タイタニック:25周年 3Dリマスター駆け込み鑑賞🎬
2月23日までの限定公開
1997年に公開された、ジェームズ・キャメロン監督の作品
『タイタニック』が劇場公開25周年を記念して3Dリマスター版として蘇り
2月10日より2週間の期間限定公開をしていました
鑑賞に至ったきっかけ
先日、駆け込みで早朝から鑑賞をしてきました
『タイタニック』はDVDやTV放映で過去に3回ほど見たことがあるのですが
少し前にNetflixでFirst Love~初恋~を完走したこともあり、作品内に出てくる
タイタニック旋風の光景を見て、「この映画を劇場で見てみたかったな…」と
ふと思ったもののそこで何かアクションを起こすわけでもなく
普通に日常を過ごしていて…
そんな、ある日友人がタイタニックを鑑賞してきた旨をSNS上に投稿していて
私は、見たいと思っていたこのタイミングでまさか劇場で鑑賞できることに対して
1人早る気持ちを抑えながら公開劇場の検索をかけました
近場の劇場は平日の時間帯でも満席で夜は近隣全てが満席に近く
奇跡的にも都合が合うところで後方座席を選択できる劇場があり
無事鑑賞できることになりました
感想
過去に何回か見たとはいえ、そのうち2回は幼い頃で船に水が入ってくるシーンの恐怖と衝撃しか覚えていないし、3回目はその時交際していたパートナーとお酒を片手に見てお酒も相まって2人して夜中に号泣したのを覚えている。そして今回は数えると4回目ということになるが、ある意味素面で物心もしっかりした状態で見るのは初めてで新たな気持ちで鑑賞することができました(笑
響いたところ
「専門家としての素晴らしい考察をありがとう」と気にする事なく
度量の大きさのある年を重ねたローズ
タイタニック号に眠る財宝を狙う一同がローズに現代の技術を用いた検証と仮説を
話した時に当事者であるローズを前にフランクに話を進めていく様があったが
年長者のローズは気にも留めず自分の覚えていることを話し始める。
細かいことに目くじらを立てたりしない、ご令嬢としての品位がそのままあり続けているのは素敵だと思った。私も余裕を持った対応ができる素敵な大人になりたいです。育ちがもうどうにもならないけど。今後磨かれていくと信じて
ローズの素晴らしい慧眼と教養の高さ
ローズが船室内に持ち込んだピカソやモネ、ドガ、セザンヌなど珠玉の絵画が並べられていたり、フロイトの論文や船の緊急時の設計に対する疑問など教養が高さを窺い知れるシーンが好きだった。
惰性で続く日々に嫌気がさし身投げしようとするローズを
ジャックが説得するシーン
船首での誰しもが好きな説得シーン。
身投げしようとするローズに「君が飛び込んだら、続いて僕が助けに飛び込まなきゃいけない。」とその後水温の冷たさや痛みを伝えてなんとか飛び込むことを辞めさせようとする。戻る最中に、ローズのドレスが引っかかり足を滑らせて落ちそうになりパニックになるローズに対して、ジャックが
"I’ve got you.I won’t let go."
「いいか僕がちゃんと捕まえてる。絶対離さない。」と言って落ち着かせてくれるところが好きです
一流階級の食事会の場でのジャックの台詞
“I figure life's a gift and I don't intend on wasting it. You never know what hand you're gonna get dealt next. You learn to take life as it comes at you... to make each day count.“
「人生は贈り物だと思ってます。ムダにしたくない。次にどんなカードが配られるかは分からないけど、大切にしたいと思う。毎日を大切に過ごしたい」
一流階級の錚々たる顔ぶれの前でも時に罵られながらも臆せずに信念を伝えられ、場を盛り上げるジャックは気が利いて、強く逞しくて素敵だなと思った。また、ポーカーを嗜んでることもありブラフというか振る舞いを臨機応変に習得していける術がすごいなと1人感心してしまった
婚約者の逆鱗に触れ、床の割れた皿を拾おうとするローズ
婚約者が激昂し、テーブルをひっくり返した後駆け寄るメイドさんに対して
「テーブルが倒れて」と事の詳細ではなく、事実しか伝えない。そして恐怖に震えながらもお皿を拾おうとするところに御令嬢としての言葉使いに「わあっ:)」と思ってしまった。私だったら、「彼が怒ってテーブルを…。」とか要らないことを言ってしまいそうだなと思いながら感嘆してました。
ジャックが思い寄せるローズにアプローチをするシーン
ジャックがローズの持つ弱さと強さを言語化して伝えるところ。
