3: 衣服の着脱について
今回は、衣服スキルについてです。
0〜6歳のこの分野についての目標。
1: 今日着る服を自分で用意出来る
2: 全ての衣服の着脱が自分で出来る
3: 汚れた服の後始末が出来る(洗濯以外)
4: 衣服を綺麗に整える(畳む、仕舞う、かける、靴を揃える)
小学校へ上がると、ますます生活面は自立していかねばならないので、これが出来るとまずなにより母が楽です!笑
それでは順に説明します。
1: 今日着る服を自分で用意出来る
本日は暑いのか寒いのか、何が必要かを自分で考える。
そして、どこにどう仕舞ってあるのか分かり、自分で用意する。
前日に用意出来ればベストですね(中々難しいけど)。
四季を感じ、温度湿度を感じるのは、親が「今日の天気は晴れで20℃だから暖かいね〜」など毎日会話するだけで自然と認識していくものです。
場所にもよりますが、基本的には保育室は夏場は冷房ONで25〜28度辺り、冬場は暖房ONで20〜25度辺りになっています。(コロナ禍で換気をよくするために若干暑い寒いは前後します)
上はシャツ1枚に半袖か長袖(トレーナー)1枚、下はパンツとズボン1枚ずつ。外の気温により合うジャンバー1枚で大丈夫です。
夏場はシャツが無くてもいい程の場合もあります。
とにかく子どもは汗かき暑がりなので、特にアトピー体質の子は気をつけましょう。
早ければ3歳前後で着る服のルーティーンが分かり、引き出しから自分の衣服を持ってきます。
取り出しやすいように、選びやすいように置いてあげましょう。
6歳頃には温度差で着る服をどうするか大人に相談したり、自分で調節出来たらいいですね。
2: 全ての衣服の着脱が自分で出来る
パンツ、シャツ、半袖、長袖、ズボン、ジャンバー、チャック、ボタン、靴下、靴、帽子、、、どれからでも興味を持った物からで良いですが、基本的にはまず、パンツ・シャツからが練習しやすいです。
パンツ→シャツ→ズボン→上の服の順番で着るのが、シャツをズボンに仕舞うのに楽です。
【パンツ】
1歳頃から。足の穴を大人が通してあげ、すねからももまで引っ張るのを子どもにやらせる。2歳過ぎて足をパンツの穴に入れる練習。引っ張る力がついてくると、ウエストまで上げる練習。3歳前になると、パンツの前後も言えば分かる様になります。
【シャツ】
1歳より、頭に首穴を被せ、いないいないばぁで自分で引っ張って頭を出せるようにする。次は少し服を広げてあげ、子どもが手を自分で出す。2歳頃になると、シャツの後ろを持たせて、自分で頭に被り頭を出す練習。その次は自分で手を出す。最後にシャツをお腹下まで引っ張り下ろす。
袖がないので簡単で、2歳で習得出来ると思います。
【半袖・長袖】
練習するなら半袖からが簡単です。
シャツとやり方は同じですが、脱ぐのが一苦労です。
脇を持って手から脱ぎ、最後に頭を抜く方法と、
手を交差して下向きにバッテンを作り、ズルズルと上方向に脱いでいく方法と、
服の後ろ首の部分を持ち、頭から上方向に抜く方法と、
どれか試して脱ぎやすいものでいいのではないかと思います。
【ジャンバー】
2歳頃から。着るのは、ジャンバーの内首部分を持ち、えいやーと後ろへ向かって投げ、手からシュルシュル入れていくと簡単です。
片手を先に入れて、反対の手というやり方もありますが、中々見つからない事にイライラする場合が多いです。
【チャック】
最初はチャックの下だけかませてあげ、大人が服を持った状態でチャックを引っ張らせると、チャックの役割を学びます。
その後チャックの噛み合わせは3歳過ぎてからがやり易いでしょう。
チャックのおもちゃもあるので、普段の遊びに取り入れると楽です。
【ボタン】
ボタンは3歳過ぎないと難しいかもしれません。
手先が器用な子は2歳でもやりますが、なるべく大きなボタンで、パジャマなどゆったりした衣服で練習を始めるのが良いです。
最近は、はめる部分が同じ色になって分かりやすくなっているものも多いです。
ぷっくりボタンはやり難いので、平べったくて掴みやすいものがよいでしょう。
直径2センチ以上あると理想です。
穴からこんにちは、トンネルくぐります、いないいないばぁ、かくれんぼ等言って楽しく練習しましょう。
これも、おもちゃがあるので、普段の遊びに取り入れると自然に学びます。
【靴下】
2歳半頃から、まずつま先を入れてあげ、そこから先を引っ張り上げる練習。その後自分でつま先を入れる練習。
