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三冠とICEで見た、【異種の受容】という強み

はじめに


2022.2.23に、後楽園ホールにて全日本プロレス(以下:全日)を観戦してきました。

今年で旗揚げ50周年を迎える全日ですが、昨年末に三冠ヘビー級王者・ジェイク・リーの負傷欠場もあり、年始から三冠王者不在という状況に…。

1月末に急遽行われた三冠王座決定トーナメントでしたが、優勝して王者に返り咲いたのは宮原健斗。

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今大会で組まれた2022年初の三冠防衛戦は、年始にジェイクと三冠戦を予定していたアブドーラ小林(大日本プロレス)との対戦に。

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試合としては、「試合を見て、感動で泣いた」、「三冠戦で笑いが起こるのはどうなの?」という意見も見られるなど、私のTwitterタイムラインを見る限り、賛否が分かれていた印象…。

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私自身、今回の一戦を見終えた時に、「想像していた期待感よりはハネなかった(でも、悪くはない)」という感想を抱いたのですけれど、それ以上に強く感じた点がありました…。

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【異種を受容する】という強さ


年始の【三冠挑戦消滅→三冠トーナメント選外】という経緯から、自らを"暫定王者"と名乗り、所属選手以上に三冠へのアピールを強めていたアブドーラ小林。

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そんな怪物を試合で見事に飲み込む宮原に、私は”異種をも受容する"強さを感じずにはいられませんでした。

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今回の『宮原健斗vsアブドーラ小林』を見ていて、私の中で思い出される試合がありました。

それは、2021年大晦日に行われた『春輝つくしvsラム会長』。
(アイスリボン後楽園ホール大会)

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『プロミネンス』を始め、この日を以て所属が大量離脱する大会で、メインを張ったICE×∞王座戦。

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大晦日の聖地メインに立ったラム会長は、ラムちゃんカッター(哲っちゃんカッター)やエクトプラズムなど、自身と関わりがある怨霊や黒田哲広の技を用いて王者に立ち向かっていきます。

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苦戦を強いられたつくしでしたが、最後はラム会長から勝利して、見事王座防衛。

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内容的にも春輝つくしが"強さ"を見せた試合でしたが、個人的に、この時の春輝つくしの"強さ"と今回の宮原の"強さ"は、非常に色合いが近かったのではないか、と素人目線ながら感じたのです。

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誤解を恐れず言うならば、大晦日のICE×∞王座戦も、今回の三冠ヘビー級王座戦も、団体最高峰の王座戦として王道を征く内容ではなく、寧ろ異種に近いもの。

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ただ、王道に交わらない異種感が、通常の防衛戦にない鮮烈な印象を刻みつけた事は確か。
言うなれば、エモーショナルってやつでしょうか?

(この異種なテイストが平時行われていたなら、また違った感想になるのでしょうけれど)

ただ、戦前は強烈な個性を持ち合わせた挑戦者に注目しながら見ていた試合も、引かずスカさず相手を受容した王者の度量に、段々と惹かれていったんですよね。

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こうした感覚に陥った経験は、私自身初めてかもしれないです…。

まとめ

私なりに、三冠戦の宮原健斗とICE×∞王座戦の春輝つくしに共通項を感じた事で書き綴ってみた、今回の記事…。

個人的に、アイスリボンも全日本プロレスも、コロナ禍以降の道のりは決して平坦ではない印象を受けます…。

ただ、そうした苦境にあっても、試合内容や品質を保証してくれる存在が、今現在、団体の中心軸に立っている。
ベタかもしれませんが、この事実は非常に大きなアドバンテージだと私は思うのです。

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色々なタイプの選手と真っ向から向き合える度量と実力を有している事で、極端な話、【防衛戦の相手に困らない】状況も作れる訳で。

日本国内にプロレス団体や王者は数多くあれど、こういう太い幹が一本ドッシリ構えている事を直に感じられる王者は、個人的にそうそういないような気がしています。

明確な根拠は無いけれど、「この選手がいれば大丈夫だろう」という安心感を、今の宮原健斗や春輝つくしに感じてしまう私なのでした!

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