見出し画像

「魔法のメガネ」で"陰陽"がわかる!

こんにちは^^
今回はいつもの菜食生活シリーズでなく、本を読んだことを要約したもの、感想などをnoteにまとめようと思います。

そこで最初に紹介するのは桜沢如一著「魔法のメガネ」という本です。元々は玄米・菜食の健康に関して調査をしたところ、「マクロビオティック」という陰陽論に基づいた食事法・思想があり、「マクロビオティック」といえば「桜沢如一」ということで、その人の書く本に興味がありました。それで一番最初に気になったのが「魔法のメガネ」というわけです。

「魔法のメガネ」はマクロビオティックの基礎または入門書ともいわれているそうですので、読んでみました。この本は1940年に初版が発行されており、今から約80年前とかなり古い本ですが、今でもわかりやすく読めると思います。

この本は、ある10人の少年少女が、「魔法のメガネ」を求めて、不思議なおじいさんに会いに行くというものですが、この不思議なおじいさんから語られる話がとても興味深いものでした。色々と話したいことはありますが、私の中でも特に印象に残ったこと、思ったことのみ抜き出します。

「魔法のメガネ」とは何か?

まず、本を読み込んでいくと、「魔法のメガネ」は「知識」として覚える、という類のものではなさそうです。どちらかといえば、『この世界のものごとにはそれぞれ「陰(▽)」と「陽(△」の働きがある』という「法則」があり、その働きはわたしたち人間としては「直感」で感じることができる、もしくはそのものごとの由来、経緯など深く「考察」することで理解することができる、とそのように思いました。

※注意
桜沢如一著「魔法のメガネ」では陰を「▽」陽を「△」として記号を付けて表しております。本記事では当初、陰を「陰」、陽を「陽」としてそのまま記載しましたが、一目でわかりにくくなったため、本記事でも同様に陰を「▽」、陽を「△」として記載し、「直感」的に伝わるようにいたしました。

「直感」で感じ取ることができる例としては以下のものが挙げられます。
・「晴れ」は△。「雨」は
・「暑い」のは△、「寒い」のは▽。
・「よく動く」ものは△、「動かない」ものは▽。

上の例については、わたしたち人間は誰から教わらなくとも、自然に△とか▽を区別することができています。それが「直感」ということかもしれません。

また、「考察」することでわかる例としては次の通りです。
①海から取れる「塩」は△ ⇒ 海の水は常に海流で動く(△)から。
②「砂糖」は▽ ⇒ 温暖(△)な国でよく育つ植物(サトウキビ等)から取れるものだから。

①の場合、「海」が△だから、「海」から取れる「塩」も△というのはなんとなく納得できそうです。ですが、②の場合は、温暖(△)な国で育った植物なのに、その植物から取れるものが▽とは、どういうことだろう?と疑問に持つかもしれません。

実は、自然というものは、「陽性(△)の世界のなかでは陰性(▽)のものがよく伸び(育ち)、陰性(▽)の世界のなかでは陽性(△)のものがよく伸びる(育つ)」という法則がある、とのことです。

つまり、温暖(△)な地で育つ植物は▽である場合が多く、逆に寒冷(▽)な地で育つ植物は△である場合が多いということです。そのため、②の例は上記の法則に当てはまった結果でもあります。

このように、「魔法のメガネ」は、いくつかの「法則」を頭に入れ、その「法則」を基に「直感」や「考察」していけば、自然と手に入れることができる、ということであるようです。そのため、どの植物・動物が△で、どの植物・動物が▽とか、沢山のものごとと陰陽(△▽)の関係を無理やり知識としていちいち覚えなくとも、「魔法のメガネ」をかけることはできる、ということのようです。

「魔法のメガネ」をかけると?



「魔法のメガネ」をかけると様々なものごとについて、△か▽のどちらかに分類するか区別ができるようになります。

例えば、以下のように動物、人間、植物(野菜や果物)などについて、△と▽のどちらになるか、区別することができるようになります。
・牛、トラ、猿、人間など動き回るものは△。動かない植物は▽。
・活発で好奇心旺盛な人は△、物静かで頭が切れる人は▽。
赤く固い人参は△、紫色で水分の多いナスは▽。

△か▽を区別できることで、どのようなことができるのかというと、最も重要なのは、わたしたち人間が何を食べたほうがよいのか△と▽を使って見極めることができる、という点だと思います。

飽食の時代とも呼ばれる現在、わたしたち人間は毎日好きなものを自由に選んで、好きなように食べ続けることができます。極端な話、毎日肉だけ食べ続けたり、アイスだけ食べ続けたり、そんな偏った食べ方もできるようになります。

ただ、偏った食べ方を続けると、体のどこかを悪くしたり、精神に影響を及ぼす場合もあります。肉を食べ続けると、活動的で明るくなるが、暑がりになり、短気になったり、一方、アイスなど甘いものを食べ続けると、穏やかになるが、寒がりになったり、疲れやすくなったりすることがあります。
(※上記はあくまで例であり、100%実際にそうなるかどうかは不明です)

上の例について「魔法のメガネ」をかけた状態で見てみると、以下のように陰陽(▽△)の働きを区別してみることができます。
・肉(△)を食べ続けると、活動的で明るくなる(△)が、暑がり(△)になり、短気にもなる(△)。
・アイスなど甘いもの(▽)を食べ続けると、穏やかになる(▽)が、寒がり(▽)になったり、疲れやすく(▽)なる。

つまり、その人の身体、精神に不具合が起こった場合、その不具合が△のものであれば、△のものを偏って食べている可能性があり、不具合が▽のものであれば、▽のものを偏って食べている可能性がある、とシンプルに分析することができます。

