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Re:08 コンシェルジュが紹介、Remake easyの魅力!概念を食べるパフェ
みなさん、こんばんは。
Remake easy コンシェルジュのCaseyです。
7月から始まったnoteですが、どんどん読んでいただける方も増えており、ありがたい限りです。
Remake easyの魅力がより伝わるように、頑張っていきます!
さて、Remake easy コンシェルジュと名乗っている僕ですが、一体何者なのかよく知らない方がほとんどだと思います。
今回は自己紹介をさせていただくとともに、僕から見たRemake easyについてお話し致します。
甘党文化人、Casey
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まずは簡単なプロフィールと略歴から。
日本人の母とアメリカ人の父を持ち、日本で生まれ育ちました。
高校生のころから食に興味を持ち始め、料理やお菓子作りをほぼ毎日するように。某レシピ投稿サイトで週間ランキング入りするレシピも多数あり、フレンチトーストのレシピはリーフレットに採用されたこともありました。
大学ではリベラルアーツを学んでいたので、言語や芸術、哲学、PRなど幅広い分野の勉強をしました。
1年間のパリでの交換留学中にはパリコレの出演を達成したり、食や芸術の分野で多くの刺激を受けました。
特に飲食文化学という学問に興味を持つようになり、食べ物だけでなく、食べ方が文化の中でどのように醸成されてきたのか、お酒と食はどのような関係性にあるのかなど、関心の領域を広げていきました。
大学を卒業してからはモデルとして活動しながら、ライターとして旅や食について書いたり、企業のバックオフィス業務などを行っていました。
ちょうどそのころ友人が立ち上げメンバーとしてRemake easyを渋谷にオープンし、僕も通うようになりました。
そこでプロデューサー林巨樹のパフェと出会い、天才的な素材の組み合わせ方とコンセプトに感銘を受け、今までほぼ毎月パフェを食べています。
パフェ好きが高じて2023年の夏からRemake easyに広報・PRとしてジョイン。Remake easyの案内人として魅力を発信するべく、コンシェルジュという肩書きをいただきました。
改めてですが今回は「一ファン」としてパフェを食べ続けてきた僕が、Remake easyのパフェの魅力や、これまでの変遷、そしてこれからについてお話しさせて頂こうと思います!
概念を食べる、四次元のパフェ。
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パフェとはフランス語で「完璧な」という意味で、英語でいうところのパーフェクトです。
しかし日本で今一般的に食べられているパフェは、溶けたアイスでべちゃべちゃになるコーンフレークが入っていたり、彩りのためだけに添えられたフルーツがちょこんと乗っていたり、何もパーフェクトなスイーツではありません。
本来あるべき「パーフェクト」なスイーツへとリメイク(再構築)するというのが、Remake easyのコンセプトです。
これはプロデューサーの林巨樹がメディアやお客様によくしている話で、耳馴染みのある方も多いかと思います。
それではパーフェクトにリメイクするとはどういうことなのでしょうか。
僕が思うところでは、以下の3つがあります。
状態、相性、そして概念です。
①状態をリメイク
端的にいうと、先ほど述べたべちゃべちゃのコーンフレークを生まないことです。
Remake easyのパフェに必ず登場するパーツで「クランブル」というものがあります。これはクッキー生地をバターやチョコレートの油分でコーティングしたもので、クリームの中やフルーツの隣にあっても、クッキー生地に水分が染み込まないようになっています。パーフェクトな状態を保つための1つのソリューションです。
他にも旬の食材を使うこと、口の中のpHや温度帯での味の感じ方を調整することも、パーフェクトな状態にリメイクすることに内包されています。
②相性をリメイク
ペアリングやマリアージュと言い換えることもできます。
例えばRemake easyのシグニチャーでもある「イチゴの花畑パフェ」では、バラ科の植物に含まれる香り成分「クマリン」を組み合わせることでマリアージュを作り出しています。
季節のパフェでも「毎月よくこんな組み合わせが思いつくな」と舌を巻くものです。
パティシエとしてのセンスもさることながら、部屋の気温と湿度を2ヶ月先のものに設定して自分の本能を検索エンジンとして食べたいものを考える林巨樹のこだわりの賜物だと思います。
③概念をリメイク
昨今の食は栄養やカロリーを獲得するためのモノ消費ではなく、体験や写真映えを目的としたコト消費の傾向が強まっています。
Remake easyのパフェは、なぜその食材が使われているのか、それぞれの食材がどのような物語を紡いでいるのかという情報すらも消費の対象としています。もはやグラスの中に再構築された概念を食べているといっても過言ではないのです。
皿に置かれたケーキと違いグラスに入ったパフェには縦軸が加わります。食べ進めていく順番が限定されることで時間軸が加わり、ベストな状態、飽きない相性がより重要になります。⾷材は単なる素材の集合ではなく、そこにいる意味がしっかりとある、概念としての結合を持っているのです。
ゆえに僕は、Remake easyのパフェは四次元的だと思っています。
Remake easyも時の流れの中にある
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先ほど挙げた3つのポイントの中で、ここ1年ほどで特に色濃くなってきた要素があると僕は考えています。
それが概念をリメイクするということです。
