ピノキオから学んだサプライズ方法
私はひとり整体院の院長です。
あることがきっかけで客商売に役立つ『サプライズ』の極意をつかみました(自己判断ですのでご了承下さい)。
誰にでも出来るかどうかは分かりませんが、接客のヒントにはなると思うので、紹介していきますね。
先日、常連の女性客(アラサー)が映画『ピノキオ』(1940年制作のディズニーアニメ)をYouTubeで見たそうで、その感想を述べてくれました。
久しぶりに見てみたら、ピノキオが煙草をぷかぷか吸ったり、人身売買でさらわれたりと今の時代のアニメではNGになるであろう要素満載で興味深かったとのこと。
「時間があったらチェックしてみてくださいね〜」と言われたので、早速見てみました。
アニメを「へぇ〜」と関心しながら見ました。1940年にこのクオリティのアニメが制作されていたとはアメリカ凄いな〜と。
そして、ピノキオが嘘をついて鼻が伸びるシーンを見て、「へぇ〜、ピノキオって嘘つくと鼻が伸びるんだ」と初めて知ったのです。
そして、ピノキオを勧めてくれた常連さんが次に来院したときに、「ピノキオ見ましたよ。ピノキオって嘘つくと鼻が伸びるんですね」とサラッと言いました。
すると、身体を一瞬ビクッとさせた後、「知らなかったんですか!」と驚きの声を上げたのです。
私としては、その常連さんがハイテンションでリアクションしたことにビックリ!
どうやら「ピノキオが嘘をつくと鼻が伸びる」のは常識のようです...
ここで言い訳をさせてもらいます。
私は1971年(昭和46年)生まれ。
東京ディズニーランドは1983年生まれ。
つまり、私が小学6年生の時です。
また、私の幼少期にはビデオ(もちろん、DVDも)はまだ普及していませんでした。ディズニーに触れる機会は、絵本かテレビ、そして映画館で観る映画だけ。
つまり、今ほどディズニーは普及していなかった印象です。
きっと、平成以降に生まれた人からすれば、ディズニーは日常に組み込まれていたのでしょう。家にディズニーの DVD があったり、幼稚園でディズニーの音源でお遊戯をしたり。
しかし、昭和世代の私からすれば、ディズニーはよそ者。なぜなら、子供の頃に慣れ親しんでこなかったから。
さて、ここで『サプライズ(surprise)』について考えてみたいと思います。
きっと、サプライズで連想されるのは、「彼女の誕生日にサプライズをして祝った」などのハッピー・シチュエーションなのかなと思います。
しかし、『サプライズ』の意味は『驚かせること/驚き』。『ドッキリ!』ですね。テレビでお約束のアレです。
この経験から、私は"ピノキオクイズ"なるものを、来院者に出し続けました。
「ピノキオクイズです。ひねらずにサラッと答えて下さいね」
「ピノキオはご存知ですよね。あのピノキオは、何かをすると、身体の一部分が変化します。さて、何をすると、どこがどうなるでしょうか?」
すると、全員正解。
昭和世代も正解(一部の人は下ネタを答えたのですが、これは除外)。
ただ、アラサーから下の世代は、こちらが笑えるくらいに同じリアクションをしました。
「知らなかったんですか!」「マジですか!」「常識ですよ!」
その驚くリアクションが欲しくて、今でも"ピノキオクイズ"は続けています。
唐突ですが、結論です。
どんな方法であれ、お客さんを『ビックリ!』『ドッキリ!』させればOK!
そうすれば、あなたなり、あなたの店なり、あなたの企業なりが強く印象に残ります。
『動きが脳を変える』アナット・バニエル(著)という本では、「身体・感覚・感情・思考」、これらの動きに注意を向けることが活力を生み出すといっています。つまり、『生命力は動き』です。
"ピノキオクイズ"で「マジですか!」と驚いたときには、感情が動いています。生命が躍動しています。そんな生きてることを実感できた場所は記憶に刻まれることでしょう。
ただ単に、「そんなことも知らんのか」と呆れているだけかもしれませんが...
実際に、これは自虐ネタでもあります。
プライドが高い人にはハードルが高いのかもしれません。
しかし、サービス精神が根っこにあれば、プライドとは何とちっぽけなものでしょう。自分にプライドを持つのでなく、サービス精神をもった心にプライドを持つ。これがいいのかなと思います。
お客さんを感動させましょう。手段はたくさんあります。
今回は『自虐サプライズ』といったところでしょうか。