オーキド博士率いるフルパッケージトルコツアーに参加してみた(最終回)
登場人物
レジュメ:主人公
たかやん:友達。協調性は我々の中でまだ高い。
小池:友達。協調性低め、歴史には詳しい。
オーキド博士:革製品大好きなツアーの添乗員
フセイン:不正ン価格でツアー客をカモにする思想激しめの現地ガイド
他のツアー参加者
ししょー:コナンのタグをスーツケースにつけてたソロ参加の女の子
朝パン:常にサングラスをかけてるソロ参加のスカした男
長谷川唯:長谷川唯に似ている女
中受:長谷川唯の友達で常に表情が中学受験中の小学校5年生の女の子
ハチミツガール:2日目の朝食ビュッフェでハチミツが気になってた女の子
ビックマックおばさん:コミュ力高めのおばちゃん。いろんな人に絡む。
ビックマックおばさんの旦那:ビックマックおばさんとは裏腹にコミュ力はそこまで高くない。ウマ娘のスマホゲームをずっとやってる。
若干冷め気味のカップル:文字通り冷め気味のカップル
ママと娘のコンビ:母親と娘の2人で来てるツアー参加者。母親は50歳、娘は25歳くらい。
ヤンキーばあちゃん:後ろの席に座ってる元ヤンっぽいおばあちゃん。実はコミュ力高い
おじいちゃん:おばあちゃんの夫。
ヤンキー息子:おじいちゃんとおばあちゃんの子供だと思われる見た目いかつい子供。ただ若干人見知り気味なところがある。
前回までのあらすじ
8/13〜18までのフルパッケージトルコ旅行。迎えた最終日。お土産ショップやスーパー、トルコアイスなどのツアー客を舐め切った態度に不満を持つ一行。そしていよいよ最後の晩餐、帰国。トルコ旅行を終えた時、どれだけトルコマスターに近づけるだろうか。
トルコアイスとスーパーマーケットに不満を覚え、バスで夕食会場に向かう。
いよいよ最後の晩餐。
これが終われば、空港までバス、そして帰国。
最後のトルコ飯。楽しもう。
そう思っていた。
我々はレストランに入った。
オーキド博士「3人はこっち座って!」
そして席に通された。
なんと、、隣に中受が座ってるじゃないか。
このツアーでずっと顔が死んでいた中受。
話したいな〜って会話していた中受。
でも真顔すぎて話しかけられなかった中受。
一緒に来てる長谷川唯とすら話さない中受。
最後の晩餐でついに隣に現れた。
座席こんな感じ
長
谷 小
川 池
テーブル
中 レた
受 ジか
ュや
メん
最後の最後で中受と話すチャンスをくれた。
神様がくれたビッグチャンス。
これは、なんとしても話しかけないと。
自分は日本人に話しかけるのが苦手だ。
今までもコミュ力が無くて苦労してきた。
高校生の時の担任の先生も、コミュ力が無いからと理系を勧めてきた。
ただ相手は真顔の中受。
さてどうしようか。
料理が運ばれてくる。
最初はサラダが出てきた。
中受の隣にドレッシングがある。
よし取ってもらおう。
わい「ドレッシング取ってもらっていいですか?」
中受「・・・・・」
中受は無言でドレッシングを渡す。
目を全く合わすこともなく。
これはメンタルやられる。
話しかけようと思ったけど、更に壁を感じた。
ふと前を見た。
小池さんが爆笑しながらこっちを見ている。
小池さん「ビッグチャンス!!」
わい「きついきついきつい…」
小池さんはめっちゃ煽ってくる。
煽りだけはまるで杉山のようだ。
正直コミュ症にはキツすぎる。
とりあえず中受も声を発してほしい。
今のままなら話しかけるの無理や。
次にケバブが運ばれてきた。
奥からケバブの皿を回す際、中受に渡す。
中受は無言で受け取り、淡々と食べ始めた。
なんか喋ってくれよ、、、、、
なんで真顔なんや、、、、
目くらい合わせてくれや、、
長谷川唯、、、、助けてくれ、、、
見ると、長谷川唯も無言でご飯を食べていた。
目の前に中受が座っているのに、全く会話せず、ただ無言でご飯を食べている。
そこ2人が喋らんかったらこっちも話しかけづらいんよ、、、
長谷川唯もなんで無言やねん。
話しといてくれたら入っていきやすいのに。
前の小池さんは満面の笑顔で煽ってくるし。
葬式みたいな雰囲気やめてくれ。
そのまま淡々とご飯を食べ進める。
このまま話しかけずに終わるのかな、、
食事も終わりに差し掛かっていた。
中受に話しかけるのをほとんど諦めていた。
そう思っていた時だった。
海外はよく行かれるんですか?
