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直美のリスク



初期研修を終えた後、直接美容外科に就職することを「直美(チョクビ)」と呼ぶ。この選択肢について、個人的には「お好きにどうぞ」という立場をとっている。
しかし、直美にはメリットだけでなく、多くのリスクも存在する。今回は、そのリスクについて深掘りしながら考えていきたい。

1. 潰しが効かないというリスク


直美最大のデメリットは、「潰しが効かない」点にある。美容外科では、主に自由診療に特化した限定的な手術を行うことが多い。その結果、次のような問題が生じる:
• 一つの手術しかできない場合、同じ手術を得意とする他の医師と熾烈な競争に晒される。
• 他分野のスキルを持たないため、市場の変化やトレンドの移り変わりに対応しづらい。

一方で、形成外科や他の診療科で幅広いトレーニングを受けた医師は、さまざまな場面で応用が効き、転職や新たな挑戦にも柔軟に対応できる。

2. 保険診療の経験がないリスク

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