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成人所感

自分の背が10cmくらい高くなったようだから、不思議に思ってよく見れば、私の精神は頭上十数センチに固定され、さながらブルーアーカイブのようだ。
それは常に私を見下ろし、それは私であると主張する。私と私の周囲のコトを、あたかも同質のものであるかのように視る。そうして視る世界は、今までと同じようで、同時に全く異なるものであるようだ。
"自分"はいつも下にあるので、大人はいつも俯いている。"自分"は"自分以外"よりも頻繁に視るものだから、俯いている。こうして俯いて、時が小型船から見た波飛沫のように過ぎ行くのは、こういう気分なのだ。

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