目の前で進化が始まった。なんと、小池さんが長谷川唯に話しかけていたのだ。
こういう諦めていた場面で進化するのもポケモンアニメの十八番。
小池さんのコミュ力が進化した。
見ると、さっきまでポッタイシだった小池さんがいつの間にかエンペルトになっていた。
小池「海外はよく行かれるんですか?」
長谷川唯「よく行きますよ!」
小池「2人で行かれるんですか?」
長谷川唯「そうですね、ここ2人が多いです。」
小池「今までどこ行かれたんですか?」
長谷川唯「ウズベキスタンとかですね」
小池「ウズベキスタン!?ならこちらの人も行ったことありますよ」
ウズベキスタンの話を振られた。
小池さんからめっちゃいいパスが来た。
この流れだ。
進化した小池さんが作った流れ。
この流れに乗るしか無い。
なんとしても中受と話す!
わい「ウズベキスタンはどこ行かれたんですか?(中受に話しかける)」
中受「サマルカンドです」
ついに中受の壁をこじ開けた。
わい「僕も行きました!サマルカンドめっちゃ綺麗でしたよね!!」
中受「ツアーで行きましたが、良かったですよ」
長谷川唯「私たちとガイドの3人やって、めっちゃ自由でした」
わい「お2人はどういう関係なんですか?」
長谷川唯「私もう28歳なんですけど、私たち高校の友達なんですよ」
高校の友達!?
もう10年くらいの付き合い!?
めっちゃ仲良いやん。
10年の付き合いで、この沈黙。
これはきっと気まずさからくる沈黙じゃない。
何も言わずともお互い分かり合える関係だ。
友情にはいろんな形がある。
我々みたいに喋りまくるのも良い。
長谷川唯と中受みたいに以心伝心も良い。
パッと見ではわからなかったけど、それはまるでダイヤモンドのように硬い友情だった。
一緒に海外行けるレベルの友達。
よっぽど仲が良いということ。
そんな友達がいることは恵まれた環境だ。
軽い感じで話しかけたけどなんか素敵なものを見た気がする。
ダイヤモンドのような友情を見せてくれてありがとう。長谷川唯。中受。
ただもうちょっと笑顔でいてほしいかな。
そんな2人を見てなんかほっこりした。
そして小池さんのコミュ力もいつの間にかめっちゃ上がっていた。
これが進化した小池さんのコミュ力。
昨日はししょーですら話しかけるのも躊躇っていた。でも今日はししょーより遥かに難易度の高い長谷川唯、中受コンビに話しかけたのだ。ただ煽るだけじゃなく、ちゃんと自分にまで中受と話す流れを作ってくれた。これは圧倒的に成長したといっても過言ではない。
ちょっと見直したかな。
晩御飯を食べ、いよいよ空港へと向かう。
荷造りはツアー客の中で最速で終わらせ、オーキド一行は飛行機へと乗り込んだ。
最初は、カッパドキアからイスタンブール。
カッパドキアからイスタンブール行きの飛行機の中は、ヤンキーおばあちゃんが隣だった。
ヤンキーおばあちゃん「あなた達ずっとケラケラ笑ってて楽しそうだったわね」
ぼく「はい!めっちゃ楽しかったです!」
ヤンキーおばあちゃん「私はあのツアー1回行ったことあるんだけど、あのヤンキー息子が行きたいって行ったから付いて行ったの。」
ぼく「ええ!そうだったんですね!」
ヤンキーおばあちゃん「まあ、ちょっとツアーの工程は反省したほうがいいと思うし、フセインは金の匂いしかしなかったけど、普段のツアーはこんな感じじゃないから、気にしないで」
ええ…僕らがフセインの悪口を言ってたことやずっと自由時間欲しいって騒いでたこともバレてたんやな、、、笑
そしてヤンキー息子。寡黙で真顔やったから、ただ親に無理やり連れて行かれてただけやったんかなって思ってたけど、まさかの逆やった。
ヤンキー息子が行きたかったんやな。
それなら良かった。
しかもどうやらヤンキー息子は、ヤンキーおばあちゃんのお兄ちゃんの子供らしい。実の子じゃなかったんや。ずっと実子やと思ってたわ。
なんか色々秘密が解けて面白かった。
そんなこんなで、イスタンブールについた。
ここから最後の飛行機。
フセインはいつの間にか居なくなっていた。
いよいよ関空へと向かう。
関空までは13時間。
関空までは寝たり桃鉄やったりポケモンやったりして過ごした。
いつものバトルタワーのマスターランク。先発はエンペルト、トゲキッス、ガブリアス。トゲキッスのエアスラッシュが決まりまくり連勝しまくってしまった。
そんなこんなで日本に到着。
入国審査も経て、最後の解散の時。
ロータリーで荷物を待っている時、ふと寂しくなってきた。
この5日間、めっちゃ濃かった。
フセインの自己紹介で小池さんが爆笑。
イスタンブールでアヤソフィアを干した。
グランバザールに猛ダッシュしたり。
長すぎたトプカプ宮殿。
禁煙の船で唯一タバコ吸ってた船の職員。
