見出し画像

「人は自分と同じ」という信念が軋轢を生み、現状認識を歪ませる

アバターインテグレイテッドコースの2ラウンド目。
選んだトピックは「感情的遮断」だった。

私の人生で決定的な影響を与えた出来事や人を3つ特定するワークを行った。

人はショックな出来事があると、そこに注意が固定化されてしまう。

自分の注意の容量が100だとして、固定化された注意の容量が20だとしたら、20の注意は過去に囚われたまま、今この瞬間に使えなくなってしまう。

ワークの目的は、過去のトラウマ的出来事に固定化された注意を解き放つことで、本来の自由な意識を取り戻し、今この瞬間を生きるために使える状態に戻すことだった。

内観をしていてすぐに思い浮かんだのは、職場のチームメンバーから総スカンをくらった時のことだった。

会議室に呼び出され、とうとうと私の非と能力不足を指摘されたのだ。

寝耳に水で、一体何でこの人たちは私に対して敵意を向けているのか、わからなかった。

よくよく話を聞くと、私にとっては「それがどうしていけいないの?」「そこの何が悪いの?」という内容ばかりだった。

ただ、一つだけわかったのは、どうやら、私に取っては自分が自分らしく自然体で心地よくあるために取った行動や態度に対してクレームをつけられているようだった。

私は、私が自分らしく自然体で心地よくあることで、チームメンバーに迷惑をかけてしまい、軋轢を生み出してしまったことに混乱し、理解に苦しんだ。

この時点での私の意識は被害者意識だ。

「私は悪くない。自分らしくある私を攻撃したチームメンバーは、『人は周りに合わせるべきだ』という間違った信念を押し付けくる悪い存在だ。」という風に。

でも、「自分が欲しいもののために人にしたことに対して責任を取る信念」という視点に切り替えて内観をした結果、全く違う風景が見えてきた。

そこには「人は自分と同じだ」という信念が見えてきたのだ。

そこには、人は自分と同じように感じ、考え、思って当然だ、という傲慢で自己中心的な自分がいた。

その観点から私が取った行動や態度を振り返ってみると、全て腑に落ちた。

私に取って当たり前のこと、心地よいこと、気持ちいいことが、相手にとってはそうとは限らないのだ。

この当たり前のことが、私には見えていなかった。

同じ組織で働いて20年以上もたち、惰性や自惚れが働いたのかもしれない。

とにかく、「人は自分と同じだ」という信念ゆえに、人との軋轢や摩擦を生み出していたことがわかった。

そして、その状態を防ぐために私ができたかもしれないことは、チームメンバーの状況をヒアリングし、感じていること、考えていることを知ることだった。

そして、自分の能力が至らない点を素直に認め、上司に相談することだった。

明らかにオーバーキャパシティだったのだ。

ストライキを起こしたチームメンバーが本当に訴えたかったのは私の能力不足がゆえにチームメンバーに負担がかかっていることだった。

もし、もっと早くこのことを素直に認めることができていれば、私はもっと早く人生の舵取りの軌道修正ができただろう。

「人は自分と同じだ」という信念は、人との軋轢や衝突を生み出すだけではなく、目の前の現実を自分に都合よく解釈してしまうことで、本当に起きていることが見えなくなってしまう。

こんな私だったからこそ、チームメンバーは最終手段としてストライキを起こさざるを得なかったのだろう。

当時の私はそれでも目を覚ますことができず、被害者意識と混乱しか見出すことができなかった。

「私は能力がない」

痛い。

胸のあたりからみぞおちにかけての鉛のような重い痛み。

この痛みから逃げずに感じ切る。

そして、気づくのだ。

「私は能力がない」は、ただの信念であり、私の創造だったと。

信念の感じを感じ切ることで完全に受け入れ、創造の外に出ることで、自分に力を取り戻すことができる。

痛みを感じきって統合した今、見えてきたのは、

もっと自分の強みや力を発揮できる場所に移ろうということだ。

オフィスのデスクにしがみつき、機械的な事務作業や複雑な計算式やルールや手続きでガチガチの仕事は、私には向いていないことを認めよう。

自然の豊かな場所に住み、家庭のキッチンとサロンを中心にし、料理やエネルギーワークなど、クリエイティブで感性を自由に表現できる仕事にシフトしよう。

私が休職したのも、本当に自分がのびのび力を発揮できる仕事にシフトしたかったからではないか。

認めることで全てが始まる。

やっと、原点に立ち戻った気がした。

そして、更に、「私には能力がない」という信念の外に出た今、その信念を二度と使わないと決めることができた。

なぜなら、あらゆる信念を自由自在に創り出し、消すことができる創造主が本当の私だったことを憶い出したからだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?