ちゃんと自分を見てくれているというのも素敵だし、アプローチの仕方も
相手の弱い部分について触れ、それに対して自分は何も持っていないけどと自分を卑下しながらも、そんな僕だけど常に君の味方でいたいというこの上がって下がってなアプローチって。つい聞いてしまうし、響くよなあと思いながら見てしまった
船内の水深が深くなる中でジャックを救出する際の一コマ
ジャックが戒めとして地下に閉じ込められてしまった時
避難しようとしていたローズがジャックの元に戻り
消火栓の斧で手錠を切ろうとした際にジャックが
悠長に予行練習してる状況でもないはずなのに
練習して、ローズに「君なら、できるよ」的なことを言って
ローズに斧を振り下ろさせるところが、全幅の信頼をおいている感じで
素敵だなと思ってしまいました
最後の迎え方
ベッドで身を寄せ合う老夫婦
子供たちに絵本を読み聞かせてあげる母親
判断や認識の甘さ、世間を揺るがせたいという気持ちから
この状況を招いてしまったと自責の念を持ち、
船室に戻り船と運命を共にしようとする船長
自分の設計した船を「もっと頑丈に作るべきだった」とローズに伝え
「生きて」と未来を託し船の時刻を正確に刻もうと秒針を合わせて最期の時まで自分の船と共にあろうとする設計士。
「私は紳士だから逃げずに船と運命を共にする」とお酒を飲みながら慌てふためかずに変わらぬように過ごすグッケンハイム氏、乗客をパニックにさせないように少しでも落ち着けるように音楽を奏で続けると使命を持って最期まで演奏を止めない音楽家たち。
それぞれに自分の貫きたい愛や誇りがあって、それは死によって揺らいだり別つものでもないんだなと思った。危機的な状況の時に私は愛する人のために何ができるかなとか利己的になってしまうのかなとか、自分らしく最期を迎える覚悟ってすごいなとか思いながらボロボロ泣いてました。
ローズとジャックの出会いの場所の違い
ジャックがローズを初めて見て、ローズと目が合ったのは船尾で物憂げなローズを見つめて彼女と目が合うというのが彼にとっての初めての出会いだった。
ローズにとって彼と出会ったと認識しているのは晩餐会や惰性で過ごす毎日に嫌気がさし身投げをしようとしたのを引き止めてくれた船首で。後半にも出会いの場所について言及し、ジャックは何も言わなかったが、すれ違いを生んでいるところがある。彼女にとってはドラマチックでスリリングな出来事があった船首が印象的で
その前にジャックと船尾で目が合った時には気にも留めておらず、彼のことが記憶に残るほどの印象でもなかったんだなというのが、少し寂しくもなんだかわかるような気もしてしまった。ジャックはこの時そのすれ違いに傷付かなかったかなとか
関係ないところに想いを馳せてしまった
モリーが「おぼれている人を助けに行くべきよ!」と訴えかけるシーン
ジャックが食事会に参加する際に身の回りのものを貸してくれたり面倒を見てくれたモリー。社交界の中では成金であまりよく思われてなさそうだが、意に介せず
振る舞っている姿がかっこよく見えていた。そんな彼女が偽善でもなく本当にかっこいいなと思ったのは救出に向かおうと声を上げるシーン。誰しもが思っていても逃げたのにまた巻き込まれたくないという気持ちや諦めてしまって声に出せなかったことを臆せずに言えるのは本当に勇気があるなと思いました。
その後乗船している船は他の船と相乗りになり、空いたその一台が唯一救出に向かった船となるわけですが、そのシーンも切なかった。
氷点下の海水に浸かりながらもローズを思い励ますジャック
身投げしようとした時にローズに話していた湖の中に落ちた時「冷たくてナイフで刺されているような痛みがずっと続く」と言っていたけれど、氷点下の水に浸かるジャックの身体はその痛みがあるであろうに、それを見せずにローズに未来の話をしたり、助けがくるよと懸命に励ますジャックの愛の深さというか愛している人を心配させたり危険な目に合わせたくないという男としての信念が伝わってきて
素敵な愛だと思った。号泣不可避だった。ローズもジャックと約束したことを全部叶えて人生を謳歌してきっとその心の支えになっていたのはジャックがいつもそばにいてくれてるという気持ちやタイタニック号での思い出や言葉だったんだろうなと思わせる演出が素敵だった
終わりに
劇場で見ることができて本当に良かった
欲を言えば2D IMAXで見たかった。
きっと、愛する大切なパートナー、出産育児を経て、年を重ねて
見る時どきで想いを馳せるシーンは違うのだろうなと思った。
そして、余韻がすごくて、今を大切にしようと思いながら
ここ一週間ほど過ごしている笑
皆さんの響いた胸に残るシーンを知りたいです。