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服のシワ、これをやってしまうと”素人感”丸出しに…。シワ上達のための考え方と描き方を解説
「空きっ腹にコーヒー」ってわりと平気じゃんと悟ったReLです。
空腹のときにコーヒーを飲むと
気分が悪くなると聞いたような気がしますが、
僕は当てはまらない体質なんだろうか🤔
さて、今回は「服のシワ上手く描けねーよ」問題についてです。
「服のシワが上手く描けない」という問題は
すべての絵描きがぶち当たる永遠のテーマと言ってもいいでしょう。
服のシワがどこにできるのか全く分からない…
適当に描くと”謎の模様”になる…
頑張って描いたのに明らかに下手に見えるの何故なの…
描いたほうが絵の情報量が増えるし
良いのは分かってるんだけど、
ヒントがなさすぎて…身体はそれなりに描けるけど、
服のシワはマジで苦手すぎる…
こんなふうに悩んでる人が僕の周りだけでも
かなりの数いる印象です。
もうね、痛いほど分かるんですよ。
僕も服のシワはさんざん悩んで苦しみまくりました。
頑張ってシワを描いたのに
引きで見たら全然それっぽくなってなくて、
イラストを描くのが嫌になった時期もあったくらいです。
今回は、どうやったら服のシワが
それっぽく見えるようになるのか、
その理屈と描き方のポイントを解説します。
もしあなたが同じように悩んでいるのなら、
ぜひともこの記事を最後まで読んでみてください。
シワを描いたはずが”謎の模様”に…。
お絵描き初心者の9割が陥る
”服のシワが素人っぽく見えてしまう”原因とは
まず、服のシワが素人っぽく見えてしまう原因について解説します。
↓のイラストは、お絵描き初心者の9割が陥ってしまう現象です。
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なんというか、シワどころかシャツそのものに
ものすごく”素人感”を感じると思います。😅
シワというより、もはや”謎の模様”…。
なぜ素人っぽく見えてしまうのか。
その原因は線画と色塗りの両方にあります。
まず線画で素人っぽく見えてしまうのは、
”どういう理屈でどこにシワができるか分かってない”からです。
そして色塗りで素人っぽく見えてしまうのは、
”影のメリハリがない”から。
ボケ味の強いエアブラシとかで塗ると
こういう感じになってしまいます。
実際のシワは、シワとしての度合いも影の濃さも様々。
つまり、理屈に沿ってない線画と、
影の濃さや境界があやふやな色塗りによって
シワに現実味がないことが原因なんです。
明らかに現実的ではないものって
人は違和感を感じてしまいますからね。
それが”素人感”につながってしまうわけです。
解決策:たった2種類しかない”シワができる原因”をちゃんと理解する
現実味のあるシワを描くためには、
シワができる理屈をちゃんと理解することが大切です。
といっても、別に難しいことではありません。
実はシワができる原因は2種類しかないんです。
1. 引っ張られてできるシワ
1つ目は、引っ張られてできるシワです。
これは”力点”を意識することが大事。
力点とは、服を引っ張るような力が加わっているポイントのことです。
代表的な力点はこんな感じ。
肩
腕を曲げた時の肘
胸の膨らみ
胸を張った時のワイシャツのボタン
服の縫い目
etc…
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この力点を中心として、放射状にシワができます。
垂直に立てた拳の上にハンカチやティッシュを
乗せてみるとよく分かりますよ。
力点が複数あれば、それらを結ぶようにシワができます。
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シワとしての凹凸は小さいので、
基本的に線画は描かず、色の濃淡で表現します。
ベースの色より少しだけ暗い色で塗るとそれっぽくなります。
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もちろんシワの流れに沿って塗るわけですが、
シワの入りと終わりをボカして、途中はボカさず
境界をくっきりさせるのがコツです。
影を強くすると違和感が出るので、
ベースの色より「少しだけ」暗い色で
影を塗れば生地の柔らかさを表現できます。
色を塗らないのであれば、斜線を引いて陰影として表現しましょう。
線の色が濃い分、
描きすぎるとクドくなってしまうので
細かすぎるシワは”あえて描かない”ようにします。
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2. たるみ・重なりでできるシワ
2つ目は、服の生地のたるみや重なりによってできるシワです。
以下のように、服の生地が余ってたるんだり
重なったりする部分にできます。
腋(わき)
腕を曲げた時の肘の内側
かがんだ時のお腹
丈に余裕がある服のすそ
etc…
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余った生地は重なってダボッとなるので、
輪郭でもそれを表現します。
特に腋や、腕を曲げたときの肘の内側など、
曲げた関節の内側になる部分は
生地が多重に重なるのでシワが集中します。
こっちはシャープな線画で表現しましょう。
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色を塗るのであれば、
引っ張られてできるシワよりも濃い色で
メリハリをつけて塗ることが大切です。
理屈×資料で”見えるもの”は一変する。
あらゆる服に理屈を当てはめてみよう。
服のシワができる理屈と描き方のポイントについて解説しました。
いかがだったでしょうか。
今回解説したのはあくまで基本の理屈です。
描きたいポーズや服の状態は様々だと思うので、
理屈を理解した上で、写真や現物を参考資料にすることがとても大切です。
ポーズや生地の素材によって
できるシワの形や力点の位置も様々ですからね。
ネットで参考にできそうな画像を探したり、
自分でポーズを取って写真に撮ったりして、
ちゃんと資料を見ながら描いてみてください。
そうすれば現実味がない状態を回避できるだけでなく、
以前とは比べ物にならないほど
それっぽい服のシワを描けるようになるはずです。
このとき、ただ参考資料を模写するだけでなく
理屈を当てはめてみることもオススメですよ。
「ここに力点ができて、
ここで生地がたるんで、、、
あぁ、だからこういうシワができるのか!」
と納得できれば、一気に理解が進んで
どんどん現実味のあるシワを描けるようになります。
現実やイラストで服を見たときに”見えるもの”が変わってくるはず。
服のシワをちゃんと描けるようになると
イラストを描くのが楽しくてたまらなくなりますよ😆
ぜひ挑戦してみてください!