Kingroon KP3S 1.0 からKP3S 3.0にアップデートしよう!
どうも!Reiyaです。 今回はKingroon KP3Sのバージョン3.0化について紹介します。KP3Sでは、デフォルト(Ver 1.0)でもダイレクトエクストルーダーなので押し出しには強いほうだと思います。
Kingroon KP3Sとは?
Amazonで販売されていたKP3(現在は廃番…)の後継機であるKP3Sです。
私がKP3Sすごいと思ったところは・・・
”動作音が静音!”、”メンテしやすい”、”KP3Sユーザーが増えている!”
ことです(>ω<)
Amazonでの販売価格は、¥19,999です。(現在は、Titan仕様のKP3S 3.0に変更)
最大造形サイズは180×180×180mmですが、魅力を感じる3Dプリンターです!(詳しくはAmazonをチェック)
Titanエクストルーダーとは?
Titanエクストルーダーでは、AliExpressで公式ストア(KINGROON Official StoreもしくはKee Pang Official Store)もしくはアマゾンにて購入可能です。
このエクストルーダーでは、3DTouchをそのまま搭載することはできません…
(※Titanエクストルーダーの正式名称は、Direct Extruder Titan Extrusion)
Titanエクストルーダー開封!
AliExpressで購入したものが届きました!
Tiranエクストルーダーは、段ボールの箱に梱包されていました。
Titanエクストルーダーの同梱物は、MK8のホットエンド一式、ヒータ(24V)、30mmファン、5015ターボファン、Nema17などが組まれた状態で梱包されていた。
Titanエクストルーダーの詳細
Titanエクストルーダー正面は、5015ターボファンの吸気口があります。
ホットエンドの冷却には、ヒートシンクに取り付けた30mmのファンで冷却…(30mmファンが高速回転するため、うるさいですw)
外装部分を外すと、5010ターボファンと3Dプリンターで作成されたパーツが取り付けられていました。
TitanエクストルーダーをKP3Sに取り付ける
KP3SにTitanエクストルーダーを取り付けるとき、デフォルトのエクストルーダーを外します。最初に横方向を冷却する30mmファンを先に外し、赤丸のネジを外すとリニアレールから取り外すことができます。
デフォルトのエクストルーダーを取り外したらX軸のリミットスイッチにあたるパーツを回収します(Titanエクストルーダーで再利用します)
デフォルトのエクストルーダーに接続されていたファンのケーブルやノズルヒーターのケーブル、サーモスタットのケーブルをスパイラルチューブから外します。外したスパイラルチューブをTitanエクストルーダーから生えているケーブル類をまとめてKP3S筐体とTitanエクストルーダーの外装に取り付けます。
(公式サイトからスパイラルチューブを購入して取り付けるのをおすすめします…)
KP3SにTitanエクストルーダーを取り付けるとこんな感じになります。
ステッピングモータの重さと金属パーツの重さについて
(画像:左・デフォルト、右・Titanエクストルーダー)
KP3Sの構造上、片手(アルミフレームが1本)でホットエンドとステッピングモータを支えています。 本来、左右にアルミフレームがあるのが理想的です。私のフォロワーさんでも「重さとかどうなんだろう?」ということで重さをざっくりですが計りました(;´∀`)
(画像:上・デフォルト、下・Titanエクストルーダー)
ステッピングモータでは、デフォルトで搭載されていたものとTitanエクストルーダーのものを比較してみました。
デフォルトで搭載していたものは293g、Titanエクストルーダーのものは141gでした。約2倍の差があるとわかりました。
(画像:上・デフォルト、下・エクストルーダー)
先程と同様に金属パーツについても比較する。 金属パーツについては、リニアレールに取り付ける強度を要する部分です。
デフォルトで搭載されていたものは143g、Titanエクストルーダーのものは27gでした。 約5倍の差があることがわかりました。
(計量には、家庭用のデジタルお料理はかりを使用しました)
ステップ(step/mm)の調整について
当初、ステップ数の調整を忘れて印刷した結果スカスカ造形を印刷してしまいました(~_~;)
1.KINGROON公式サイトから「KP3Sファームウェア」をダウンロードします
KINGROON公式サイトのダウンロードから「KP3Sファームウェア」をダウンロードします。
Zipファイルを解凍後、robin_nano_cfg.txtを探します。
2.robin_nano_cfg.txtを編集してエクストルーダのステップ数を調整する
(画像:メモ帳でrobin_nano_cfg.txtを開きます)
robin_nano_cfg.txtをメモ帳もしくはスクリプトエディタで開きます。 スクロールしていき
>DEFAULT_X_STEPS_PER_UNIT 160 #Xヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
