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バイカーへの道③シミュレーターとひたすら外周、そして心の変化

嵐の暗闇実習から2日後は、お気楽なシミュレーター実習

グローブだけ持ってけばいいという身軽さ

若いメンズと2人で受講

四輪自動車と二輪車との違いや、コーナーでの減速の大切さなど、危険性について話を聞く

オートバイは気楽だ
と言われているらしいが…
私にしてみれば、手綱も効かない暴馬のようなバイクに丸裸で乗せられているようなもの

恐怖でしかない

(じゃあなんで乗りたがる)

それでも、数多くの女性ライダーがいるのだからやってやれないことはないのだ!
そういえば自動車の普通免許を取る時も、子どもを産む時も、大概の人間が人生の中で経験することなのだから私にもできるに違いない、と自分に言い聞かせた記憶がある

初めて教習所で自動車を動かした時、恐ろしくてアクセルが踏めなかったほどだったが、難なく免許取得できたのだから大丈夫

自分で自分を励ますためのエネルギー消費がこの頃ハンパない

シミュレーターでは、段々と速度を上げてコーナーを曲がるということをした

たまに酔って気分が悪くなる人がいるから、無理はしないように!と教官

私は映像系のアトラクションがとんとダメで、USJもTDLもわけが分からなくなる体質なため不安がよぎった

とりあえずやるしかない

60キロ…
80キロ…
いや、無理だよね…
ガードレールに派手にぶつかる

コワイよ…
死んだよ…⁇

コワイ危険デンジャラスを体験する時間という事で、これでよしなのだが

画面をすごい顔で凝視して集中していて、気分が悪くなるようなスキもなかった

この日はデンジャラス体験のみで終了
また翌日に実習1時間の予約を入れて帰宅

翌日は、とにかく3速のまま外周を走った
直線で少しずつスピードを上げてみる
…あ、おもしろいかも

コーナーの立ち上がりも
…あ、楽しいかも

停止もなんとか様になってきた

私!
乗れてる
‼︎

ヤバい、錯覚しそう(してた)

ひたすら走った1時間
距離数は11キロちょい

「止まれるようになったじゃーん」
教官に言われて
「はい!なんとか!」
とかなんとか会話を交わしこの日は終了

やたらクラッチを握っていた手が痛い

この後、課題へと進むのだが、ただ外周をぐるぐるしただけで自信をつけ出した私の気持ちに変化があることを発見した

ベスパ⁇
は?スクーターなんかじゃなくって!
そう!モーターサイクル‼︎オートバイ‼︎
私、カッコいいやつに乗りたい‼︎
カッコいいやつに跨がりたい‼︎

もう、お洒落ベスパはどうでもよくなっていた…

続く

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