どんぐり30周年~家族、共同体の船
10月11日に冥王星順行へ。
今年山羊座で逆行していた冥王星。
この逆行期間に義母の鹿児島移住、義父の東京、鹿児島の2拠点生活のととのえがひと段落。
家族のととのえ、冥王星水瓶座時代へのセット完了という感じで、ほっとしています。
先日は、息子の晴が通う「どんぐり自然学校」通称“どんぐり”の30周年記念行事でした。
今回の行事では、シュタイナー教育のお話や子どもたちの表現、夫の世太もファシリテーションさせていただいて参加者同士の語り合う時間も。
はじまりから終わりまで、卒業生が司会進行、登壇もしてくれて、どんぐりでの印象的な体験、いまの自分につながっていることなど語ってくれました。
卒業生の保護者たちも登壇してくれて、どんぐり30年の歴史を振り返りつつ、子育てや教育、生きること・・・
すごく厚みのある豊かな時間に。
卒業生、卒園生は、大工、アナウンサー、開発、医師・・・
大学で写真の専攻、自然科学等々、多くの子どもさんが専門性のある学びや仕事の道へ。
どんぐりで「五寸釘を打ってペーパーナイフをつくる」という学びがあり、すごく楽しくて、
気がついたらいまは、包丁や日本刀をつくり、研ぐ、鍛冶屋やってます!という方も。
卒業生たちの話がとても素敵で、
「自分がきれいだな、と感じる景色を人と分かちあいたくて」と大学で写真を専攻していたり、
高校生が早朝にバイトへ行くときに「風を食べながら向かう」と言っていたり(笑)
自然が大好きな気持ち、地球愛、
センスオブワンダーが会場に響いていた。
ある世代の子どもさんたちは、エンデのモモをたったの4人で演じきったそう。
それも企画、演出、美術、照明、衣装・・・すべてを半年かけてチームで取り組み、4時間かける舞台を2公演。
時間をかけたらなんでも実現できると話してくれた。その表情は誇りそのもの。
全員が表現者。
卒業生、在校生、先生や保護者も。
それぞれの表現の仕方で、存在が健やかに、輝いていた。
存在の健やかな輝きが循環する共同体。
それは全員の癒やしに。
ひとりひとりの語り、表現に多くの人が涙していた。わたしも何度も涙ぐむ。
卒業生のひとりが「わたしは愛されている」と語ってくれた。
どんぐりの環境で、先生にも保護者たちにもたっぷりと愛された。
社会に出て、悪意のようなものにさらされる時もある。
理不尽な環境も。
それでもその環境が全てではないことを知っている。
他にも世界があることを、知っている。
愛された体験は、時を経ても、織り込まれて。
そして困難な時は誰かに助けてもらえることを、疑いようがないくらい信じている、
そんな語りも。
30年は、土星のめぐりでひとめぐり。サターンリターン。
土星魚座期に生まれ「信じるこころ」を育んできたどんぐり。
ここからの30年は世代交代も。
次のめぐりの土台をつくっていくタイミングで出会ったんだなぁ。
学校は、幼・小・中学部の順に作りたかったが「そこに子どもがいるから」と、ある子どもさんのために、小学部よりも先に中学部を「つくってしまった」というお話も印象的だった。
後も先も関係ない。
その純粋さ、受け継いでいきたいものを泥船にのせて、みんなで切磋琢磨。
船が壊れてきたらつくりなおしながら、次のめぐりへ。
一緒に参加した義母に「ここに連れてきてくれてありがとう」と言われた。安堵した。
どこかで「この道でよかったんだろうか、ベストな選択ができているのか」と、悩む気持ちも。
義母が微笑み、息子が海へ駆ける。これでいい。