【製本記】 かえるの哲学 08 | かえるもいいけど、ふくろうも
表紙と本文、それぞれにできあがった。これらを貼り合わせれば『かえるの哲学』は上製本になる。まずは溝入れの作業から。「溝入れ」とは溝を貼ることで、「溝」とは表紙と背表紙の間にある凹みのこと。ここに隙間があることで、本がすんなりと開閉する。
溝をしっかり入れるため、銀杏の葉の形をした道具を使う。この道具は、そのまま「いちょう」と呼ばれている。軽くあたためて溝にあてがうのだが、革が焦げないようにとびびってしまい、少々温度が低かったか。溝が浮いてこないよう、念のため、凹みに竹ひごを