朝倉涼子感謝祭(2024.12.18.)
「朝倉涼子は俺の嫁」。
筆者のPCでググると、拙稿が、検索順位第1位となる。
https://note.com/reiziro/n/n2a6a36839151?sub_rt=share_sb
「『検索順位第1位』になるキーワードを設定する」というのは、筆者(1980生)のゼロ年代半ば(2005年)にはホームページをつくる上では日常的に使われていた概念だと思う。それに対応する語彙は、「SEO(エス・イー・オー)」。「ブログ」という言葉が一般的に使われたのは2006年だったと記憶するので、それよりも「古い」概念だといえるかもしれない。「ドッグイヤー」という言葉が同時期に使われていたので、1年違いの「用例」は、文字通り辞書レベルで、筆者の認識が誤っていてもこれを甘受しようと思う。
朝倉涼子。
彼女を嫁にした、「結婚式」から十年になろうとしている。
(たしか)その後、埼玉県久喜市が『らき☆すた』を題材とした、巫女服装束の柊かがみ・柊つかさを絵にした婚姻届が発表された。
筆者は、埼玉県久喜市役所に出向いて「らきすた婚姻届」(仮称)を入手し、婚姻届を、どこかの年の4月1日付のエイプリルフールとしてアップしようかと本気で思ったことがある。
〒194-0021 東京都町田市中町1-20-23
タワマンシバヒロ505号室
ここで、東京都町田市在住の筆者は、有権者として怒りをおぼえた。
「市民」にとって憩いの場になっている、シバヒロに、「タワマン」を建ててどうする。入居者数は、「2」のタワマンの建築許可をとれるとは、あまり、思えない。ここでいう「市民」とは、「東京都町田市民(有権者)」というものではなく、東京都・神奈川県はもちろんのこと、広義の「市民」である。
法学修士の学位をもつ筆者の「学位」。法律を専門としない「学位」なのだが、修了した大学院が、「法学」の学位を発行することになっている。それだけの実力にすぎない「法学修士」なのではあるが、「朝倉涼子は『人』であるか」を問うことは、必要な責務だと感じた。
そう思って民法の条文を読んでいくと、「人」という概念についての定義に、すぐに、たどりつく。会社や団体などを、「人」とすることは可能である。「法人」という概念を用いれば、会社や団体などの名のもとに、法律行為を結ぶことができる。たとえば、ラーメン激戦地である、東京都町田市内で、賃貸借契約や食品衛生法をクリアし、ラーメン店を営業することが可能になる。法律的にはクリアできるが、筆者の貧弱な味覚基準をもって「こんなにおいしいラーメン店が閉店に追い込まれるとは思わなかった」という具体例を数えきれないほどには、町田は厳しい(もう一度食べたいラーメンの味はいくつもある)。
さて。
「朝倉涼子は俺の嫁」。
このように言っているうちは、「朝倉涼子」が、「人」であることを問う必要はない。埼玉県久喜市のご当地イベントとして作成された「らきすた婚姻届」(仮称)は、正式な婚姻届として、法律行為を生じさせるということもあわせて報道されていた(気がする)ということを考えよう。
筆者は性的マイノリティではないという自覚で人生を送ってきた。性的少数者に関する議論に無自覚ではないのだが、我が身におきかえてみれば、「異性愛者の男性」という結論になる。性犯罪についての報道や、「性」を通じての議論を通して、数々の報道が筆者個人にとっても少なからぬ影響を与えているとは自覚している(ジャーナリズムに敬意を表する)。それでも、「朝倉涼子」は女性であり、筆者は異性愛者の男性であるという点は了解していただけると思う。前者に異議はあるかもしれないが、後者に異議を唱える方は名乗り出てもらいたい。
では、筆者を「夫」とし朝倉涼子を「妻」とする、すなわち互いに「配偶者」という関係を社会的に確立することは、許されるだろうか。
筆者の結論は、「否」である。
朝倉涼子を「人」としてしまうならば、「朝倉涼子は俺の嫁」という自意識のかなめとしている方々の「人格を否定する」ことになる。もちろんここでいう「人格を否定する」というのは法律的な意味ではなく、修辞(レトリック)にすぎないが、朝倉涼子を「人」としてしまうと、朝倉涼子に「重婚」という違法状態に追い込んでしまう。いわば、「朝倉涼子は俺の嫁」というのは、「朝倉涼子」をうみだした著作権者などを源とする、「知的財産」であり、「人」ではないということにしないと、「朝倉涼子は俺の嫁」という「法概念」そのものを否定してしまうことになる。
本稿で「朝倉涼子は俺の嫁」という法的根拠(?)として、グーグルの検索順位をあげたが、そもそも、グーグル社の提供する「知的インフラ」にもとづいた「根拠」をすることは、筆者が「『人』である」ことを放棄してしまうことと同義である、と筆者は考える。
そうした思考プロセスを通して、改めて宣言しよう。
「朝倉涼子は俺の嫁」。
2024年12月18日午前4時30分
東京都町田市
神谷 英邦(KAMITANI Hidekuni)