>DEFAULT_Y_STEPS_PER_UNIT 160 #Yヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
>DEFAULT_Z_STEPS_PER_UNIT 800 #Zヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
>DEFAULT_E0_STEPS_PER_UNIT 185 #Eヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
>DEFAULT_E1_STEPS_PER_UNIT 90 #Eヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
を探します。今回変更したい部分はDEFAULT_E0_STEPS_PER_UNITになります。 そして、デフォルトの185を555に変更する(今回は、デフォルトの3倍にしました)
(※KINGROON Offical Storeの商品ページによると、764という数値が記載されています。step調整は確認しながらしてください)
変更後
>DEFAULT_E0_STEPS_PER_UNIT 555 #Eヨ眛ャネマツ・(steps/mm)
3.編集終了後、上書き保存しmicro SDに保存してKP3Sにmicro SDを差し込む
KP3Sを起動する前にmicro SDを挿入して電源を入れます。 このとき、ブートするときにrobin_nano_cfg.txtが一度だけ実行され設定が保存されます。
4.動作確認
購入したばかりもしくは、KP3Sのファームウェアのバージョンによってステッピングモータの動きが反転する場合があるため動作を確認します。
確認するものは、上下・左右・エクストルーダの送り出しです。
反転している場合は、robin_nano_cfg.txtを設定する必要があります。
5.ステッピングモータの動作が反転してしまう対処法
robin_nano_cfg.txtをメモ帳もしくはスクリプトエディタで開きます。 スクロールしていき
>INVERT_X_DIR 0
>INVERT_Y_DIR 0
>INVERT_Z_DIR 1
>INVERT_E0_DIR 1
>INVERT_E1_DIR 0
を探します。それぞれ動作が反転していた場合、0を1にしたり1を0にしてします。
このとき、KP3Sに挿入したmicro SD内部に
robin_nano_cfg.CUR
というファイルが生成されるため、一度micro SDカードのフォーマットをしてから保存をおすすめします。(起動前に挿入してから電源を入れてください)
6.エクストルーダ(E0)の動作がおかしいとき
ノズルを加熱状態にもかかわらず、押し出しを押しても回転しない場合はステッピングモータの内部がデフォルトのものと違う場合があります(私も当初動かなかったです。)
動作がおかしいときの症状
押し出しを押すとピクピクして止まる
(画像:コネクタピン配置変更前)
(画像:コネクタピン配置変更の例)
コネクタの爪を起こしてコネクタピンを外して差し替えました(;´∀`)
正常に回転すると押し出しされるようになります。
Titanエクストルーダーで印刷したもの
※この印刷したものはステップ数555で印刷したものです。
(フィラメント:PolyTerra PLA)
(フィラメント:TPU)
Extrusionの詳細
Titanエクストルーダーに搭載されているTitan Extrusionを取り外す際の注意点としては、ネジの長さが異なることです。
赤丸は32mm、黄丸は25mm、緑丸は8mmのM3六角ネジが使用されています。間違えるとTitan Extrusion内部のインサートナットを痛める可能性がありますのでご注意を!
TitanエクストルーダーのQ&A
Q1.AliExpressの「KINGROON Official Store」で販売されているTitanユニットはどちらを購入すれば良いですか?
A1.送料の有無の違いだと思います。
Q2.「KINGROON Official Store」の他に「Kee Pang Store」というセラーがあります。どちらで購入すればよいでしょうか?
A2.新商品のリリースは「KINGROON Official Store」が早い場合があります。また、「Kee Pang Store」でも購入可能です。
感想
デフォルトのものよりも5010ターボファンによる冷却はデザイン的にも好みの位置にあります!
ただ・・・30mmファンの音が気になります(;´∀`)
Titanユニットの外装をどうにかモデリングすれば3DTouch化もできる気がします('ω')
今後は上記のことを踏まえて静音化と3DTouchを搭載できるようにします。
KP3Sに気になった方は是非!見てみてください😆
〈追記〉
現時点(2021/07/21)でKP3S 1.0から3.0へシフトしました。公式サイトのファームウェア英語版、日本語版ともに最終更新が2020年10月22日で止まっています(;´∀`)
日本でもKingroon製品のパーツを入手しやすくなったこともあり、今後の製品に注目です!
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