無印良品の物は厚めで良いのですが子どもは練習しにくい様子。ユニクロやアカチャンホンポのは柔らかくて履きやすそうでした。その代わり脱げやすいものもあるけど、、、
足裏に転々の滑り止めがついていると、上下が分かりやすいです。
【靴】
2歳頃からマジックテープを止める事だったり、マジックテープを大人が開いて足をはめる事をやっていきますが、まだキチンと止める事は出来ないので、最終的に大人が仕上げをする事になります。(コケると危ないので)
以上。。。
全てにおいて、途中でイヤイヤ期を挟むので、言っても聞かない、促してもやらない事も多いとは思います。
焦らず、困ったら保育園幼稚園を頼っても全然良いです。
生活を大事にしている園であれば、頼んでなくとも1から10まで全部やってくれるのが今の日本の保育機関です。これがこの時期子どもの勉強であり、勉強をしっかり教えているのだからもっと給料をあげてほしい。。。余談(笑
3: 汚れた服の後始末が出来る(洗濯以外)
自分が汚れたと気付き、ティッシュやタオル等で拭く。
そして汚れて脱いだ服は洗濯場へ持っていくか、袋に入れて持って帰るなどする。
ティッシュやタオル、ゴミ箱や汚れた物を入れる袋、洗濯場のカゴなどは大人があらかじめ分かりやすく取りやすいように設置し、子ども自ら出来る環境を作ってください。
2歳頃から、脱いだ服を運ぶのは習慣付けると後々楽になります。
例えば保育園では、1ヶ月毎日必ず袋に入れるように言うと習慣付き(入れるまで声をかける)、
我が家では、パジャマを脱いだ後1週間は毎日声をかけて一緒に行い、それからは脱いだパジャマがそこにあると気付くまで声をかけずに放っておき、気付いて入れにいったら必ず「パジャマ持っていけたね、パジャマも綺麗になれるから嬉しいね」など声をかける事を繰り返していたら毎日習慣になりました(2歳半)
叱らずに毎日促す事はとても難しく、もはや大人の自己鍛錬のようです^^;
4: 衣服を綺麗に整える(畳む、仕舞う、かける、靴を揃える)
2歳頃から、畳む、仕舞う、かける、揃えるというのを意識する声かけを始めるといいです。
【畳む】
最初は服を広げる→両手を中にする→上下半分に折る→左右半分に折る、の4行程辺りから始める。「ぱったんこ〜」と言いながら、多少粗くても「端を揃えて手のアイロンで伸ばして〜」と少し説明しつつ、しかし綺麗な結果は求めない。
3歳過ぎて綺麗な形を意識して声をかけ、それでも大人が求める形になるには6歳過ぎても難しい子は難しいかも。なんとなくまとまっていればマル。
【仕舞う】
細かい分別は分からないので、上の服、ズボン、シャツ、靴下辺りを別々の箱(スペース)に入れるのが3歳位には分かるかな。
時間がなければ、とりあえず、洗濯した服を置くのはここ、でもいいかもしれませんね。大事なのは片付ける行動が存在するのを知るという事です。
【かける】
今まで着ていたジャンバーをハンガーにかける、この行動が出来る出来ないでは小学生に上がってからの身の回りの世話を身につけるのに雲泥の差が出ます(大人が大変〜(^◇^;))
今は玄関に置いている人も多いかと思いますが、とにかくかけないと家に上がれないぞ〜位な気概で3歳位から習慣になるといいですね。
目の前にハンガーがあり、単一でかける場所があればそこまで大変ではないかと。単一でなければどこにかけていいのか分からず「やらない!」となるので、かける場所は分かりやすく。
【靴を揃える】
これは、歩き始めた頃から、靴を履くという行為をする頃からもう言っておいた方が本当に楽です。
大人が脱いだ靴を揃えるというのはまず大前提で、玄関で脱いだ時に、「ぴったんこで、仲良ししとこうね〜」というのを毎日続けると、もうそんなものだとして認識します。
2歳半頃だと、靴を揃え大きな洗濯バサミで挟んで終了にすると、やりました感が出てわかりやすいかもしれません。
靴を置く場所に、靴底を型どったものを貼っておくと、そこに置けばいいと目に見えて分かるので簡単です。
長かったのですが、衣服だけでもこれだけあるなんて、世の中の保護者が毎日クタクタになるはずですよね。
長年働いている経験が長い保育者でも身につけさせるのは容易ではないので、肩の力を抜いて、いつかできるようになればOKという気持ちでいきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?