革製品の店で急に饒舌になったオーキド博士。
フセインはロクムの購入に猛反対してた。
トロイの説明は訳わからんかった。
ペルガモンは2世紀やったら住みたい。
トルコ石の店ではナンパしたりした。
タクシーでホテルから抜け出して見たパムッカレのライトアップも良かった。
帰りのお土産店の人に送ってもらった。
早朝のパムッカレで犬に追いかけられて猛ダッシュもした。
朝のパムッカレでスカしてる朝パンと喋った。
フセインはアラブ人の悪口言いまくってた。
コンヤで博物館脱走してお土産漁った。
洞窟ホテルは圧倒された。
カッパドキアでポッチャマが引退した。
気球のスマホケースはマジでずるい。
朝の気球はほんまに絶景やった。
トルコ絨毯の店ではジャパネット式営業が行われていた。
朝パンはスカしてトルコ絨毯買ってた。
カイマクル洞窟でフセインと口論した。
フセインはトルコアイスに偽物と叫んでいた。
陶器の店は寝てて起きれなかった。
ラクダ石のトルコアイスの店は転職やった。
スーパーマーケットは、見てられなかった。
フセインのトルコアイスは詐欺だった。
最後の晩餐で、長谷川唯&中受と話せた。
ヤンキー息子も楽しんでたみたいだった。
思い返せば、色んなことがあった。
今まで個人で旅行しかしたことなかった。
今回初のフルパッケージツアー。
工程キチキチで自由は全くない。
ツアーガイドのフセインは独裁状態。
海外旅行特有のサバイバル感も無かった。
刺激も日本にいる感じだった。
でも、ツアーはツアーの良いところがある。
5日も同じメンバーで観光した。
修学旅行みたいな感じで楽しかった。
最初は全く話さなかったツアー客。
最後は何やかんや話せるようになっていた。
5日やったらちょっと仲良くなり始めた頃。
仲良くなり始めた頃に解散する。
トルコだけの関係。
でもカッパドキアを一緒に体験した関係。
もう2度とこのメンバーが集合しないのかと思うと少し寂しい。
現にこのブログも、5日間とは思えないほど分量があったし。
それだけ中身が濃かったということなんやろ。
不満もいっぱいあったけど。
振り返るとトルコでの想い出は丸く輝いていた。
そう、まるでパールのように。
2年後くらいツアー客集めて同窓会したいな。
そう思った今回のトルコツアー。
ありがとうオーキド博士。
ただもうフルパッケージツアーはいいかな。
そう思って、僕たちは関空を後にした。
完
オーキド博士のトルコ講座(総まとめ編)
このツアーを終えて、どこまでみんなはトルコマスターに近づけたのかな?今回は最後ということで、このトルコ全体の感想を振り返っていこうと思うのじゃ。
今回はイスタンブール、トロイ、ペルガモン、パムッカレ、コンヤ、カッパドキアと計6都市観光したのう。1日に6時間くらいはバス移動じゃった。じゃが、パムッカレやコンヤなど、普通のバックパッカー旅行では中々行けないところに行けたということは大きかったんじゃないかと思う。まさにHISじゃからできることじゃな。
HISのツアーはいわゆる無駄なガッツリ歴史!遺跡見たい!っていう人向けじゃな。無駄な移動に体力を使わずに済むわけじゃし。ご飯も日本食じゃからあまり気負いせずに済むしのう。
逆に歴史そんなにで現地独特の刺激欲しい系のバックパッカーはHISが向いていないのは言わずもがなじゃ。ツアーでしか行けんところに現地のツアーを使っていくのをお勧めする。
主人公のレジュメは世界遺産好き兼バックパッカーも好きの二刀流なので、どっちの要素も欲しかったっていうのはあるじゃろな。外国人と絡むのは大好きなのでその時間は絶対に必要だし、せっかくトルコ来たのに歴史0もちょっと無いかなと思うので、勉強の要素もやっぱり欲しい。
まあ何はともあれ、ワシが個人的に思うのはHISのツアーにしろ個人旅行にしろ、1番大事なのは現地人と交流することじゃと思う。現地人と話し、現地の文化を直接肌で感じる。それが1番海外を感じる手っ取り早い方法じゃとわしは思う。今後みんながたくさんの冒険をし、その過程で色んな人と出会うじゃろう。毎日起こること全部1つも無駄なんてことはない。そして全てのトルコ人と友達になった時、それがきっとトルコマスターになるってことじゃ。
それではわしから最後のここで一句。
メルハバは 友達作りの 合言葉
みんなも、トルコマスター目指すんじゃぞ!
最後に
「オーキド博士率いるフルパッケージトルコツアーに参加してみた」シリーズ、全8話の長編でしたがここまで読んでくださりありがとうございました。エンディング動画を作りましたので最後はこれで締めたいと思います。
それでは、次の冒険で会いましょう!
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