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勉強会レポート:アダプティブ・ラーニング市場の今

Rejouiでは、定期的に社内勉強会を開催しています。スタッフが持ち回りで講師を担当し、各自の得意分野やRejouiのビジネスに関わる情報のシェアリングを行ないます。
「アウトプットが最大のインプット」などとよく言われますが、勉強会は教える側もとても勉強になります。自社のビジネス分野を熟知し、自身の専門領域を深めることで、仕事のアウトプットの質を高めることができます。

1月のテーマは、『アダプティブ・ラーニング市場について』。今回は取締役の見並が講師として、世界・日本それぞれのEd tech市場について勉強会を行いました。

1.アダプティブ・ラーニングとは?

適応性を意味するadaptiveと学習を意味する Learningから成る言葉で
「学習者1人ひとりに最適な学習内容を提供することで、より効率的、効果的な学習を実現する方法」です。
※参考:『Ed techzine

2.従来型の学習方法との違いは何か

学習の理解度合いや進捗には個人差が生じやすいものですが、多くの人は、自分の得意・不得意を正確に把握するのは難しいものです。
リテラシーのない領域の学習ほど、『未知の躓き』に悩まされます。こうして「わからないことがわからない」の連続から、学習からの離脱を余儀なくされてしまうこともあるのではないでしょうか。

学校教育でよくみられる従来型学習は、講師1人に対して数十名で行なわれるスタイルが主流です。こうした集合学習は、講師側はとても効率が良い反面、学ぶ側の基礎能力や知識量によって最終的に到達する習熟レベルに差が生まれやすくなります。
ある人は、簡単すぎて学ぶのを放棄してしまい、ある人は難しくて学ぶのを放棄してしまうかもしれません。
アダプティブ・ラーニングの技術はこうした従来型学習の課題を解消するもので、個人の学ぶスピードや習熟度をデータ蓄積し、AIが一人ひとりに最適な学習提案をします。その人にとっての「むずかしい・簡単」をシステムが把握していますので、苦手を克服し、得意を伸ばす形で効率の良い学習を実現します。結果的に、従来型学習と同じ時間をかけたとしても、学習効率は格段に良くなるとされています。

3.世界と日本のEd Tech(エドテック)市場規模

日本ではここ数年で耳にすることが多くなった「エドテック」という言葉ですが、世界とくにアメリカでは2000年頃から市場拡大を続け、2020年には5兆円ほどに昇ると予想されています。

一方で日本は、2016年頃よりエドテック市場の拡大が進み、2020年は2400億円という予測でした(2016年時点、野村総研調べ)

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4.日本国内の『アダプティブ・ラーニング』プレイヤー

まだ成長が見込める市場ではありますが、ベンチャー企業を中心にすでにプレイヤーが多く出てきています。今回は国内で導入数が比較的多いサービスを集めてみましたので紹介します。

すらら
インターネットを通じてゲーム感覚で学ぶことができる、対話型のデジタル教材。対象教科は、国語・算数・英語。暗記要素に理解を付加し、体系的な学習が実現可能な点と、一方的な聴講ではない参加型学習が強み。
キュビナ
AI型タブレット教材。一人ひとりの得意・不得意を分析し、解くべき問題へ誘導。小学1年~6年の算数、中学1年~3年、高校IA・ⅡBまで対応。
コンパス、定規など実際のノートのように手書き学習が可能なユーザーデザインが特徴。出題レベル、解答時間、正答率ログをリアルタイムに収集し、生徒の理解度に合わせた学習が可能。
Classi
指導者・学習者・保護者の3者間連携が可能な学習ICTプラットフォーム。豊富なコンテンツ、学習促進支援機能、生徒同士のコミュニケーションの実現が特徴。
学校教育機関を中心に導入が進み、特徴として学習者のほかに指導者の運用負担を軽減する視点もサービスに取り入れられている。

5.『人生は学びの連続』さらなる発展が期待されるアダプティブ・ラーニング

いくつか紹介したように、アダプティブ・ラーニングのサービスは、現在は学校教育を中心に取り入れられ、基礎教養の学習領域で活用されています。

一方で、学習は人の人生において終わりがありません。学びは人生の選択肢を増やし、より豊かな人生を送るために欠かせないものです。
子供ほど柔軟ではなく・記憶力も低下している大人の学習において、いかに効率よく「自分に合った学び」を取り入れるかは、今後より強く求められてくるテクノロジーであると考えています。

Rejouiが取り組んでいる事業のひとつに、アダプティブ・ラーニングのロジックを応用した学習アプリ開発があります。
※2019年9月、第一弾としてPerfect chord masterをリリース

今後さらに成長加速するこの領域において、Rejouiは多くの人の学習を支援できるプラットフォーム開発を進めてまいります。

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