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【Day28】もしも「クジ付きの餅拾い選手権で1等を取りたい」という夢が叶うとしたら

私にとって叶わない可能性が高い夢を掲げたいと思います。

それは……

「クジ付きの餅拾い選手権で1等を取りたい」

簡単に言うと、クジで「アタリ」を掴みたい!という夢です。

そんなことが夢だと語る私は……昔から恐ろしくクジ運が悪いのです。

子どもの頃から商店街のガラガラを回しても1度も当たったことがないし、10円単位の駄菓子やアイスの棒ですら、1つも当てた記憶がなく、友達が当てた「アタリ」の文字をのぞきこんでうらやむ側の人間でした。

大人になってからもクジ運の悪さは健在でした。

忘れもしない「もう一生クジ引きしない!」と、心の中で勝手にクジ引き引退宣言した日の出来事を。

ある日家具屋でまとまった買い物をし、後日抽選会があるクジ引きの抽選券を21枚もらったことがありました。

普段ならクジをもらっても抽選番号すら確認せず即ごみ箱行きですし、もちろん、抽選会に足を運ぶようなムダなことはしません。私のハズレ確率は1000%ですから。

逆立ちしてもムダ足なんです。それくらい徹底して自分のクジ運の悪さに自信があります。(悲しいかな、これだけは自信ありと断言できます)

しかし今回は抽選券が21枚もある。ひょっとしたらひょっとする?
というか、さずがに当たるよね。このnoteを読んで下さっている方もそう思いますよね?

クジ運が大凶の私でも、1枚くらいはアタリをひける可能性があるのでは……お札を数える時みたいに抽選券を扇型にひろげ、ヒラヒラさせながら、当たる姿を妄想しました。

過去ウン十年間のハズレ経験がベテランすぎて、ハズレ妄想に邪魔され、アタリの瞬間を妄想するのが難しい私。
ニヤニヤ妄想するというより、念じる表情に変わっていたかもしれません。

21枚中1枚くらいは当たるであろうと願いを込めた抽選券を握りしめ、やや濃い目に寄った期待をして、とりあえず抽選会に行ってみました。

グルグルグルグル……21回ガラガラを回します。最初は意気揚々と。

「カタン、カタン」とお皿に出てくるのは、全部同じ色の玉たち。

まさか……。

「これアタリ入ってる?」

蚊の鳴くような、ほそーくほそーく誰にも聞こえない声でポツリと呟きました。表情はどんより暗く、だんだんと怖い目つきになりながら、ガラガラを回す手は止めません。

確かにアタリは入っています。だって目の前の賞品を見たところ、上位賞品は残っていましたから。

ハイ、読んで下さっている方の予想通り?
21枚も抽選券をもらって、1枚もアタリをひけなかったんです。すべて最下位の粗品賞。21枚全てハズレなんて、当たることより驚愕でしたよ。

目玉だけ動かすいやらしい見方で、横に来たお客さんをチラリ。明らかに私より少ない枚数の抽選券を持っています。

ガラガラを回し、見たことのない色の玉を出して、高いところに置かれたアタリ賞品を持っていくのです。私がもらう賞品たちはすべてすぐ手に取れる場所にあるのに。

何なら最下位賞品のくせに、大きな顔をした段ボールが足元に置かれていましたよ。段ボールが変形するくらいにどっさりと。

あまりに当たらない私に見切りをつけた店員さんは「適当に持ってって~」という感じで、途中からアタリを出しているお客さんの対応へ行ってしまいました。

自分のクジ運の悪さには、ガッカリじゃすまされませんでした。
肩を落として帰ったことは言うまでもありません。

このクジ運の悪さはコンプレックスに値するのではないか?とさえ思えてきました。それは私とは真逆で長男が驚異のクジ運の良さを持っているからです。

こんなクジ運の悪い母からなぜクジ運の良い子どもが産まれたのか、魔訶不思議ですが、クジ運は遺伝しないということでしょうね。ちなみに夫のクジ運も良くないですから。

長男のクジ運の強さは、私にとってショッキングな事件でした。

事件は2013年の10月に起きました。
私の町内では、毎年10月頃に神社で行われるお祭りがあります。

お祭りの恒例行事として、神社の境内に何百という数の餅が投げられ、その餅を拾う「餅投げ」という行事があります。

餅の入った袋を開けると中に紙が入っており、そこにアタリハズレが書かれたクジ付きのお餅。みなその餅を必死に拾います。

その餅投げで長男が拾った餅の中の紙に「1等賞 任天堂DS」の文字が。

信じられないことに、餅拾いで「1等賞 任天堂DS」を当てちゃったんです。もちろん最新の!

餅拾い選手権で見事、1等賞を勝ち取ったのです。境内にばらまかれた何百個という餅を拾いにきた人たちの中で、4歳の保育園児が!

この時私は一緒に行っておらず、連れて行った夫から報告を受け、絶叫マシンに乗った時並みに大声で叫び、驚き散らしました。

うちの町内はアタリ商品にいい物が多いらしく、毎年よその町内からも餅投げの時だけ参加しに来るほどだそうです。(来ないで。)

大人の部と子どもの部と分けられていて、大人の部では「1等賞 大型液晶テレビ」が当たるらしいですから。

賞品たちは町民が払った町内会費で買われてるんですけどねー。(もう一度言います。よそから来ないで。)

4歳で1等を当てるなんて、一生分の運は使い果たしたでしょ?と私のひがみが入った定型文を言いましたが、長男のクジ運の良さはむしろ始まったばかりでした。

外食やコンビニの会計時に突然出てくるクジ箱から、私の目の前で2等賞を当てたり(賞品は忘れましたが)、長男がお出かけ先のクジ引きでアタリを引いた!という報告を本人から受けたり。

私はクジ箱を出されると、晴れてた空に突然黒い雲がかかるように、クジ引きする前から気分が曇ります。

悪いことはしてないのに、見ず知らずの店員からにこやかに災いをもらうだけの私とは大違い。長男がうらましすぎます。

やっぱりクジで「アタリ」を手にすることは、おおむねいいことが多いです。当たらない者からしてみたら。

クジで「アタリ」を手にすること自体、気分が良くなるし、当たるものによっては実益も兼ねてます。ないものねだりでしょうが、やっぱりクジ運が良くて悪いことはなさそうです。

私もいつか「クジ付き餅拾い選手権で1等賞を取りたい」です。

でもやっぱり現金がいいかなぁ。
使い道の自由度が高い物の方がいいですから。

長男に宝くじでも買わせようかと企む母でした。

以上、もしも「クジ付きの餅拾い選手権で1等を取りたい」という夢が叶うとしたら

でした!


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