【柄指示】千鳥格子の向きはどこが正解?
【生地の特徴シリーズ】千鳥格子の向き
ここでは、パタンナーが実践で学んだ、
生地に関する、特徴や扱い方などを、日々の製作に交えてシェアしたいと思います。
アパレルにおける生地=テキスタイルにおいては、とても奥が深く、生地選びはとても難しいです。
私もまだまだ勉強中ですが、日々製作を通して扱うこによって沢山学ぶ事があるので、記録として残しておきます。
趣味でハンドメイドを楽しんでいる方などに、少しでも参考にして頂けたら嬉しいです。
今回は、千鳥格子の柄の向きについてです。
今は普及している不織布マスクですが、
去年のマスク不足の時、私は色々なタイプ(7種類以上)のマスクを製作しているうちに、
もっと自分に合ったマスクが欲しくなり、オリジナルのパターンでマスクを製作しました。
⚫︎プリーツマスクと立体マスクを掛け合わせた形
⚫︎顎と頬にフィットする様に3箇所にダーツ入り
⚫︎両端パイピングは細く、頬に馴染むようバイアス地の目にして、落としミシンでスッキリ。
⚫︎ノーズワイヤー、フィルターポケット有
試作品から修正を重ね、一点サンプルを作り、確認が取れたので、その後千鳥格子で追加製作することにしました。
そこで、過去にパタンナーとして勤務していた時、千鳥格子の柄指示で、「頭の向き」が話題に上がったことを思いましました。
千鳥は、鳥が口を開けて連なって飛んでいる柄。
皆さんは、その頭(くちばし)の向きを気にして裁断(製作)されていますか?
まず、柄の向き以前に、生地の表裏があります。
ニットやプリントもので無ければ、綾織のノの字に織られている面が表面。
(生地によっては逆綾もあります)
すると必然的に、千鳥のくちばしの向きは、右上か左下の2択になります。
表面を使用すれば、向きはお好みでどちらが間違いと言うわけではないのですが…
一般的には
鳥が上を向いていく方が縁起が良いと言う意味で、右上に設定して裁断する場合が多いです。
当時も、この右上向きで柄指示をしていました。
その為、マスクも縁起が良い右上の向きで製作。
このマスクを製作したのは冬。
今の時期(6月)には千鳥格子を店頭でも見る機会は少ないかもしれませんが、
この事を踏まえた上で、もし千鳥格子のアイテムを見かけたら(手元にお持ちでしたら)、一度向きを確認してみてくださいね。
意外にも、向きがバラバラ…と言う商品も私は見かけた事があります。
些細なことですが、柄出し一つにとっても、作り手の拘りが見えてくると思います。
是非、ご自身で製作する際には、千鳥格子柄出しの向きにも拘ってみてくださいね。
余談ですが、千鳥格子は日本の呼び名ですが、
犬の牙に見えることから「ハウンド・トゥース」とも呼ばれています。
そして、この千鳥格子とヘアラインストライプのチェックを組み合わせた柄が
「グレンチェック」と言うそうです。
現在は、不織布マスクも普通に購入出来る様になったので、需要の減った布マスクですが、マスク不足ピーク時は、ショップ運営者より依頼を受け、ショップのオリジナルパターンも別に製作していました。
皆さんそれぞれ好みや、顔にフィットするものが違うので、せっかく作るなら、自分の顔にフォットするものが良いですよね。
パタンナーとしてマスクを製作することになるとは思っていなかったので、これも一つ良い勉強になりました。
今回はマスクを通して、千鳥格子の柄の向きについてシャアしました。
千鳥のくちばしの向きは右上の縁起の良い向きがお勧めです。
購入や、製作の際に、少しでも参考にして頂けたら嬉しいです。
こちらの内容は、過去に無断盗用され、削除せざるを得なかった自身のブログらかの引用です。
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