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ナオミ・ギルマ選手はチェルシー?
BREAKING: Chelsea Women have agreed to terms with the San Diego Wave for the transfer of USWNT defender Naomi Girma, sources tell @meglinehan.com. The 24-year-old is now set to become the first player to earn a transfer fee worth more than $1 million. Read: www.nytimes.com/athletic/606...
— The Athletic (@theathletic.bsky.social) 2025-01-21T19:21:06.531Z
このギルマ選手のチェルシーへの移籍は女子サッカー初の移籍金100万ドル超えらしいですね。
やはり、アメリカの女子サッカーリーグ(NWSL)がドラフト制度と選手の同意なしのトレードを廃止し、欧州型の契約体系に移行したことは、今回のナオミ・ギルマ選手の大型移籍に大きく影響していると考えられます。
NWSLの制度改革の概要
NWSLは2024年8月22日に新しい労働協約(Collective Bargaining Agreement, CBA)を発表し、選手が自分の意思に反してチームに割り当てられるドラフト制度と、選手の同意なしにチーム間で移籍が行われるトレード制度を廃止しました。これは、選手の権利を尊重し、グローバルスタンダードに沿ったリーグ運営を目指すものです。
制度改革の背景と目的
選手の権利擁護: 従来のドラフト制度とトレード制度は、選手を「財産」として扱う側面があり、選手のキャリアコントロールの自由を奪っていました。特に、どのチームに行くのか分からないという不安は、選手にとって大きなストレスとなっていました。新しいCBAでは、選手が自分のニーズや成長に最適なチーム環境を選ぶことができるようになり、選手の権利が大幅に向上しました。
グローバルスタンダードへの移行: 世界の他の地域、特にヨーロッパのサッカーリーグでは、ドラフトやトレードは一般的ではありません。ヨーロッパでは、選手が自分のキャリアをコントロールする自由が尊重されており、フリーエージェンシーモデルや強固な移籍規則が採用されています。NWSLがグローバルスタンダードに沿った運営を目指すことで、リーグ全体の競争力が向上し、最高の才能を引き付けることが可能となります。
リーグの魅力向上: 選手の権利が尊重されるリーグは、国内外の優秀な選手にとって魅力的な移籍先となります。今回の改革は、NWSLのブランド価値を高め、更なる成長を促進する効果が期待されます。
今回の移籍への影響
今回のナオミ・ギルマ選手の移籍は、これらの制度改革がなければ実現しなかった可能性があります。
移籍金の発生: 従来の制度では、選手はドラフトで指名されたチームに所属するか、トレードで移籍するしかありませんでした。新しい制度では、選手は契約満了後に自由に他のチームと交渉することができ、移籍金が発生する余地が生まれました。今回のギルマ選手の移籍金100万ドル超えは、まさにこの制度改革の賜物と言えるでしょう。
選手の意思尊重: ギルマ選手は、自身のキャリアプランに基づいてチェルシーへの移籍を選択しました。もし従来の制度が続いていれば、彼女はサンディエゴ・ウェーブに留まるか、ウェーブが合意した他のチームに移籍するしか選択肢がなかったかもしれません。今回の移籍は、選手の意思が尊重される新しい制度のメリットを明確に示す事例と言えます。