とはいっても、わたしたちの身体・精神は、毎日いろいろなものを食べ、行動する中で様々な陰陽(▽△)の働きを受けます。そのため、実際にはもっともっと複雑なものになり、もう少し多角的にものごとを見たほうが良いとは思いますが。

ちなみに、著者としては▽△による見分け方は難しくなるから、代わりとして、取らないもの、食べたほうがよいもの(基本色)の組み合わせをあらかじめ本の中に記載しておいて、それらを普段の生活に取り入れることを勧めているようです。例えば、以下のようなものです。
取らないものの例・・・肉、魚、卵、鶏、甘いものなど
基本食の例・・・玄米、麦飯などを主食とし、野菜はゴボウ、ニンジン、レンコンとする。味付けは塩と油が一番よい。

詳細は本をご覧いただければと思います。ただ、上の例ではオブラートに包んで書いておりますが、実際には「甘いもの一切厳禁」など、食べもの、食べ方が断定的に書かれており、取り組むにはなかなかハードルが高い内容になっていると思います。そのため、実際に本をみてやろうとしている方がいても、参考程度に受け取めてください…^^;

もし、本で書かれている内容に100%取り組むことができたら、以下のようにとても素晴らしい効果があるようですが、わたしは100%本の内容が正しいとは限らないと思っていますし、無理せずにできる範囲で、今の自分のペースに合わせて取り組んでいくのが一番だと思います。

まず第一に、頭がすっきりして来ます。
(二)記憶力がうんと冴えて来る。
(三)つかれがなくなる。(朝早く目がさめる。風邪をぜったいに引かなくなる。)
(四)根気がいくらでもつづく。
(五)夢をみなくなる。(いねむりをしなくなる。六時間以内のネムリで十分になる)
(六)判断力が敏速になる。
(七)実行力が大きくなる。
(八)作業効率がグーッと上る。

わたしはもっと緩い条件で玄米菜食生活をしておりますが、それでも「疲れなくなる」「根気が続くようになる」「実行力が大きくなる」という効果は得られています^^

「陽」のものに「陰」を加える、「陰」のものに「陽」を加える。

わたしたちが食べる野菜・果物にはそれぞれ▽△がありますが、調理方法によっては、▽の野菜・果物に△を加えたり、△の野菜・果物に▽を加えることもできます。もちろん、▽のものに更に▽を加えることも、△のものに更に△を加えることもできます。その例は次の通りです。
・サツマイモ(▽)を焼く(△)と甘くなる(△)。
・大根(△)を切って日に干す(△)と、切り干し大根になる。(生で食べる場合よりも甘く(△)なる。)
・栃の実(△)を数か月水(▽)の中へ漬け続けて、アクによる渋み(△)を抜いていく。

基本的には焼く、煮る、蒸すなど熱を加えるものが△の働きを持っており、水に漬ける、アルコールという揮発性の高いもので拭いたりするものが▽の働きを持っているようです。また、時間を加える(古くなる)だけでも△の働きを持つようです。




「陰」極まれば「陽」となり、「陽」極まれば「陰」となる。



陰陽論と聞いて、最初は陰と陽で2つに分かれているという二元論に分かれているイメージがありました。ですが、そうではないようで、陰と陽とは、表裏一体であり、陰が極まれば陽となり、陽が極まれば陰となるということで、実際は陰と陽は一つのものという二元性一元論ということのようです。これはわたしたちが食べるものにも同様の法則が適用されるようです。

果物のカキを例に挙げると、基本的にカキの実は赤く、固く、渋いことから陽性(△)と分類されるものですが、干し柿にすると、柔らかく、甘くなります(▽)。

これは、カキを干して、日の光(△)を当て続けることにより、カキの陽性(△)を極まらせて、少し陰性(▽)にさせていくからです。昔の人は皆、このような性質を知っていたそうです。

「陰陽」がなぜ「陰」から始まるのか。

「陰陽」という言葉が、なぜ「陽(△)」ではなく「陰(▽)」から始まるのかも気になったのですが、それもこの本で何となく理解した気がします。
例えば、この世界は以下のように命が巡っています。
・人間を含む動物(△)がいる。
・動物(△)は植物(▽)によって生かされている。
・植物(▽)は大地(△)によって生かされている。
※大地(地球)はいつも自転しているから陽(△)。
・大地(△)は空(▽)に包まれている。
・空(▽)は光(△)によって包まれている。
・光(△)は闇(▽)の中にある。


まとめると、世界は、闇→光→空→土→植物→動物の順に「いのち」は巡っていく、ということのようです。また、闇は果てのない無限の世界であり、それよりも大きいもの、闇を包むものがない、ということでもあるようです。ということは、最初は闇から光へ、つまり陰(▽)から陽(△)へということで、陰から始まっているから「陰陽」ということでもあるようです。そのようにしてわたしは理解しました。

(ただ、「空(▽)は光(△)によって包まれている」というのはしっくりこなかったので、新たに疑問としては残りました…。)

補足

このように色々と面白いことが書いてありましたが、なかなかうまくまとめきれず、申し訳ありません。^^;
他にも、
・「どんなものが陽(△)で、どんなものが陰(▽)になるか」
・「陽性(△)の強み・弱み」
・「肉体の鍛え方、精神の鍛え方」

など、この記事では書ききれないほどの多くの面白い内容が書かれてありました。

また、私は読んだことがありませんが、現代風にリメイクした本もあるようです。「魔法のメガネ」についてもし、興味があれば読んでみてはいかがでしょう^^

では、また何か面白そうな本がありましたら紹介しますm(_ _)m

いいなと思ったら応援しよう!