国民投票法の問題点(れいわ新選組 山本太郎)
2021年6月11日に成立した改正国民投票法には多くの問題点があります。今回はその問題点について、2021年11月25日の「山本太郎とおしゃべり会 In 香川県高松市」での説明からざっくりまとめました。
憲法改正のための手続の流れ
ただし、この国民投票は非常にルールがガバガバ。非常に(反対陣営に)不利な状態になっています。
国民投票法の問題点
①広告宣伝に関して制限がほぼ何もない
資金の上限がないから資金力が豊富な陣営は、無制限にテレビコマーシャルを流せて、番組の枠を買い取って番組制作、人気タレント使った広告展開が可能になる。
投票日14日前からは呼び掛けコマーシャルは禁止だが意見表明コマーシャルは規制なし。みんなで賛成しようみたいな呼びかけはダメだけど、「私は憲法改正賛成です」みたいなことをEXILE に言わせるとか可能になるかもしれません。
テレビなどを使った刷り込み、洗脳を無制限に公然と行えるため非常に危険。テレビは洗脳の箱です。皆さん、普段生活しているときにテレビコマーシャルで流れていた歌を鼻歌で歌っちゃったみたいな経験ないですか。自然に皆さんにどんどん刷り込んでいくのがテレビっていう洗脳の箱。それを自由に使える。
テレビメディアの方からこれに規制すべきだなんて話しません。どうしてか。特需。むちゃくちゃ儲けられるんですよ。オリンピックもそうでしょ。オリンピック期間は普段の期間よりもたくさんいろんな企業が特別なコマーシャルを流してくれたりする。(だから)オリンピックも邪魔しないし、改憲なんてさらに邪魔しない。
(改憲)賛成陣営の方がお金集まるんです。どうしてか。2005年1月18日、経団連の提言「我が国の基本問題を考える~これからの日本を展望して~」。憲法改正、発議要件などを緩和すべきである。国会議員の3分の2以上が賛成すれば憲法改正に動けるんですけど、3分の2ってハードル高いから半分にしろみたいな提言なんです。要は憲法を変えやすくしろということを既に言っていた。彼らは集団的自衛権もやれって言ってたんですね。どうして経済団体がというとすごくシンプルで、武器っていうマーケットを俺たちにも開けと。商売相手は国だということでやり取りをしていく。そういった意味で、憲法改正とか集団的自衛権とかに対してずっとやれやれということを言い続けてきたってことなんです。おそらく憲法改正になれば、その賛成陣営にこういった企業からお金がどんどん流れてくる。
②活動に対する寄付金や予算にシバリなし
外国人・外国企業からの寄付も禁止されていない。どんな思惑があるのわからないような一定の勢力からの献金というものも可能な形になっている。他国の特定勢力からのコントロールも可能になる。
③24時間の活動が許されている
資金力がある勢力が圧倒的に優位になる。投票日の当日、投票所前でも運動が可能。
④最低投票率が定められていない
低投票率でも過半数を取った方が勝ち。国民への丁寧な説明なく強引な憲法改正も可能になっていく。(ありえない話だが、例えば国民の5人しか投票しなくても3人が賛成すれば改憲される)
海外のCM規制
テレビコマーシャルに関して、海外、特に国民投票などを結構やってる国ではかなり歯止めがかけられている。
(海外では)ちゃんとバランスとって賛成も反対も両方とも決まった時間の中だけでやりなさいっていう形になってるけど、日本はそうじゃない。メディアを使ってコントロールする。そういうことがおそらく憲法改正にもあらわれてくるんだろうということです。
山本太郎さんは12月6日の不定期記者会で、「議会という場を考えるならば、憲法について議論しようということに関して逃げる事っていうのはちょっと姿勢としてはどうかと思います。ただし改憲のための議論ではなく憲法のための議論なんだということはハッキリせなきゃいけない。」との発言をしています。憲法審査会はまさに「改憲のための議論」を行う場。改憲ありきの議論には断固反対していきましょう。
なお、改正国民投票法には、CM規制や運動資金の規制などに関して「法施行後3年をめどに検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」との附則(検討条項)が設けられています。まずは国民投票法の問題点解決が必要であることも訴えてまいりましょう。
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