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看護記録でよくあるミスとその改善方法:失敗から学ぶ記録術
こんにちは!
看護実習記録書き方サポーターのめめこです!
看護実習記録は、学生にとって大きな挑戦の一つです。正確かつわかりやすい記録が求められますが、慣れないうちはついミスをしてしまうこともあります。
本記事では、看護実習記録でありがちなミスを具体例とともに紹介し、その原因と解決策を提案します。成功例と失敗例を比較しながら学ぶことで、記録の質を一段と向上させましょう!
1. よくあるミス1:曖昧な表現を使う
失敗例:
「患者さんは元気がなさそうだった」
「少し食欲が落ちているようだ」
問題点:
記録に主観的で曖昧な表現が多いと、指導者や他の看護師に患者の状態が正確に伝わりません。
成功例:
「患者は食事量が昨日より30%減少しており、『あまり食欲がない』と訴えている」
「ベッド上での表情が乏しく、会話の回数が通常より少ない」
解決策:
観察データを具体的に書く:数値や患者の具体的な言葉を記録します。
客観性を意識する:自分の感覚ではなく、測定値や患者の行動を記述しましょう。
2. よくあるミス2:記録の抜けや漏れがある
失敗例:
記録に「患者の食事摂取量」が記載されていない。
バイタルサインの「体温」だけ記録し、血圧や脈拍が抜けている。
問題点:
必要な情報が抜けていると、患者の全体像が把握できず、ケアの質が低下する可能性があります。
成功例:
「食事摂取量:60%、主食のみ完食、副菜は残す。水分摂取量300ml。体温37.5℃、血圧130/85mmHg、脈拍88回/分」
解決策:
テンプレートを活用する:記録すべき項目を整理し、漏れを防ぎます。
チェックリストを使う:観察時に確認すべき項目をリスト化しておくと安心です。
3. よくあるミス3:看護問題と根拠が不明確
失敗例:
「患者は痛みを訴えており、ケアを行う必要がある」
問題点:
看護問題が抽象的で、具体的な根拠が示されていません。このままではケアの目的が不明確になります。
成功例:
「看護問題:術後の疼痛により活動が制限されている。
根拠:NRSスコアが7であり、『歩行すると痛みが増す』と訴えている」
解決策:
ゴードンやヘンダーソンの理論を活用する:看護問題を理論的に整理します。
観察データを根拠として記述する:問題とデータの関連性を明確にしましょう。
4. よくあるミス4:目標設定が抽象的
失敗例:
「患者の状態を改善する」
「痛みをなくす」
問題点:
目標が抽象的で、何を達成したいのか具体的にわかりません。
成功例:
「短期目標:3日以内にNRSスコアを7から5以下に軽減する」
「長期目標:1週間以内に術後の疼痛を緩和し、ベッドから椅子への移動が自立して行えるようにする」
解決策:
SMARTの法則を意識する:目標を具体的、測定可能、現実的に設定します。
短期目標と長期目標を分ける:段階的に達成できるように設定します。
5. よくあるミス5:評価が不十分
失敗例:
「ケアを実施したが、特に変化なし」
問題点:
ケアの結果が具体的に記載されておらず、評価が不十分です。
成功例:
「患者に温罨法を実施後、NRSスコアが7から5に軽減し、表情がやや和らいだ。『少し楽になった』と述べる」
解決策:
ケアの前後で観察データを比較する:数値や患者の言葉を基に変化を記録します。
患者の反応を詳細に記述する:ケアの効果を明確に示します。
6. まとめ:失敗から学び、記録の質を向上させよう
看護実習記録は、失敗を通じてスキルを磨く場でもあります。
曖昧な表現や記録漏れ、抽象的な目標設定を避けるためには、テンプレートやチェックリストを活用し、具体的で客観的な記録を心がけましょう。
失敗例と成功例を比較することで、自分の記録をより良いものへ改善できます。記録の質を向上させ、指導者からの高評価を目指して頑張ってください!