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エンジェルシティFCの評価額2億5000万ドルに到達 ーディズニーとESPNー



チーム別収益

2023年シーズンにおいて、NWSLのチームの中で最も収益を上げたのはエンジェルシティFCで、約3100万ドルの収益を記録しました。このロサンゼルスを拠点とするフランチャイズは、2020年7月に設立され、主に女性の所有者グループによって運営されています。

フランチャイズの評価額

NWSLのフランチャイズの評価額は急速に上昇しています。例えば、エンジェルシティFCは、設立時、初めての試合を行う前にすでに約1億ドルの評価を受けました。この評価額は、クラブが試合を行う前にオンラインサポーターのコミュニティを構築し、スポンサー収益を確保したことに基づいています。

投資とスポンサーシップ

エンジェルシティFCは、2021年4月に完了したシリーズAの資金調達ラウンドで、歌手のクリスティーナ・アギレラや女優のガブリエル・ユニオンなど、約50人の投資家から資金を調達しました。このクラブは、今シーズンのスポンサー収益が1000万ドルを超え、4500万ドルのスポンサー契約を締結しています。

観客動員数とチケット価格

エンジェルシティFCは、今シーズン、1試合平均で1万9000人以上の観客を動員しており、次に多いポートランド・ソーンズを約5000人上回っています。平均チケット価格は41ドルです。

財務監査権

新しいCBA(労働協約)に基づき、NWSLPA(NWSL選手協会)はNWSLの財務記録を完全に監査する権利を持っています。これにより、選手たちはリーグの財務状況を透明に把握することができます


エンジェルシティFCの売却

2024年8月、エンジェルシティFCの支配権がウィロー・ベイ(USCアネンバーグ・スクール・オブ・コミュニケーション・アンド・ジャーナリズムの学部長)とボブ・アイガー(ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEO)に売却されました。この取引により、エンジェルシティFCの評価額は2億5000万ドルに達しました

ディズニーとESPNの関係

ウォルト・ディズニー・カンパニーは、ESPNの80%の株式を保有する主要株主です。残りの20%はハースト・コミュニケーションズが保有しています。ディズニーは、ESPNを通じてスポーツメディアの分野で大きな影響力を持っています。

取引の背景と影響

エンジェルシティFCは、設立以来、非伝統的なスポーツフランチャイズとして成功を収めてきました。2023年には、収益が3000万ドルを超え、NWSLの他のクラブを大きく上回りました。しかし、複雑なガバナンス構造や内部の対立が問題となっていました。この取引により、クラブのガバナンス構造が明確になり、新たなエネルギーと資本が注入されることが期待されています。

ウィロー・ベイとボブ・アイガーは、クラブの成長と発展を支援するために5000万ドルの追加資本を投資する予定です。この取引は、NWSLの理事会によって全会一致で承認されました

このように、エンジェルシティFCの支配権の売却は、クラブの評価額を大幅に引き上げ、ディズニーとESPNの関係を通じてスポーツメディアの分野での影響力を強化する重要な取引となりました。


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