田舎の高校生は、コトコト揺れるボックスシートでひとり、スマホを見ることも音楽を聴くこともなく、見慣れた車窓はただ流れゆく(秒速5センチメートル 感想)
旅をするだろうか.
それともあなたは田舎の高校生だろうか.
北海道の一部、或いは山陰地方で、よくこういう景色を目にするのだ.
(両毛線は、少し学生が多すぎる)
彼女は何を考えているのだろうか、とおもう
晩秋の蒼く醒めた空に彼女の薄い髪が陽に照らされ光る.
その手元には、小さな紙切れ
この空に、この霞んだ山並みに、一体幾らの物語が重なって、どれだけの胸が締め付けられて
空のアオは、この風景は、在るのだろう
そしてお前や俺は、青い空に目を背け、山並みをコンクリート壁で隠して、側の人間からすら目を背けて、何をみているのだろう
そういう映画だった、
ということに、させておいてほしい.
死んでしまわないように。
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