Remake easyの原点ともいえる「イチゴの花畑パフェ」は、状態・相性の観点でのリメイクの典型例です。一口目は自然とイチゴに手が伸びて、絶妙なバランスでホワイトチョコのクリームとアマレットのクリームが一緒にスプーンに乗り、自然な甘さを楽しむ。クリームを食べ進めるごとに口の中の油分が増え、イチゴはむしろ酸味のアクセントに変わっていく。ザクザクのクランブルで食感にリズムが加わり、最後はラズベリーの余韻がさっぱりと残る。そして全体はクマリンの香りで一貫性を持っている。
計算され尽くしたまさにパーフェクトな構成です。すべてのRemake easyのパフェはこの2つのパーフェクトさを持っていると思います。
概念のリメイクには種類があります。長く愛されてきたお菓子を林巨樹流に解釈し直すという意味での概念のリメイクの例は多くあります。
例えば名古屋店限定「プリンアラモードパフェ」は、名古屋の喫茶文化を象徴するスイーツをパフェの形にリメイクしたものですし、今年10月の「黒いちじくとピーカンナッツのフロランタンパフェ」も、フロランタンをパフェとして分解、再構築しています。
概念のリメイクは進化を続けており、素材や土地の持つストーリーをグラスの中に組み上げるものが増えてきました。特にその変化の到来を感じたのは、新宿店限定「ラフランスとシャンパーニュのビスキュイローズパフェ」です。
新宿ではバブル期以降シャンパンの消費量が世界でも有数になったといわれることがあります。ただシャンパンを使うだけではなく、シャンパーニュというキーワードから派生し、シャンパーニュ地方の伝統菓子であるビスキュイローズをパフェのテーマのひとつに持ってきました。
これは実際にその土地に馴染みがあるスイーツを使っていた名古屋の場合とは大きく格好が異なります。ちなみにフランス菓子のビスキュイローズの「ローズ」はバラそのものではなく、フランス語でピンク色を意味しているのですが、新宿店限定パフェでは実際にバラを使っているのは面白いポイントですね。
(余談ですが英語のピンクは「撫子」から来ています。原義は「小さい」という意味で、小指を意味するピンキーと同語源です)
素材や土地のストーリーをリメイクする他の例として、池袋店限定「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」では東京のモンパルナスとも呼ばれた芸術の街池袋、モンパルナスで活躍した天才芸術家ピカソ、パティスリー界のピカソと呼ばれたピエールエルメ、ピエールエルメの生み出した伝説の菓子イスパハンと、連続性のあるテーマからのリメイクが見られます。
他にも今年4月の「パパイヤとエスプレッソのオペラパフェ」ではパパイヤ、コーヒー、ラム酒という素材の組み合わせから、マヤ文明という時代、土地のイメージを抽出・リメイクしています。
このように、概念のリメイクはRemake easyの中でも大事なテーマとなってきており、今後もこの傾向は続いていくのではないかと考えています。
(あくまで個人的意見です)
これからのRemake easyの向かう先
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パーフェクトにリメイクすることを目指していたRemake easyですが、これから先はどのように進化していくのか。
パーフェクトなスイーツという意味での一つの正解はすでにここに生まれている。しかしパティシエとして、経営者としてより良いものを生み出していかなくてはいけないという林巨樹にかかるプレッシャーは計り知れないものだと想像します。
リメイクイージーではリバイバルパフェというものがあります。常に新しいものを生み出そうとする中でも、それでも前年のあのパフェを食べたいと思うこともあります。ただし基本的に同じパフェは2回までしか登場せず、2回登場したパフェはある種「殿堂入り」となります。殿堂入りパフェが12ヶ月分揃うというのはひとつ大きな楽しみです。
※詳しくは以下の回をご参照ください。
Re:04 秋の収穫祭、ナガノパープルと紫蘇のハーベストパフェ
それと同時に、別方向へのゆれも動き存在しています。
パーフェクトを追い求めた後の、インパーフェクトな世界の追求です。
悠久の時の中で絶えず変化し続ける、不完全の美。
Remake easyの店内はパフェを楽しむために計算し尽くされた空間です。
カウンター席に座れば、パフェを見下ろす角度は45度で、パフェが最も美しく見えます。そのパフェを照らすために真上にはスポットライトが配置され、パフェから一切の影を排除します。背後にはうっすらとスロージャズが流れ、非日常を演出します。
これがもし、見る方向が自由な器で、和蝋燭が添えられて絶えず光が変わり、木々のさざめきや風鈴の音がその場を彩るならどうでしょう。
侘び寂びを尊ぶ、日本ならではの美的感覚ではないでしょうか。
どのような形でインパーフェクトな美が表現されるのか、その詳細はまだお伝えができませんし、僕自身も楽しみにしている段階です。
皆さんもぜひ期待に胸を膨らませていてください。
終わりに
さて、今回はコンシェルジュのCaseyが考えるRemake easyの魅力についてお話しさせていただきました。拙文ながら最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
おまけとしてCaseyの個人的推しパフェを発表して締めとさせていただきます。
レギュラーパフェ部門
札幌店限定「日本酒とメロンのクレームダンジュパフェ」
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熟したメロンの独特のアルコール感、日本酒の吟醸香の中に隠れるメロン感が見事にマッチ。フロマージュブランやココナッツが爽やかに香り、北海道の雄大な大地を思わせます。
ぜひ札幌店へ足を運び、お試しください!
季節限定パフェ部門
2023年9月・2024年9月「ナガノパープルと紫蘇のハーベストパフェ」
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ワイン好きとしてはたまらない、ブドウの味わいを分解・再構築した大人のパフェ。ブドウと紫蘇という意外な組み合わせにも心を掴まれました。
こちらのパフェは殿堂入りしているので、またどこかで味わえる日を期待しています...!!
それでは皆さん、良いパフェ活を!
Casey