は暖冬になる、と言われていましたが、寒い日はやはり寒く。手袋、マフラーは欠かせません。

「雪が降ると、、、、、、寒いのは寒いのですが、少し穏やかな寒さという感じが、、、なんといえばよいか、、、」

少し口下手なP君が話しているのを聞いて、私の耳は密かにP君に集中する。

「雪が降ったら、寒いでしょう?」

「いや、、、それはそうなのですが、、、同じ温度でも、そうは感じられない気がして、、、」

二人で、話が嚙み合わず、うーんと悩み始めてしまった。

窓の外を見ると、
ちょうど雪がぱらぱらと、ちらつき始めたところで。

P君の話を聞いているのは、東京から来た女性で、こちらの寒さを警戒しすぎたのか、コートの下もしっかりと厚着をしている。

P君も、その女性も、会話が止まって気まずそうだったので、

「あの、、、雪が積もると、気温ほど寒い感じがしないというのは、よく聞く話です。」

二人で、こちらを向く。

「雪が光を反射するからとか、
 湿度が保たれるからとか、
 理由はあるようですが。」

「そうですよね、やっぱりそうなんです、雪が降ると寒くないんですよ。」

普段とは違い、P君はここぞとばかりに勢いづく。

「、、、、、、そうなんですか? 東京だと雪もあまり降らないので、」

と、女性が少し困っていることに、今のP君が気づくはずもなく。

「それでですね、去年の大雪の時には、
 途中でバスが止まって乗客が歩いたのですが、
 その時も、急ぎ足になっているからなのか分かりませんが、
 真冬なのに私も汗をかいてしまうほどで、」

「そうなんですね、、、大変ですね、、、」

もう!誰も興味がなくなった話はやめなさい!と思っても、お客様の前で突然声を上げるわけにもいかず。P君の話は終わりません。

そうかといって、雪の話がなければ、それはそれで会話がなく、タイヘン!だったわけですが。


「勝手に文体模写してみた!」第1回は、私がnoteに投稿を始めた当初からフォローくださっている風花会那さんの文体を模写してみました。

私の投稿にも折に触れてコメントも下さり、非常に優しい方です。また、読書家であり多才な方とお見受けしており、文章からもその高級感と落ち着きを感じます。

ぜひぜひ、風花会那さんのnoteにも訪れてみてくださいね。

風花会那さんへ:初回で扱ってしまい、失礼しました!ただ、風花さんをおいて他の方というのもしっくりこなかったので…。風花さんのしっとりとした文章、私は好きです。これからもよろしくお願いします。

もうひとつ…最近投稿がなくて寂しく思っております…


……決して無駄にはしません……! だから、だから……!